- 特集 一斉指導の「技」を支える学級統率力
- 提言・一斉指導の「技」を支える学級統率力とは
- 統率力は、明確なヴィジョンと責任感のもとに存在する
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- 集団生活、社会生活に不可欠の統率力
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- 東京都教育委員会の大学の教職課程調査に注目する
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- 学級統率力は子どもの「群衆」を「集団」にする力
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- 学級を統率できる組織的指導の探究
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- 「闘い」と心得る
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- プロの「技」から学ぶ学級統率力
- 向山実践から学ぶ学級統率力―向山氏の学級づくりの中核は「知的な授業」である
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- 有田実践から学ぶ学級統率力―有田和正氏があげる「学級」の条件
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- 野口実践から学ぶ学級統率力―人間的魅力
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- 大森実践から学ぶ学級統率力―子どもに寄り添いつつ逆転現象をしかける
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- 国語科一斉指導を支える学級統率力
- 教えて、認め、励まし、ほめ続ける
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- 「三つの段階」に即し、授業で子どもたちを統率する
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- 明確な方針を持ち、段階をふまえて授業を展開していく
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- 社会科一斉指導を支える学級統率力
- 写真の読み取り指導に見る教師の統率力
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- 教材と格闘して、教師としての力量を高めていくことである
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- 今の時代は幸せだ《特別支援教育》という視点があるからだ
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- 算数科一斉指導を支える学級統率力
- 子どもとの「信頼関係」と「緊張関係」が統率力となる
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- 先生の言ったとおりにやればできるようになるという事実をつくる
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- 学級統率力はすぐにノートに反映する
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- 理科一斉指導を支える学級統率力
- 実験の準備と片付け時に、最も統率力が問われる
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- それは教材や理科室環境に表れる
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- 規律と信頼で自由度のある理科授業
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- 熱中・集中した授業づくり
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- 教師修業への助言
- 関わりを深めるコミュニケーション指導を
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- 『授業の腕をあげる法則』から学ぶ (第12回)
- 十か条の原則を補足する原則がある
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- 新しい教育文化の創造
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- 初任者研修の課題を問う (第12回)
- 仕事術を学べ!! 教師として大きく成長していくために
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- 授業力を鍛える (第12回)
- 授業力を鍛えるために
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- 全国学力・学習状況調査・結果の生かし方 (第12回)
- 言葉の力を育てる教育の創造
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- 「習得・活用・探究」サイクル (第12回)
- 授業の終末段階における習得・活用・探究の具体化
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- 続・教師修業のために (第12回)
- 教材開発は、発問開発するということ
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- 教材・授業開発研究所情報
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- 編集後記
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編集後記
○…『子どもの学力向上には、その母体となる学級力が欠かせない、という指摘があります。そのために学級経営に積極的に取り組み「学級力」による全校体制で、学び合う集団の力をつくることを全校で取り組んできた新潟大学教育学部附属新潟小学校の提案があります。その結果として「子どもの学習過程における協力や協同の効果をもっと意識し、重視すべきだ」と提言されています(『心を育てる学級経営』〇九年七月号、山本郁雄氏の論文から)。
○…「学級力」をTOSSの向山洋一氏流に言いかえれば、教師の立場から「学級の統率力」となるでしょう。向山氏は提言されています。「言葉だけでは生徒は動かない。言葉は授業力・統率力に裏うちされていなければ、力を持たない」と。さらに「統率力」とは、「方向を示す」ことと「人を組織的に動かす力」だ、というわけです(『教室ツーウェイ』〇九年十一月号から)。
○…さらに、教師の統率力が発揮されれば、教室はまとまっていく、とも提案されています。「教師という仕事が統率力を求めている」と提言されている旗正人氏は、現代の教師の統率力を構成する「愛着、尊敬、信頼」という重要な三要素は、どれ一つ、社会から与えられることはない。子どもたちにも保護者にも「教師は絶対であり、信頼と尊敬を持って接する大人」という信念がゆらいでいる社会的状況の下では、教師一人ひとりの努力によって、学級への統率力を創造するしかない、と強調されています(『心を育てる学級経営』〇九年五月号から)。
○…「中学生の統率力」を問題にした藤井英之氏(和歌山県の中学教師)は、教師が統率力を高めるためには、学級会活動を計画的に行うことを提案されています。そのためには、教師のパーソナリティによる統率力から、規律による統率力への転換をすすめています。本号は、一斉指導の「技」を支える学級統率力を取り上げました。
○…本号をもって本誌は休刊となります。長い間のご愛読ありがとうございます。四月からは『心を育てる学級経営』誌と合併し、新雑誌『授業力&学級統率力』となります。
(江部 満)
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- 明治図書