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iPS細胞研究ロードマップを策定―文部科学省
kyoikujin
2009/7/10 掲載

 8日、文部科学省のホームページにiPS細胞研究ロードマップ(PDF)が掲載された。これは、実際には6月24日付けの資料で、将来的には再生医療などの分野での臨床応用が非常に期待されているiPS細胞の向こう10年の研究目標を策定したものだ。

 大臣談話によれば、21年度補助予算でも約100億円の措置がなされたiPS細胞研究について、いつまでにどのような目的を達成しようとしているのかを具体的に示し、国民への説明責任を果たしていくということが今回の策定の目的とのこと。

 特に、喫緊の課題とされる安定した標準iPS細胞の作製と供給については、1年以内に「iPS細胞の性質を明らかにするための評価項目の策定」、3年以内に「高品質でリスクの少ないiPS細胞を国内外に安価かつ同条件で配布する体制の構築」などが挙げられている。

 各国での研究競争も激しさを増してきているようだが、このロードマップが確実に生かされ、iPS細胞が幅広く臨床応用され医療に貢献することを期待したい。

iPS細胞(人工多能性幹細胞):皮ふの細胞などから作製される、様々な細胞になれる機能を有する万能細胞。胚を使用するES細胞と違い倫理上の問題もなく、ローマ法王が歓迎のコメントを出したことなどでも話題となった。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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