国語教育 2007年5月号
「言葉遣い」の定着を図る授業

B680

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国語教育 2007年5月号「言葉遣い」の定着を図る授業

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ジャンル:
国語
刊行:
2007年4月5日
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「言葉遣い」の定着を図る授業
提言・敬語を正しく使う指導―ここに重点を
二つの基本的留意点と具体的な方途としての「型」からの習得の提唱
望月 善次
心ある言葉の使い手を育てよう
花田 修一
豊かな言語表現に向かう敬語教育へ
大内 善一
言葉づかいについて考える「目・耳・心」
浜本 純逸
「適切な敬語表現力」の確立を
向田 宏男
「言葉遣い」の指導―話す聞く活動で・実践
三文スピーチで言葉遣いを鍛える
長谷川 みどり
「相手意識」を持った言葉の指導
儀間 奏子
言葉遣いの達人になろう
井関 和代
場に応じた適切なことばを使うこと
植田 恭子
「言葉遣い」について考える学習を
笠井 正信
「言葉遣い」の指導―書く活動で・実践
日常的な指導によって定着を
木村 直樹
文末を書き換えて比較する
桜沢 修司
視写・絵・フラッシュカードで敬語を理解する
松藤 司
言葉への理解を深める学習の在り方
中嶋 真弓
使える敬語指導 敬語をセットで覚える
水谷 美穂子
「言葉遣い」の指導―読む活動で・実践
相手に共感しながら話す指導
荻野 珠美
言葉遣いも音読で鍛える
太田 恵子
身近な文書を声に出すことで
吉本 清久
体験をもとに言葉と感性を磨く
大音師 右至
言葉遣いへの意識を高める読む活動
田口 志津代
敬体と常体を使い分ける能力とは
「人とのかかわり」を通して敬体と常体を使い分ける能力を育てる
河野 順子
敬体と常体の使い分けはイメージ化による対人認知能力による
渡辺 知樹
練習教材による「言葉遣い」の指導・留意点
実践的敬語運用力を高める練習教材の位置づけ
金久 慎一
敬語力を高める「Q&A」学習
須田 実
「伝え合う力」を育てる教室づくり (第50回)
田口 広治
「読書に親しむ」授業づくり (第50回)
読書に親しむ基盤作りと夢の図書室創造
小林 圭
書評
『授業の話術を鍛える〔増補新版〕』(野口芳宏著)
佐藤 洋一
『情報・消費社会と子ども』(高橋勝著)
明石 要一
国語教育人物誌 (第194回)
島根県
吉川 廣二
鳥取県
足立 悦男
岡山県
菅原 稔
広島県
吉田 裕久
国語教育時評
文章の重視か、読みの重視かという愚論
渋谷 孝
現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第110回)
言語の力で冴えた知性と豊かな感性を育てる
瀬川 榮志
検定外・日本言語技術教科書の実践と考察 (第14回)
「話し合い」教材の新提案
市毛 勝雄
読解力向上のための実践提案 (第2回)
漢詩で読解の授業をする技法
岩下 修
読書意欲を高める多読のすすめ (第2回)
与えられる読書から表現する読書へ
増田 信一
国際的なコミュニケーションをどう取り入れるか (第2回)
どうしたら読解とコミュニケーションを融合できるか
有元 秀文
これからの国語科教育 (第2回)
総合的な学習の時間の学習の充実と国語科
田中 孝一
編集後記
江部 満

編集後記

○…日本語の変化は敬語で特に激しいという指摘があります。文化審議会国語分科会でも「敬語の指針」を報告書としてまとめたりしています。学習指導要領の改定案でも敬語の指導の在り方が審議されています。

○…実践現場でもこれまで「言葉遣い」の能力は、「言語事項」として取り上げられ、(1)敬体と常体を使い分ける能力、(2)敬体を使用する能力、(3)共通語を使用する能力など実践されてきました。

○…しかし、これらの「言葉遣い」の能力は、最近の子どもたちの実情からいえば不十分だとの指摘があります(本堂寛編『「言葉遣い」の指導』より)。同書によれば「正しい言葉遣いの能力を高めることは、人間関係を改善し社会の中でより積極的に生きる人間を育てるうえで、大変重要です。話す相手や場に応じて正しい言葉遣いができるようにするため、児童の日常生活における人間関係について考えさせながら具体的に指導を進める必要があります。単に知識として与えるだけでは、日常生活において必要な時に丁寧語や敬語を使う能力を身に付けさせることはできません」ということになるわけです。

○…これまで学習指導要領における「敬語の指導」は平明・簡素なものというねらいを持っていたと『国語科教育学研究の成果と展望』(全国大学国語教育学会編)では分析しています。例えば中学校の三三年版での「敬語の用語に慣れさせる」から始まり、あと使い方の理解、使い方を身につける、敬語について理解を深め生活の中で適切に使えるようにする(平成十年版)となっており、敬語に「慣れる・理解する」から「適切に使える」という方向が示されています。

○…少ない配当時間数の中で、いかに効率的な敬語指導を進めるかが問われているわけです。本号はそのための実践提案の特集です。

(江部 満)

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