- はじめに
- 第T章 教職の基礎・基本
- 第1節 教職とは何か!
- 1.教職につくとは
- 2.学校とはどんなところ…(学校理解のために)
- 3.教師の1日・学校の1年
- 4.教員の勤務と服務
- 第2節 教員への道
- 第3節 学校・教員の課題(研修なども含めて)
- 1.学校の課題
- 2.教員の課題
- COLUMN1 教育は発達の先か後か
- 第U章 教育実習とは…
- 第1節 教育実習の基礎
- 1.教育実習のねらい
- 2.大学における教育体制
- 3.実習校の受け入れ体制
- 4.仮登録から教育実習まで
- COLUMN2 将来に向かって夢とロマンが拡がるITエデュケーション
- 第2節 教育実習に参加するにあたって
- 1.教育実習における心得
- 2.幼稚園
- 3.小学校
- 4.中学校
- 5.高等学校
- 第3節 授業を創る
- 1.学習指導案の作成
- 2.教科教育
- (1) 小学校/ (2) 中学校/ (3) 高等学校
- 3.教科外教育
- (1) 小学校/ (2) 中学校/ (3) 高等学校
- 4.研究授業に向けて
- 第4節 新教育課程への対応
- 1.新学習指導要領とその一部改正および小学校について
- 2.中学校
- 3.高等学校
- 第5節 学校のシステム
- 1.幼稚園
- 2.小学校
- 3.中学校
- 4.高等学校
- 第6節 学級担任の仕事
- 1.幼稚園
- 2.小学校
- 3.中学校
- 4.高等学校
- COLUMN3 持ち越し効果とは:子ども時代にからだを動かすことの重要性
- 第7節 教師と学校保健(養護教諭)とのかかわり
- COLUMU4 こんな先生やめさせて〜16年間のおもい〜教師の一言〜「高校合格だね」
- 第V章 実力を身につける
- 第1節 指導計画について
- 1.指導計画の重要性と作成のポイント
- 2.さまざまな学習指導計画
- (1) 幼稚園/ (2) 小学校/ (3) 中学校/ (4) 高等学校
- 3.学習指導案作成の詳細
- (1) 幼稚園/ (2) 小学校/ (3) 中学校/ (4) 高等学校
- COLUMN5 小学校英語教育に取り組んで
- 第2節 学習指導案と授業の実際
- 1.幼稚園
- 2.小学校
- 国語科/ 生活科/ 音楽科/ 図画工作科/ 体育科/ 総合的学習
- 3.中学校
- 社会科/ 数学科/ 理科/ 英語科/ 技術・家庭科/ 特別活動/ 道徳
- COLUMN6 実習中の生活
- 4.高等学校
- 理科(生物・物理・地学)/ 英語科/ 地理歴史科/ 公民科
- COLUMN7 被虐待児童の発見と対処方法
- 第3節 このようなときはどうする?
- 1.学校の安全管理の視点から
- 2.人間関係の視点から
- 3.学習指導の視点から
- 4.生徒指導の視点から
- 第4節 今の学校を知る
- ―地域とともに歩む学校―
- 1.「特色ある学校づくり」の実際
- 2学期制(前後期制)の取り組み ―沖縄県東風平町立東風平中学校―
- 学力向上の取り組み ―沖縄県名護市立久辺中学校―
- 2.学生をボランティアとして活用する学校及び教育施設
- 3.フリースクール
- COLUMN8 今の学校・教育実習生に期待すること ―保護者の立場から―
- 第W章 教員採用試験
- 第1節 教員採用試験に向けて
- 1.受験者の心得
- 2.今,教育現場ではどのような教員が求められているのか
- 3.第一次試験の分野とその主な内容
- 4.教員採用試験をこうして突破した ―難関を突破した現役学生の取り組み―
- 第2節 最近の教員採用試験の傾向に鑑みて
- 1.論文の書き方
- 2.模擬授業への対策
- 3.英会話
- 4.パソコン実技
- おわりに
- 索引
はじめに
少子高齢化が進む中で,子どもの身の周りでは,乳幼児虐待,いじめ,不登校,非行,校内暴力,傷害などさまざまな事柄が起こっている。したがって,教育現場では以前にもまして多様に変化する事態に対処することが求められている。
教育的営みは,しばしば教師と子どもとの相互交渉であるといわれ,また,教師が変われば子どもも変わる,ともいわれる。未来を担う子どもたちを対象に教育するということは,少しも気の抜けない大事な事業である。
さて,教育学者齋藤孝は最近教育に求められている「生きる力」にふれ,求められて身につけるべき基本的力として,「まねる(盗む)力」「段取り力」「コメント力(要約力・質問力を含む)」の3つをあげている。ここで「まねる力」は技や方法をまねる・盗む力であり技化の意識を,「段取り力」は生活での活動,場をつくる力,動ける体づくり,時間配分する力を,「コメント力」は母国語を巧みに扱う能力をさしている。従って教育実習は,教師としてのこの基本的な3つの力を身につける重要な機会であると考える。先輩教師の指導の下に,教師としてのこの3つの力を高め,独自の指導スタイルをつくるきっかけにしてほしいものである。
本指導書は,長年の夢であった琉球大学教育学部の教育実習における教科書としての出版であり,また副題にもあるように,教師への道を歩もうと志している学生さんの教育実習において,あるいはこれから採用試験を受けようとする皆さん方,あるいは今教育現場で活躍なさっている教育関係者にも役立つことを目指して書かれたハンドブックである。
内容は全部で4章から構成され,第1章は教職とは何か!など「教職の基礎・基本」について述べられ,第U章は教育実習とは何かを校種別に「幼・小・中・高における教育実習」として,第V章は実際の指導実践にかかわる事柄を「実践力を身につける」として,第W章は教員採用試験対策に向けて「教員採用試験:模擬授業・英会話・パソコン実技対策を中心にして」として書かれている。以上のように,本書の特徴は,教育実習のみならず採用試験にも役立つように,また,どの校種にも対応するように書かれていることである。執筆者も,幼児教育から小・中・高・大学教育にかかわりのあるベテランの先生,新進気鋭の先生方にお願いしてできあがっている。本指導書が,多くの学生の皆さんや教育関係者の方々の実践指導書として活用いただければ幸いである。
最後に,本書の出版の機会を与えてくださった,明治図書出版株式会社樋口雅子編集長に深く感謝いたします。
教育実践総合センター長 /小橋川 久光
-
- 明治図書