国語教育 2001年12月号
絶対評価で「国語力」の診断が変わる

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国語教育 2001年12月号絶対評価で「国語力」の診断が変わる

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ジャンル:
国語
刊行:
2001年11月
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
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目次

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特集 絶対評価で「国語力」の診断が変わる
提言・学力保障のために「評価」をどう活用するか
学力保障のための評価のあり方
田中 耕治
評価言で子どもの国語力を編み直す
山下 政俊
学校と教師が自立を迫られる絶対評価
有元 秀文
評価の客観性と目標の無謬性を疑うことが前提となる
高木 まさき
評価活動で変える国語の指導と学力
須田 実
「国語力」を絶対評価でどう診断するか
漢字の読み書きの到達状況の診断
小林 一仁
話す聞く力の到達状況の診断
高橋 俊三
文章読解力の到達状況の診断
鶴田 清司
作文力の到達状況の診断
吉永 幸司
「国語力」を診断する到達規準をどう作るか
評価判断のしやすい明確な規準を
松野 洋人
大きく小さく到達規準を作る
若林 富男
各学年の評価の観点及びその趣旨を利用して作る
柏木 英樹
「現場的発想」で進める
森 寛
「個性化」育成を基盤として作る
光山 真人
毎時間の到達規準の明確化で授業を変える―低学年
評価規準と個性
山本 直子
学習の進み具合で微調整しながら
下澤 直幸
到達規準の明確化は「スモールステップ」の積み上げで
戸田 正敏
毎時間の到達規準の明確化で授業を変える―中学年
文学教材の到達目標は五項目である
国府田 祐子
教材に即して具体化する
佐藤 淳子
評価の観点を細分化せよ
師尾 喜代子
毎時間の到達規準の明確化で授業を変える―高学年
一人一人に身に付けさせたいことばの力を見据えて
宮本 浩子
どんな力がついたかを問う
桜沢 修司
到達規準は、発問・指示に規定される
椿原 正和
毎時間の到達規準の明確化で授業を変える―中学校
評価規準を生かした授業改善の試み
砂川 博史
音読と視写の到達規準を
田辺 泰
まずは、「言語技術」の明確化から
小木 恵子
評価が変わる! 授業が変わる!
南 隆人
一歩ずつ確実に力強く
中西 一彦
総合的学習を国語学習で支える (第9回)
武田 恭宗
「伝え合う力」を育てる教室 (第9回)
かけがえのない情報を交流する学びの場
植田 恭子
書評
『「漢字文化」をこう教える』(全7巻)(向山洋一編)
野口 芳宏
『声の復権―教室に読み聞かせを!』(有働玲子著)
村松 賢一
『「他者」を発見する国語の授業』(高木まさき著)
渋谷 孝
現場訪問 「『生きる力』を育む国語学習」最前線 (第45回)
一人一人の個性を発揮する授業で国語の基礎・基本を獲得
瀬川 榮志
編集部に届いた研究紀要・図書から
国語教育時評 (第9回)
相対評価と絶対評価の折衷は最悪だ
市毛 勝雄
国語教育人物誌 (第129回)
新潟県
大森 修
富山県
安藤 修平
奈良県
巳野 欣一
和歌山県
武西 良和
国語教師としての修業道 (第9回)
授業の腕を上げる行動
野口 芳宏
総合的学習を支える国語科の基礎・基本 (第9回)
「字のないはがき」の発信学習(上)
佐藤 洋一
修辞学的論理学 (第9回)
議論における問いの性格について(その2)
香西 秀信
中学校文学教材の新しい教え方 (第9回)
新しい「読むこと」指導の実践課題(2)
相澤 秀夫
「伝え合う力」を育てるために (第9回)
「伝え合う力」の育成と評価規準の作成/「C読むこと」の学習指導の改善
小森 茂
情報活用能力の育て方 (第9回)
教室だからこそできる情報活用学習(その1)
中西 一弘
編集後記
江部 満

編集後記

○…「相対評価」から「絶対評価」への転換が教育現場に大きな課題を投げています。特に国語科では一人ひとりの子どもが、「できたのか」「分かったのか」が明確でない授業が多いといわれてきました。それは教科書の「指導書」にも問題があったようです。学習活動の目標が活動目標的であり、子どもにどのような力がついたかが明確でないと批判がありますように、どのようにすれば「〜できる」なのか、学習目標を到達目標にすべきだ、との意見も出ていました。

○…つまり絶対評価で問題になるのは、何をもって目標に到達かという判断の規準を立てる必要があります。いわゆる「基礎・基本」はそのための有力な規準です。しかし、国語科の場合、学習指導要領や教科書を見てても曖昧模糊としているという研究者の批判もあります。

○…かつて輿水実氏は、学習指導要領の「内容」がもともと学習活動主義で、国語科の中でやらせること(活動及び経験)を書いていたことの名残であり、最終的には学習指導要領の一箇条一箇条が指導目標、達成目標になり、それがそのまま評価観察、観点別評価の規準にもなるという状態が理想だ、と説き、そのためには別に「能力表」を立てるべきだ、と提案したことがありました。

○…五十二年改訂の中心的役割を果たした藤原宏氏も教科の観点について「その到達内容が達成されたかどうかを判定するには、毎時間の授業において到達規準を明確にしなければならない」とし、「到達度評価の方法によるには、学年末になってから概括的に目標を十分に達成できたかどうかを評価しようとしても、それは漠然として容易に評価できない。したがって、毎時間の授業における到達度評価の累積がなければならない」と力説していました。評価は指導と並行的に連続させなければならないとする特集です。

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