- はじめに
- 本書の使い方
- 序章 「朝の会・帰りの会」でクラスを最高の「雰囲気」にする!
- 1 雰囲気が学級をつくる
- 1 先人に学ぶ集団づくりの三原則
- 2 三原則がつくりだすもの
- 2 学級の雰囲気に及ぼす教師の影響力
- 1 学級の雰囲気に最も大きな影響をもっているのは
- 2 楽しさが「好意」になる
- 3 クラスを変える5分の力
- 1 朝の会・帰りの会とは?
- 2 クラスで育てたい雰囲気
- 第1章 「安心の雰囲気」をつくる朝の会・帰りの会アクティビティ
- 1 ペア DE トーク
- 2 チームの絆で架けろ! 心の架け橋!
- 3 おこのみやけた
- 4 ぎょうざじゃんけん
- 5 アクティブ読書
- 6 アクティブ作文
- 7 Yes/No ゲーム
- 8 おじぞうさんゲーム
- 9 ほめほめグーチョキパー
- 10 毎日おみくじ
- 第2章 「かかわろうとする雰囲気」をつくる朝の会・帰りの会アクティビティ
- 11 ジェスチャーで集まれ!
- 12 漢字でだーれ?
- 13 アパッチ
- 14 イラスト大喜利
- 15 名前の冒険
- 16 S(=スモール)1グランプリ
- 17 たましいのあくしゅ
- 18 タッチ de もしかめ
- 19 文字文字ミッション
- 20 1分間ミラーリング
- 第3章 「ルールやマナーを守る雰囲気」を高める朝の会・帰りの会アクティビティ
- 21 風が吹けば
- 22 みんなで目標達成・ダァーーッ!!
- 23 かいだんレベルアップ
- 24 連絡帳名人
- 25 普段は言えないけれどゲーム
- 26 制服ファッションショー
- 27 金曜日応援団
- 28 心と体のメンテナンス「瞑想タイム」
- 29 誰がいい歌手かな? Who is a good singer?
- 30 あべこべ作文
- 第4章 「あたたかな結びつきの雰囲気」を高める朝の会・帰りの会アクティビティ
- 31 ぴったりさんをさがそう!
- 32 読み聞かせリレー
- 33 わくわくスピーチ
- 34 みんなでファミリー
- 35 新出漢字でリレー短文作り
- 36 以心伝心! ピクチャーゲーム
- 37 気分は卒業式!?
- 38 学級通信,よく見ると!?
- 39 集めよう! ありがとうゲーム
- 40 あいさつダウト
- 第5章 「自分たちで問題を解決する雰囲気」をつくる朝の会・帰りの会アクティビティ
- 41 カッキーン NGトーク
- 42 すいすいピカピカじゃんけんゴミ拾い
- 43 ミッション is ポッシブル!
- 44 ミッション is ポッシブル!2
- 45 ミニクラス会議
- 46 ミニミニクラス会議
- 47 チュウ太郎と一緒にがんばろう!!
- 48 人間の心の中でいたずらするムシを退治しよう!!
- 49 KPTを使ってふり返り
- 50 めくりボードで目標確認
- おわりに
- 執筆者一覧
はじめに
学力向上の機運が高まる中で,先生方の関心は,授業づくりに向かうのかと思われました。しかし,若い先生方の増加やアクティブ・ラーニングに象徴されるような授業の協働化によって,学級づくりへの関心はますます高まっているようです。
しかし,一方で聞こえてくるのが,「学級づくりが大事なのはわかっているが,どこから手を付けていいのかわからない」という声です。こうした声が,若手だけでなくベテランからも聞かれるのです。
それでは,学級づくりを成功させたいと思ったら,何に力を注いだらいいのでしょうか。いくつかのことが指摘できますが,その中でもかなりの重要な位置を占めるのが,本書のテーマである,「雰囲気づくり」です。
なぜならば,私たちの行動は,場の雰囲気に影響されているからです。図書館で大声で話す人はいません。盛り上がっているコンサートの会場で,腕組みをしてじっと曲を聴いている人もいません。オフィス街では多くの人がスーツを着ています。遊園地では多くの人がカジュアルなファッションに身を包んでいます。そうした行動の多くが,雰囲気に規定されているからだと見なすことができます。
雰囲気は強い影響力をもっています。教室においては大きな教育力があると言っていいでしょう。学級づくりに成功する先生は,学級に望ましい雰囲気をつくることに成功していると言っていいでしょう。では,その雰囲気づくりをするのに効果的な場面はいつでしょうか。
そこで注目したいのが朝の会・帰りの会です。朝の会・帰りの会は,ほぼ毎日あります。そして,サンドイッチのパンのように,子どもたちの学校生活を挟み込んでいるのです。具の味を引き立てるのは,両端のパンです。朝の会や帰りの会の充実は,その間で展開される教科指導や学級での活動をより活性化することでしょう。この学級づくりにとってのゴールデンタイムを見逃してはなりません。しかし,極めて時間が限られているのも事実です。
だからこそ,5分なのです。本書に収められた実践は,ほぼ5分で実践できるようになっています。また,朝の会でも帰りの会でもどちらでも実践可能です。1日5分でも,毎日のように取り組むことの効果は絶大です。まず序章の理論編からお読みになって,各実践を成功させるための前提を知ってから取り組まれるとより効果的です。筋トレも,今やっている運動がなんのためにやっているかを理解することで効果があがると言われます。
「ちりも積もれば山となる」の如く,一つ一つは,時間としては短い実践ですが,積み重ねることによってみなさんの学級に大きな変化が起こることでしょう。
2016年1月 /赤坂 真二
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