- はじめに
- T章 仲よし学級をつくる運動ゲーム
- 低学年の運動ゲーム
- 【ある体育の授業で…】
- 【低学年の子どもにとっての運動】
- 【何のための運動?】
- ◎本書の活用の仕方
- U章 低学年のかかわり合う運動ゲーム
- 1 1学期の運動ゲーム
- @名刺交換ゲーム
- A他己紹介ゲーム
- Bまねっこ! ミラーゲーム
- Cサイレント!! ゲーム
- D体じゃんけんで すごろく
- Eよーいドン! 紅白玉とり
- Fうれしい言葉さがし
- G声かけ風船バレーボール
- Hおしくらまんじゅう
- Iザ! しっぽとり
- Jみんなで 伝言ゲーム
- Kなんでもバスケット
- Lリズムダンス
- M鬼遊び
- N1学期お楽しみ会
- 2 2学期の運動ゲーム
- @サツマイモのつるで遊ぼう!
- ASじゃん合戦!
- B大根抜き
- Cくまと出会って!!
- Dお母さん鳥とヒナ
- E陣取りじゃんけん
- Fれいとう人間
- Gパスパス鬼ごっこ
- H新聞紙でいろいろ(何人乗れるかな・走る)
- I花いちもんめ
- J段ボールでキャタピラリレー
- K2学期お楽しみ会
- 3 3学期の運動ゲーム
- @もってとってボールリレー
- Aやらせマンを探せ!
- B友達当てクイズ
- Cいもむしごろごろ
- D卓球宅急便
- E命令ゲーム
- Fバランスくずし
- G長なわ
- H短なわ
- I3学期お楽しみ会
- 4 学級にこんな子いるかな 心をほぐす運動ゲーム
- @間違い探しゲーム
- Aシート走
- B追いかけ玉入れ
- Cしっぽ走
- Dタオルで引っぱりっこ
- Eぴったり賞
- F段ボールシュートゲーム
- Gバケツ走
- Hカラフルリバーシブル
- I缶ぽっくり
- J成長じゃんけん
- 5 まだまだある 低学年の運動ゲーム
- @ボール送りリレー
- A背中合わせボール運びリレー
- Bふえおに(増加鬼ごっこ)
- C手つなぎ鬼
- D十字綱引き
- E平均台並び替えゲーム
- F仲間集めで○○しよう
- Gチームでフラフープくぐり
はじめに
すでに25年以上も前のことですが,私が小学校の教員としてスタートした当時は,全国の学校に初任者研修が位置付けられようとしているころでした。先輩方の授業を参観し,指導のノウハウをお聞きし,少しずつそれらを自分の授業で実現しようと奮闘していました。しかし,先輩からいただいた指導案通りに授業を進めても,先輩のクラスで見たような活発な意見交換や教え合いになることはありませんでした。先輩方のクラスも同じように4月にスタートしたばかりなのに,私のクラスではグループ編成を工夫したつもりでもよそよそしさは消えません。
そんな折,ある先輩のクラスから楽しそうな子どもたちの声が聞こえてきました。そっとのぞくと,机を下げて何やらゲームをしていました。いわゆる始業前の「朝の会」のことです。あとから,その先輩に聞くと「授業は,人と人がかかわり合ってするもの。みんながかかわり易く,居心地のよいクラスをつくることがよい授業づくりの下支えだよ」と教えてくれました。それ以来,常に授業づくりと学級経営をセットでとらえるようになりました。
クラスは,子どもたちにとって社会(世の中)そのものです。がんばったときには認め合い,困ったときには支え合えてこそ,集中して学習できる環境と言えるでしょう。そうした基盤ができてはじめてよい授業が展開できます。
本書で紹介している運動ゲーム(遊び)は,単にかかわるだけでなく,子どもと子どもが対等の関係を築き,自己を発揮しやすい状況をつくることに有効です。しかし,これらはよい学級づくりの材料ではあっても,できあがった料理ではありません。子どもたちの実態に合わせて,調理法を工夫し,自分のクラスに合うようアレンジしてください。48の運動ゲームが紹介されていますが,いかようにも可変できるような易しい運動ゲームを収録しています。是非,49,50とオリジナルの運動ゲームを開発してみてはどうでしょうか。
終わりになりますが,元々運動には,技能を身に付けるだけでなく,協力したり,誰とでも公平に接したりする態度が大切な内容として含まれています。そのよさを学級づくりに大いに生かしていただけると幸いです。
2012年1月 /白旗 和也
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- 明治図書