- まえがき
- 1章 総合的学習へのチャレンジ
- ―本書活用の手引―
- 2章 総合的学習へのチャレンジ活動集
- ―ファックス資料付―
- §1 国際理解教育へのチャレンジ活動集
- 1 マイタウンガイドマップをつくろう
- FAXマイタウンガイドマップアイデア
- 各事例の項目立て
- 1.活動のねらい
- 2.本題材の特色と展開の工夫
- (1)題材のもつよさ/ (2)活動における主な手だて
- 3.関連的指導の位置付け
- 4.活動のシナリオ
- 5.活動を盛り上げるヒント
- 6.活動で用いるファックス資料
- 2 世界の人と笑顔であいさつ
- FAX外国のあいさつを調べよう
- 3 これが私の学校です
- FAXこれが私の学校です
- 4 ようこそ私の学校へ
- FAXすばらしい歓迎式づくり計画書
- 5 英語カルタで遊ぼう
- FAX英語カルタを作ろう
- 6 仮面に願いをこめて
- FAX世界の仮面を作ろう
- 7 民話の世界を旅してみよう
- FAX民話の世界を旅してみよう
- 8 歌おう外国の歌で
- FAXいろいろな国の歌をうたおう
- §2 環境教育へのチャレンジ活動集
- 1 土の中で生きる虫たち
- FAX虫とともだち
- 2 野鳥が集まる町
- FAX牛乳パックでエサ箱を作ろう
- 3 ○○川物語をつくろう
- FAX○○川ちょうさたい
- 4 使った水はどこへ行く
- FAX使った水がきれいになるまで
- 5 私たちの町のみどりマップをつくろう
- FAX木の中をしらべてみよう・昔の町のみどりをしらべよう
- 6 地球にやさしい上手な買い物をしよう
- FAX昔の買い物調査報告
- 7 太陽パワーで動くおもちゃ
- FAX太陽パワーで動くおもちゃ
- §3 福祉・ボランティアへのチャレンジ活動集
- 1 目の不自由な人のための工夫さがし
- FAX手や心でふれあおう
- 2 手話で気持ちを伝えよう
- FAX手話で自己しょうかい
- 3 お年寄りからたくさん教わろう
- FAXお年寄りからたくさん教わろう
- 4 お年寄りとの「ふれあい郵便」
- FAXおじいさん,おばあさんとなかよくなろう
- 5 みんな友達―障害のある友達との交流―
- FAX○○さんと友達になろう
まえがき
次期教育課程に「総合的な学習の時間」が創設される。その内容は,国際理解,情報,環境,福祉・健康などの現代的な課題,子どもが興味・関心のある生活上の課題,そして地域や学校にみられる特色ある学習課題である。
実のところ,「総合的な学習の時間」は教科や道徳,特別活動などの領域とは違って,学習指導要領では内容を規制せず,地域などの実態を生かした各学校のカリキュラム構成にまかされる。したがって教科書も作らない。そのことで教師たちの間には「面白そうだ,やってみたい」と関心や意欲が高い反面,「どうやればよいのか」とか,「ますます忙しくならないか」などの不安もまた広がっている。
確かに「総合的な学習の時間」はこれまでの教科カリキュラムに比べると,各教科等を横断的・総合的に扱ったり,一人の教師でやるよりもチームを組んでの取り組みが多くなる。今までに無かった学習形態でもある。そのうえ,国際理解も,情報も,環境も,福祉・健康などの現代的な課題もまた教師にとって新たな教育内容である場合が多い。
しかし,次期教育課程では小学校では3年生以上ほぼ週3時間当たりの時間が確保されていて,その時間は国語や算数の次に多い時数なのである。各学校はその与えられた「時間」を自校の子どもたちのためによりよい教育を創り出す責務を担わされている。
そこで,いま必要なのは「総合的な学習の時間」がなぜ必要とされるかという正しい認識と,この時間を生かす教師の実践的な創意工夫する態度である。周知のように,いま求められているのは子ども一人ひとりが「自ら学び,自ら考える」学習態度の形成であって,その意味で「総合的な学習の時間」を正しく生かすことの意味はきわめて大きいのである。
そのために本書は,教師がこの「時間」を生かすためのモデルとしての学習活動を提示した。最近の教師はきわめて多忙な中にあってカリキュラムを構成するだけの「ゆとり」がないと言われているが,それだけに「総合的な学習の時間」のモデル探しは重要であると考える。
ただし,モデルはあくまでもモデルであって,地域の実態,学校や子どもの実態に即応した生きたカリキュラムは各学校や教師の手によることが大切であることは言うまでもない。本書は多くの教師に正しく活用されることを願っている。
最後に当たり,本書の執筆に当たっていただいた各位,そして刊行のために尽力してくださった安藤征宏氏に心からお礼を申しあげたい。
平成10年10月 編者 /高階 玲治 /寺崎 千秋
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- 明治図書