- まえがき
- 1 「伝統的な言語文化」の授業に対応したスキルの提案
- 2 今までの古典教材の問題点を克服する
- 1 基礎 歴史的仮名遣い
- 2 練習 歴史的仮名遣い
- 3 基礎 現代語訳
- 4 練習 現代語訳 徒然草 方丈記 冒頭文
- 5 練習 歴史的仮名遣いと現代語訳
- 6 基礎 会話文 論語 古今著聞集
- 7 練習 会話文 論語 枕草子
- 8 練習 会話文 平家物語熊谷 あつぱれ
- 9 練習 会話文 徒然草秋のころ、聖海上人
- 10 基礎 主語 竹取物語 醒睡笑
- 11 練習 主語 宇治拾遺物語児のそら寝
- 12 基礎 指示語
- 13 練習 指示語 伊曽保物語鳩と蟻
- 14 基礎 助詞の省略
- 15 基礎 表現技法 対句 平家物語
- 16 基礎 表現技法 五七調・七五調
- 17 基礎 表現技法 掛詞 大江山いくのの道の@
- 18 基礎 表現技法 掛詞 大江山いくのの道のA
- 19 基礎 表現技法 係り結び
- 20 基礎 故事成語 五十歩百歩 守株
- 21 基礎 故事成語 推敲 漁夫の利
- 22 基礎 文学史 枕草子 冒頭文清少納言
- 23 基礎 文学史 方丈記 冒頭文鴨長明
- 24 基礎 文学史 おくのほそ道 冒頭文@
- 25 基礎 文学史 おくのほそ道 冒頭文A
- 26 基礎 古典の知識 月の異名
- 27 応用 主題内容 枕草子香炉峰
- 28 応用 主題内容 徒然草仁和寺にある法師
- 29 応用 主題内容 徒然草
- 30 応用 主題内容 伊勢物語 東下り
- 31 応用 主題内容 玉勝間桜
- 32 応用 主題内容 芝三島町に菓子をあきなふ
- 33 応用 主題内容 徒然草猫また
- 34 応用 主題内容 宇治拾遺物語夢買う人の事@
- 35 応用 主題内容 宇治拾遺物語夢買う人の事A
- 36 応用 主題内容 徒然草相模守時頼の母は
- 37 応用 主題内容 仮名世説盤珪禅師
- 38 応用 主題内容 宇治拾遺物語羅城門
- 39 応用 主題内容 十訓抄良い友に出会うことを
- 40 応用 主題内容 おくのほそ道飯塚 松尾芭蕉
- 41 応用 会話文 徒然草馬の名手
- 42 応用 会話文 伊曽保物語ある時、都の鼠
- 43 応用 会話文 醒睡笑法師、山へ行くとき
- 44 応用 会話文 タイの味噌津田舎からとまり客があるに
- 45 応用 主語 古今著聞集博雅三位の家に盗人入りたり
- 46 応用 主語 おくのほそ道平泉
- 47 応用 主語 宇治拾遺物語今は昔、もろこしに、孔子
- 48 応用 主語 徒然草弓の師
- 49 応用 主語 宇治拾遺物語小野篁
- 50 応用 表現技法 平家物語扇の的@
- 51 応用 表現技法 平家物語扇の的A
- 解答
まえがき
1 「伝統的な言語文化」の授業に対応したスキルの提案
本スキルは
伝統的な言語文化の学習に対応したスキルである。
新学習指導要領で「伝統的な言語文化」の学習が記されているが、現在、中学校で学ぶ古典教材の数は全部で十四作品(光村図書の場合)である。明治時代には十冊の教科書のうち九冊が古典教材であったことを考えると、中学三年間で学ぶ作品数が十四では非常に少ない。
そこで、古典スキルを作成し、より多くの古典に触れられるように試みた。
2 今までの古典教材の問題点を克服する
今までも古典の教材はあった。しかし、「難しい」「文法問題が多い」「現代語訳の書いてある所が、古文と対応していないので読みにくい」「問題配列がばらばらであり、何の力をつけたいのか不明確」という問題があった。
そこで、以下の工夫をし、問題点を解消しようと試みた。
@ 古文と現代語訳の対応
古文と現代語訳が上下に分かれて表示されている。また一行ごと文が対応しているので、古文と現代語訳を一行ごと交互に読むことで、古文の内容を理解することができるようになっている。
A 解答の文字数限定・薄字のヒント
答えを書き込むを一文字ずつ区切ったり、薄い字をなぞって答えられるようにするなど、問題の解き方を徐々に身につけられるようになっている。
B 分析批評の発問
登場人物などの設定を問う問題・主題を問う問題に答えることで、古文の内容を理解することができるようになっている。
C 入試問題への対応
入試問題に対応できるようにするため、まずは入試問題の分析を行った。その結果、以下の問題が多く出題されていることがわかった。
(ア) 歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに書き換える問題
(イ) 古語の意味を現代語訳から書き抜く問題
(ウ) 会話文はどこか見つける問題
(エ) 動作主は何か答える問題
(オ) 会話主は何か答える問題
(カ) 指示語の内容を答える問題
(キ) 省略されている助詞は何か答える問題
(ク) 使われている表現技法は何か答える問題
(ケ) 係り結びが使われているのはどれか答える問題
(コ) 文学史を答える問題
そこで、これらの問題を「基本問題」「練習問題」「応用問題」の三ステップに分けて学習できるようにした。
本スキルがいろいろな場所で活用され、より多くの子どもたちが古典に親しめるようになれたら幸いである。
子どもたちの古典読解力が上がるだけでなく、古典のお話も知ることができる教材です。お勧めです!