- 特集 “国語授業の腕を磨く”修業の法則
- 向山洋一氏はいかにして国語の力を身につけたか 修業法を推測する
- 多く書き、多く読み、多く覚えること。それを習慣として繰り返すことだけが、一流の国語力を身につける修行法である
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- 向山氏の発問はなぜ子どもを熱中させるのか 優れた発問を生み出す条件
- 「向山型」の授業の工夫が発問に凝縮される
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- 教師が説明文教材の「読み方」を身につける 20代の修業法
- 「向山型説明文指導」の三つの修行法
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- 教師が文学教材の「読み方」を身につける 20代の修業法
- 「読み方」を求めるな!文章を正確に読めるように自らを鍛えよ!
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- 教師が文章の「書き方」を身につける 30代の修業法
- 文章を書きたくなるような生活を送る 文章修行は、人の生き方そのものである
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- 教師が授業に役立つ「話し方・聞き方」を身につける 30代の修業法
- 読み聞かせから始める対話の修行
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- 国語の授業についてこられない子を巻き込むためのケース別Q&A
- 学習についていけない原因を取り除く手立てを考える
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- 新卒教師のあなたに強く勧めるこの1冊と,読み方のコツ
- 若い人に勧めたい本
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- 新卒3~5年目のあなたに強く勧めるこの1冊と,読み方のコツ
- 言葉を根拠にした討論ができる一書―『「分析批評」で授業を変える』
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- 説明文の授業をつくるならこの本だ
- 『国語の授業が楽しくなる』にある説明文指導の基本
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- 分析批評の観点を身につけさせる授業をするならこの本だ
- 教師自身がまず身につけ、そして授業化する
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- 評論文を書かせるならこの本だ
- 最高峰のイメージをインプットするための必読書三冊
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- 「話す・聞く」の授業をつくるならこの本だ
- 「話す」指導をたっぷりすれば、「聞く」指導にもなる
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- 「伝統的言語文化と言語の特質に関する事項」の授業をつくるならこの本だ
- 向山洋一氏の「冬景色」の授業の構想追試で、伝統的言語文化の授業をつくる。「冬景色」の授業・「ふるさとの木の葉の駅」の授業
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- ミニ特集 一学期をこの教材で締めくくる
- (1年)おおきなかぶ
- 「おおきなかぶ」は、天秤をつかって向山実践の追試で盛り上がる
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- (2年)黄色いバケツ
- ①まず音読を鍛えよ! ②討論で「クライマックスの検討」をさせよ!
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- (3年)海をかっとばせ
- 分析批評のパーツで文章の全体構造を読み取る
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- (4年)夏さかん
- 1学期に導入したことの定着度をチェックせよ
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- (5年)夏の日
- 区切りと音を考えることで、短歌の情景を鮮明にさせていく
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- (6年)柿山伏
- 動画を見せてイメージをもたせ、実際に演じさせる
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- (中学)走れメロス
- 対役はセリヌンティウスか王ディオニスか
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- (中学)メディアと上手に付き合うために
- 説明文の読み方の復習とメディア・リテラシーの教材として扱う
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- 向国ライブあの体験で教室の実践が変わった
- 「国語の授業って楽しい!!」 教師がそれを確信する
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- ライブの追試で生徒に笑顔が生まれた
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- ~椿原氏のスピーチ指導~
- 私のクラスでウケた保護者参観授業 (第3回)
- 緊急事態でも対応可能
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- 満員御礼!「向山型国語教え方教室」
- 黄金の三日間『ここだけは外せない!』国語授業の肝
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- ~向山型国語教え方教室IN東京(2012年4月7日)~
- 巻頭コラム
- 基本的な考えを身につけることは大切だ
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- 巻頭論文
- この夏,“国語授業の腕を磨く”修業を始めるあなたへ
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- 谷和樹の「本気で学ぶ国語学」 (第3回)
- 「人を引きつける文章」は書き出しから違う。その後の組み立ても違う。最初の数行で勝負が決まる
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- 名取ノートからイメージする向山先生30代の授業 (第3回)
- 向山型発問は細部にこだわる
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- 新教材をだれでも追試できるように料理する (第3回)
- 「ありの行列」で子どもが読み誤る三つのポイント
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- 新教科書にたくさん登場した伝統的言語文化の授業づくり (第3回)
- 音読,暗唱,読解で1時間を組み立てる
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- 子どもに力を付ける詠み方はこれだ
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- TOSS教材ユースウェア☆ライブでやっとわかったポイント (第3回)
- 漢字スキル 三つの我流の見直しが生徒を変えた
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- 授業をシステム化することで「失速」を防ぐ
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- 向山型国語に挑戦/論文審査 (第67回)
- 「授業の安定した流れ」(型)を身につけること
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- 国語授業で活躍!脳科学に基づくニュー教材 (第3回)
- 「アタマげんき」の問題を解かせた後に,脳のどの部分が活性化したのかを語る
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- クラスで一番できない子ができるようになった向国ドラマ (第3回)
- カタカナスキル,漢字スキル,赤えんぴつ指導で変わった
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- 成功体験は、子どもを変える!
