- 特集 先生への訴え―子どもを守る上手な伝え方
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- 訴えをどの場で伝えたらいいか
- 教師と保護者の関係が崩れないような訴え方
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- じっくりとお話ししたいときは面会がベストです
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- 教師の本音教えます―こんな訴えにはこう対応する―
- 教育の最終責任は家庭にあることを理解してほしい
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- すぐに対応する場合と、段階的に対応する場合〜連絡ノートに「保護者のサイン」をお願いします〜
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- 最近の親の訴えの特徴
- モンスターからサポーターへ
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- 実例 親の訴え
- いじめについての訴え
- いじめの芽は小さなうちに対応
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- 早ければ早いほどいい 周りから情報を集める
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- 勉強についての訴え
- 具体的な場面でのお願いや相談が効果的!
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- 具体的に三つのことを伝えよう
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- 友達関係についての訴え
- 家庭での事実を伝える
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- じっくりと話を聞き、丁寧に伝える
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- 給食についての訴え
- 食は重要なこと、悩みははやめに具体的に知らせること
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- 家庭での様子(事実)を伝える
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- お便り(配布物)についての訴え
- 対象を認識し、改善点を強調して訴えよう
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- 若い教師を励まし、育てるという意識で伝えてください
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- 発達障害についての訴え
- 子どもの特徴とお願いをエピソードつきで伝える
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- 「この学級の特別支援教育って何ですか」先生は、この質問に即答できますか
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- 心に残るあの親の訴え
- 学校を支援している地域の方々の誤解が始まり
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- 校長先生、うちの学校の学力は大丈夫ですか
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- 「二年間、ずっとがまんしてきたのです」
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- 担任を変えろ、担任を変えないで
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- 保護者の気持ちを汲み取る
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- モンスターペアレントは学校を崩壊した
- 共感する
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- 「教師はサービス業」という意識が、学校を破壊する
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- 保護者の話を真摯に聞き、対応するだけではすまない時代
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- 子どもの訴えと事実が違っていたこと
- 叱る前に一呼吸おき、最後まで話を聞く
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- 「子どものケンカに親が出た! ヤーイ!」
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- ミニ特集 我が子が急に伸びたきっかけ
- 浮けるようになったことが自信につながる
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- 成長するときにはモデルが刺激になることもある
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- 「成功体験」でステップアップ!
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- 毎日のように繰り返される日常の中に伸びるきっかけは潜んでいる
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- 子どもってこんなに変わるの?
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- 「三年生になったらお手伝いができる!」労働は家族の絆、家族全員の労働こそが、子どもを伸ばす
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- 校長先生の知恵袋 (第7回)
- 環境としての大人の存在
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- 向山編集長が語る 家庭教育のポイント (第7回)
- 昔の人はさりげなく教え育てていた
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- 学校の事件簿
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- 子どもTOSSデーのドラマ
- 北海道/「とても楽しかったよ。また来るからね!」
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- 北海道/笑顔になるのは楽しいとき できたとき わかったとき
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- お父さん/お手伝いを通して、安全教育
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- お母さん/生活科「お手伝い大作戦!」
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- 親子で楽しむあそび 年中行事
- 同じ歌でもみんなちがう〜楽しい絵かき歌
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- 今月の躾
- 子どもが我を通してきたら、毅然とした態度を示そう
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- 食卓の教え
- 「野菜は体のお掃除やさん」
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- 〜緑黄色野菜をとることの大切さを教える〜
- チャレンジ チャレラン全国へ
- 目線を決めて集中しよう
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- サイエンスの目を育てる
- ひっつき虫をさがそう
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- 成澤先生 イラスト習字
- 秋の花を使ってイラスト書道にチャレンジしてみよう
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- こんなときどうする?平山先生!
- 夏休みが終わって、時刻にルーズになったら?/あいさつができない子は?
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- これは簡単! 昆虫標本の作り方!
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先生への訴え―子どもを守る上手な伝え方
上手に、上品に
本誌編集長 向山洋一
日本教育技術学会会長、千葉大学非常勤講師。無料の世界最大の教育情報サイト、インターネットランド主宰。TOSS(会員1万名の教師の研究団体)代表。
先生へ訴えなければならないときがある。
親の訴えを素直に聞いてくれる先生ならいい。ところが、親が訴えると、子どもに意地悪をされるという話も聞く。
子どもを守るつもりが、子どもをひどい状況にさせてしまっているのだ。
むずかしい。
私も体験がある。
夜の十一時に「木工ボンド」を求めて走りまわったことがある。
担任が、予定を前日になって言って、娘が、夜になってさわいだためだ。
隣の信ちゃんのお父さんに出会って、苦笑した。
担任は、ヴェテランの女性の先生だった。この件は、言えなかった。
若い男の先生で、連絡が遅くなる教師もいる。
保護者会で、笑いながら「主人が、準備するのに汗をかいて運動になりました」というように言うとよい。
食べず嫌い、病気のことなどは「医師からの意見」にするとよい。
「お医者さまに相談したのですが、他のものを食べているのでしばらく様子を見たらと言われました」というように…。
このような言い方は、割に通るものだ。
「算数の教科書をほとんど使っていない」…これは、きちんとていねいにお願いすべきだ。
手紙で、コピーをとっておくとよい。
教科書使用は学校教育法で定められており、プリントなどの代用は認められていない。
裁判になると、教師の有罪となる。
担任の指導の良いところを書いてそれに感謝していることを述べてから、お願いするとけんかにはならない。
一番避けてほしいのは、電話で強く批難することだ。
それは、職員室で、全員が知ることになり、多くの場合、学校中を敵にしてしまうことがある。理性的な行動が必要だ。
さて、訴えの中には「親の勘違い」や「子どもの話の間違い」などが入ることもある。
よっぱらって夜中に帰ってきた亭主の言い訳と同じで、バイアスをかけて判断しなければならないこともある。
子どもの言い分で、親同士が裁判になり両方とも傷ついた例もめずらしくない。
又「百マス計算を学校でやって下さい」というような間違いのお願いもある。
「百マス計算」は、一割少しいる発達障害の子には害になる。
教科書に百マス計算はない。
テレビの流行を、教室に持ち込むのは間違いだ。
良い親は、教師の良さをみつけ、上手におだてて使う。
教師も人間だから、けんかごしには、「何を!」ということになる。
子どものために、上手に、上品に訴えてほしいと思う。
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- 明治図書