- はじめに
- 第1章 新しい算数科学習指導と学習指導案づくり
- 1 新学習指導要領が目指すもの
- 2 算数科学習指導略案集の特徴及び意図
- 第2章 第5学年 新しい算数科学習指導略案19
- 1 整数と小数
- 整数や小数の表し方
- 10倍,100倍,1000倍の大きさの数
- 2 体積
- 直方体,立方体の体積
- 直方体,立方体の体積の公式
- 体積の求め方の工夫
- 3 小数×小数
- 整数×小数の計算
- 小数×小数の筆算
- 小数倍の意味とその計算
- 4 小数÷小数
- 整数÷小数の計算
- 小数÷小数の筆算
- 被除数,除数,商,余りの関係
- 被除数と商の大小関係
- 5 式と計算
- 小数についての計算のきまり
- 式の表し方と読み方
- 6 合同な図形
- 四角形を対角線で分けた形
- 合同な三角形をかくための条件
- 7 三角形・四角形の角
- 三角形の内角の和
- 四角形の内角の和
- 8 整数
- 偶数・奇数の意味と適用
- 公倍数,最小公倍数の意味
- 公約数,最大公約数の意味
- 9 分数のたし算・ひき算
- 等しい分数の意味と表し方
- 異分母分数の加法
- 異分母分数の減法
- 10 分数のかけ算・わり算
- 分数×整数の計算
- 分数÷整数の計算
- 11 分数と小数・整数の関係
- 除法と分数
- 12 面積
- 三角形の面積の公式
- 平行四辺形の面積の公式
- 台形の面積の公式
- ひし形の面積の公式
- 13 平均とその利用
- 部分平均から全体平均を求める場面
- 飛び離れた量の扱い方
- 14 単位量当たりの大きさ
- 単位量当たりの大きさ
- 単位量当たりの考えで解く問題
- 15 割合
- 割合の意味とその求め方
- 比べる量の求め方
- 百分率の意味,百分率と割合を表す小数との関係
- 帯グラフと円グラフの読み方
- 割合の和や差を考えて解決する問題
- 16 多角形と正多角形
- 多角形や正多角形
- 17 円周率
- 円周と直径の関係
- 18 角柱と円柱
- 角柱と円柱
- 三角柱の展開図のかき方
- 19 ○や△を用いた式
- △=○+7や△=5×○で表される数量の関係
- 第3章 第6学年 新しい算数科学習指導略案14
- 1 対称な図形
- 線対称な図形の性質
- 線対称な図形の作図
- 点対称な図形の性質
- 点対称な図形の作図
- 2 分数×分数
- 分数をかけることの意味と計算(分数×単位分数)
- 分数をかけることの意味と計算(分数×分数)
- 分数の乗法(整数,帯分数含む)
- 分数倍の意味と計算
- 分数で表された時間の計算
- 3 分数÷分数
- 分数で割ることの意味と計算(分数÷単位分数)
- 分数で割ることの意味と計算(分数÷分数)
- 分数倍の計算,分数で表された時間の計算
- 分数や小数,整数を含む乗除混合計算
- 4 文字と式
- x×a=yのとき,xの値に対応するyの値
- x×a+b=yのとき,xの値に対応するyの値
- x×a=yのとき,yの値に対応するxの値
- いろいろな式の表し方と読み方
- 5 比とその利用
- 比の意味とその表し方
- 比の値
- 等しい比
- 簡単な比
- 比を使った問題(比の一方の数量を求める)
- 比を使った問題(全体を決まった比に分ける)
- 6 図形の拡大と縮小
- 拡大図,縮図
- 三角形の拡大図と縮図のかき方
- 四角形の拡大図と縮図のかき方
- 1つの点を中心とした拡大図と縮図のかき方
- 縮図を利用した距離の測定
- 7 速さ
- 速さの意味
- 速さの求め方と時速・分速・秒速
- 道のりの求め方
- 時間の求め方
- 8 比例と反比例
- 比例の意味と性質
- 比例の判断
- 比例の式
- 比例のグラフ
- 反比例の意味と性質
- 反比例の式
- 反比例のグラフ
- 9 円の面積
- 円のおよその面積
- 円の面積の求め方と面積公式
- 10 立体の体積
- 四角柱や底面が直角三角形の三角柱の体積
- 角柱の体積
- 円柱の体積
- 11 およその形と大きさ
- 概形でとらえた面積の概測
- 概形でとらえた体積の概測
- 12 場合を順序よく整理して
- 組み合わせ方
- 全体の並べ方の数
- 13 資料の調べ方
- 資料の整理と代表値としての平均
- 度数分布表の表し方と読み方
- 柱状グラフの表し方と読み方
- 14 量の単位
- 長さと面積
- 長さと体積
- 重さと体積
- 指導者・執筆者一覧
はじめに
平成23年度より「思考力・表現力・活用力の育成」を目指した新学習指導要領が全面実施となりました。算数科の時間数は,平成11年の学習指導要領では1年114時間,2年155時間,3年から6年が各150時間に対して,平成20年の学習指導要領では1年136時間,2年から6年まで175時間と,総計で869時間から1011時間と大幅に増加しました。それにともなって,内容もスパイラルな教育課程の観点から増えました。例えば,上学年から下学年への移動をはじめ,中学校からの教材「合同」「拡大・縮小」「文字の式」「起こりうる場合」「度数分布」などが降りてきました。この内容を端的に表すのが教科書が以前よりも分厚くなったことです。したがって,ゆっくりとまたじっくりと落ち着いて考える算数の授業の構築は容易なことではありません。
中学校からの移行教材や上学年から下学年の内容の移動は単に移動しただけと考えてはいけません。算数科の内容の系統性からいって位置付けが異なってくるからです。
例えば,第2学年において「1/2,1/4などの簡単な分数」は初めてといってもよい扱いですし,小数のかけ算・わり算は従来は5年で扱われていた内容ですが,今回は4年と5年に分割されました。また,スパイラルな教育課程によって学年間のゆるやかな重複も見られます。
これらの内容を学習指導要領の趣旨に沿って実のあるものとするには確かな教材研究が必要です。
一方,小学校の現場では教師の世代交代が始まっています。新しい内容を初めて教えるという教師も少なくありません。20代,30代の若手教師にも具体的に分かる形で,新学習指導要領が目指す「算数的活動を通した思考力・表現力・活用力」の育成のための教材研究の手引き書が必要だと考えます。本書は,教材研究の具体的なものとして学習指導略案集を提案することとなりました。
本書は,長年にわたって研究実績のある北九州市の算数研究会にお願いし,作成していただきました。実際に数回,北九州市を訪問して,本書のコンセプトを協議して進めました。1年間以上も審議されて分かりやすい内容になりました。
それぞれの内容の略案については図版を入れてできるだけビジュアルになるように心がけました。また,単元の冒頭には,「育てたい数学的な思考力・表現力,活用力」の項目を設定しました。これらは北九州市の算数研究会が特にこだわってきた事柄です。前川公一先生をはじめとして多くの先生方にご尽力をいただきました。厚くお礼を申し上げます。また,明治図書の木山麻衣子氏にも企画当初から支援いただきました。ありがとうございました。
ぜひとも本書を活用されて算数の数理が好きな子どもを育ててほしいと願っております。
平成23年8月 愛知教育大学 /志水 廣
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- 明治図書
- 学年ブロックに分かれての本なので、高額にならず、また、内容が詳しくて良かった。2017/10/1050代・小学校教員
- 授業イメージがもちやすく,実際に活用しやすかった。2015/7/2640代・小学校管理職