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- 発達障害の子どもの自己肯定感を高める向山型国語
- 何度練習しても書けなかった漢字が書けるようになったRさん実物操作を通して,3Dとして漢字を理解させる
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- 「子どもが作った問題」で組み立てる向国の授業 (第3回)
- 「学習するのは子どもである」という哲学
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- 向山実践を読み解く
- 個別評定で、作文の書き出しを工夫させる
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- ~運動会の作文③ 1993年7月 大田区立雪谷小学校6年1組~
- 分析批評ビギナーズ (第3回)
- 「視点」を入れると授業はこう変わる
- 視点を使って物語文を授業する
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- 「あれども見えず」を明らかにして追試したい
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- 発達障害の子どもをしなやかに包み込む女教師の向国授業 (第3回)
- 成功体験をたくさん積み重ね,発達障害の子どものやる気を取りもどす
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- 向山型国語で生み出す「中学生の事実」
- たった一人の成長を,全力で実現する
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- 「4コマまんが作文」ならどの子も楽しく書ける (第3回)
- 作文の表記を整える
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- ルール+行動言語で子どもが変わるソーシャルスキルかるた (第3回)
- かるたの言葉が生活指導面での大切なポイントになっている
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- 学力テストB問題に対応できる分析批評の授業 (第3回)
- 書くことに慣れさせる
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- ディスレクシアの子に対応する向国実践QA (第3回)
- LD・ディスレクシアの可能性のある子を全校で調査する
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- 読者のページ
- 本誌の内容をご自分の授業に積極的に取り入れると、子どもが変わります。授業が変わります。これが子どもの事実です。
- 編集後記
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- 向山型国語最新情報
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- 向山型国語に挑戦/指定教材 (第69回)
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巻頭コラム 基本的な考えを身につけることは大切だ
本誌編集長/向山 洋一
(1)
宮城教育大学附属の学校公開研究会で,相澤秀夫教授が次のように言ったといいます。
「なぜ,授業の挨拶をするのですか。きまりがあるのですか。わたしはさせてきていません。」
相澤秀夫先生は,宮教大附属の先生の時,「向山・有田立会い授業」に参加されていました。その後,文部省(当時)の中学国語の教科調査官となり,日本中で国語教育の指導をされてきました。
相澤先生は,更に,次のようなことを言われたということです。
1 「意見に対して『いいです』『ちがいます』と言えば主体的な学びなのですか。」
2 「話すのではなく,語る教師になってください。」
3 「授業技術を身につけてください。」
4 「『話す人の方を向いて聞きなさい』でいいのですか。メモをとれますか。」
5 「机間指導は学校経営と同じです。 校長先生がやって見せればいいのです。」
6 「挙手したかしないかで,関心・意欲・態度を判断してはいませんか。」
7 「考えを吹き出しに書かせても, 思考力・判断力は育てていません。」
8 「なぜ,吹き出しに書かせるのですか。 ノートに書けるようでなければだめなのです。」
(2)
TOSSサークルの例会で,入ったばかりの先生の詩の授業についての林先生の報告がある。
先日例会である授業者が,詩の授業をした。
サークルに入ったばかりの方である。
詩の題名や,一部分が空白になっていた。
「そこに何が入るでしょう」と言って,あてさせた。
子役は「紙風船」「プリント」「紙飛行機」などと答えていた。
授業後,
河田先生が,「ぼくは,詩の一部分を隠したりしない」とコメントされた。
はるか前に,宇田川先生も,こう言っていた。ということを,河田先生から伺った。
「詩は,書くプロが削りに削ったもの。」
「それを安易に,教師が隠すのはどうかと思う。」
「全体で1つの作品なのだから,隠すことはおかしい。」
「子どもたちも当てっこになる。わぁ!当たったとなる。言葉の検討とずれる。」
新採のときに,河田先生からこの言葉を伺っていた。
だから,それ以来,一度も詩を空白にした授業をしたことがない。
向山先生の実践にも,詩の一部を隠す,というものはない。
<根本直樹先生の意見>
ありませんね。
「思想」「哲学」の問題だと思います。
向山先生の国語の授業は,あくまでも「言葉」にこだわるものです。
一字一句にこだわる目を鍛えるための授業です。
一字一句にこだわる「視点」「コード」を与える授業です。
たった「一文字」の違いで文章全体が全く変わってしまうことを見せたり,考えさせたり,気づかせたり,理解させたりする授業です。
ですから,詩の一部をかくす実践が生まれようはずがないと思います。
<向山の意見>
そんなくだらないことやりませんね 実にレベルの低い 思い付きの授業です 国語の基本は テキストを正確に 厳密に 知的に読み取る訓練をすることです
更に言えば,大阪大学の大学院を出て今や研究者になった教え子の名取伸子氏が言ってるように「正確な上にも正確に,ていねいな上にもていねいに」テキスト(教科書や教材)を扱うことです。
35年たっても,教え子の身体にしみこんでいるほどの影響を与えたそうです。
(名取伸子セミナーは,岡山で2回開かれます)
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- 明治図書