- 特集 教科書がない「授業時数増」対応の教材開発
- 〈巻頭特集論文〉教科書なしでも『TOSS算数スキル』なら基礎基本の習得ができる
- /
- 学習内容定着のため,インターネットランドで変化のある繰り返しを行う
- /
- 「知的」「活用」がキーワード
- /
- 「活用型の学習」でより確かな学力を
- /
- 面積の問題一つでも千変万化の問題
- /
- 式のよみかきは移行期間でも高められる
- /
- 重要教材「場合の数」を復活させよ
- /
- 過去の教科書と比較し,改悪部分を補う
- /
- ミニ特集 向山洋一算数論文&コメント「私の授業を変えた」名言集
- 小刻みな発問・指示
- /
- 逐一指導を意識した2つのコメント
- /
- 「逐一指導は向山型ではない」
- /
- 算数授業へのこだわりを学ぶ
- /
- 向山型のシステム,全ての習得を目指せ
- /
- 日々反芻 向山先生のコメントから学ぶ
- /
- グラビア
- 向山型算数の奥義を解明する
- /
- 若葉印教師のための向山型算数基礎基本イラスト事典
- くり上がりの「1」に教師の思想が凝縮する
- /
- 向山型算数キーワード
- TOSS算数スキル
- /
- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 算数の問題解決学習法七つの問題点
- /
- 学年別3月教材こう授業する
- 1年・たしざんとひきざん
- 例題の「基本型」
- /
- 「練習問題・スキル」と教材教具
- /
- 2年・長いものの長さ
- 例題の「基本型」
- /
- 「練習問題・スキル」と教材教具
- /
- 3年・はこの形
- 例題の「基本型」
- /
- 「練習問題・スキル」と教材教具
- /
- 4年・面積
- 例題の「基本型」
- /
- 「練習問題・スキル」と教材教具
- /
- 5年・円周と円の面積
- 例題の「基本型」
- /
- 「練習問題・スキル」と教材教具
- /
- 6年・算数のまとめ
- 例題の「基本型」
- /
- 「練習問題・スキル」と教材教具
- /
- 中学難教材こう授業する
- 3年/相似な図形「平行線と比」
- /
- 中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第96回)
- PISA型算数・数学読解指導の向山型モデル(1)
- /
- 向山型算数に挑戦/論文審査 (第100回)
- PISA型,学力テストB問題への対応
- /
- 向山型算数実力急増講座 (第102回)
- 「習得型」「探究型」「活用型」には構造がある
- /
- 向山型算数WEBサロン (第96回)
- 割合の文章題を解く力を伸ばす面積図
- /
- 向山型算数をDEEPに学ぶ女教師たち
- 向山氏から赤ペン指導をいただく
- /
- “問題解決学習”隣の教室の実態ルポ
- 『地獄の算数』子どもたちの叫び
- /
- 算数が苦手な子が泣き始めた授業
- /
- 〈教室の障害児と向山型算数〉特に気になる『あの子』への向山型アプローチ
- 立式でつまずいている箇所を見つけ,対応策を次々と考える
- /
- もう一つの向山型算数 難問良問1問選択システム (第102回)
- 低学年
- /
- 中学年
- /
- 高学年
- /
- ビギナー専科=向山型算数ココが授業の勘所
- 1年/百玉そろばんは,緊張感と楽しさを保つ
- /
- 2年/問題文を読ませるときの配慮
- /
- 3年/誤答のロジックを分析し,活かそう
- /
- 4年/混乱はすぐに訪れる―角度のはかり方
- /
- 5年/「読み」と「指示」の大切さ
- /
- 6年/授業の最初に何をするか
- /
- “若葉印”教師が向山型算数でダッシュするとき (第36回)
- 「向山型算数」との出会いから,教師生活が一変!
- /
- 向山型算数への苦言・提言・辛口応援歌
- 現場人が,現場の発想で授業を創り上げ,さらに進化させている
- /
- 向山型算数セミナー
- 4月セミナーは基礎基本から出発
- /
- 腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
- シンプルで,楽しい算数の授業
- /
- 授業参観後の親からの言葉
- /
- 算数嫌いのクラスからの転換点
- /
- 論文ランキング
- 12月号
- /
- 実物ノートと指導のポイント
- ひと目で分かる工夫・1年生のノート指導
- /
- 読者のページ
- 教師が病む指導法と元気になる指導法
- 編集後記
- /・
- TOSS最新情報
- /
- 向山型算数に挑戦/指定教材 (第102回)
- /
巻頭論文
算数授業へのこだわり
算数の問題解決学習法七つの問題点
向山 洋一
●算数の問題解決学習法の七つの問題
第一は,算数の問題解決学習の出版物,単行本や雑誌論文の中に「できない子ができるようになった」という実践報告,研究論文がないことである。当然,発達障害の子に対する実践報告もない。公教育の指導法としては,実に奇怪である。
第二は,算数の問題解決学習法には,導入から終末までのステップがあるが,研究授業では「導入から終末前」までがほとんどであり,最後までいかない。
TOSSの教師数千人が,校内,校外での「研究授業」を参観しているが,「すべて,途中で終了」している。「研究授業」として,実に奇怪だ。ちなみに,TOSS教師の研究授業は,最後までいく。数千対ゼロの差だ。
第三は,校長,指導主事,附属小教官,国立大学教官が「教科書を使うな」と強要したり指導することである。これは,明らかな法律違反であり,裁判になれば有罪,免職となる。
第四は,「学習指導要領は算数の問題解決学習法を推進している」という,校長,指導主事の言動である。
文科省は,「指導内容の大綱的規準」は定める。しかし,「どのような学習方法でやるか」までは定めない。もともと,国家の指針は教育の外的事項が中心であり,内的事項にはふみ込まないのである。
算数の学習は「問題が示され,それを解決する」という学習がされる。したがって,指導要領には,「問題解決」が,算数の学習であると書かれている。TOSSの指導法も問題解決学習である。次の二つは,全く異なることなのだ。
(1) 算数の問題解決学習
(2) 算数の問題解決学習法
私たちが批判しているのは(2)である。第一にこの指導法で学力が落下したという事実において,第二に国立大教官,指導主事などが,教育の内的事項にかかわり,「一つだけの方法を強要している」という事実において。
不勉強な大学教官,指導主事,校長が日本の学力を破壊していく。
第五は,算数の問題解決学習法をやればやるほど,多くの子どもは「算数嫌い」になっていくことである。TOSSの教師が,問題解決学習法の後のクラスを担任して,実態調査をすると,ものすごい数値が出る。全員が「嫌い」というのである。
第六は,「学力はテストでは測れない」と言いながら,「学力を測定する方法」「その結果」を示していないことである。
第七は,1年が終わっても,ノート1冊が終わってないクラスが大半だということだ。TOSSの教室では,7〜8冊は1年で使う。
以上の「七つの問題点」は,日本中どこでも見られる現象である。
-
- 明治図書