- まえがき
- Ⅰ 音読指導の基本バリエーション10
- 1 一文交代読みを指導する
- 2 追い読みを指導する
- 3 半分読みを指導する
- 4 一人読みを指導する
- 5 スピード読みを指導する
- 6 役割読みを指導する
- 7 テンポをあげる重ね読みを体感させる
- 8 たけのこ読みを指導する
- 9 指名なし音読を指導する
- 10 群読を指導する
- Ⅱ 初日、クラス全員に達成感をもたせる暗唱指導
- 1 教科書の扉の詩を使え
- 2 題名と作者名を覚えさせる
- 3 一行目、二行目を覚えさせる
- 4 二行ずつ覚えさせる
- 5 暗唱テストは、まず、列でやらせる
- 6 暗唱テストは、超厳しくやった方が子どもたちは喜ぶ
- 7 合格者は、教科書と一覧表に印をつけさせよ
- 8 ミニ先生を作り、暗唱受検者を一気にテストさせよ
- 9 保護者への伝え方
- Ⅲ 音読カードを使わない向山式音読システム
- 1 なぜ音読カードを使わないか
- 2 向山式本読み丸つけシステム
- 3 本読み丸つけをしてきた子どもたちにどのような評価をするのか
- 4 一文読みで子どもたち全員の音読力を保障する
- 5 保護者会でどのように趣意説明すればよいか
- 6 子どもたちが夢中で音読に取り組む方法
- 7 どの子も飛躍的に音読の力が上がる音読トーナメント
- 8 子どもがシーンとなって聞き、熱中して取り組むダウト読み
- 9 音読をさせながら一時に一事で指導する
- 10 参観日に見せる音読指導
- Ⅳ 向山学級で行われた暗唱指導
- 1 向山学級で実際に使われた暗唱教材
- 2 日本で初めて公開された暗唱の授業
- 3 暗唱指導の効果
- 4 真似をして一〇〇回繰り返すことは、人類の知恵である
- 5 暗唱は頭全体を使い、頭をよくする
- 6 初公開! 向山式暗唱指導
- 7 東アジア五〇〇〇年教育の知恵 暗唱直写教材
- 8 暗唱直写スキルのユースウェア
- 9 五色名文・格言暗唱かるたのユースウェア
- 10 学校図書館こそ文化の情報基地
- Ⅴ そのまま使える低学年版音読・暗唱指導シナリオ
- 1 教科書の扉の詩の音読指導シナリオ
- 2 物語文の音読指導シナリオ
- 3 説明文の音読指導シナリオ
- 4 詩の音読・暗唱指導シナリオ
- Ⅵ 中学年の音読・暗唱指導シナリオ
- 1 教科書の扉の詩の授業シナリオ
- 2 物語文の音読シナリオ
- 3 説明文の音読シナリオ
- 4 詩の音読・暗唱指導シナリオ
- Ⅶ 高学年の音読・暗唱指導シナリオ
- 1 教科書の扉の詩で音読の学び方を教える
- 2 物語文 見開き二ページをスラスラ読ませるスキル
- 3 説明文 緊張感のある場面で音読スキルを向上させる
- 4 詩 何度も繰り返し音読させ、短く区切って覚えさせる
- Ⅷ 脳科学から証明された! 音読や暗唱が脳にいいわけ
- 1 暗唱をすると脳のどこが鍛えられるのか
- 2 暗唱をすると、こんな子が育ちます
- 3 寺子屋から伝わる伝統的学習法 素読から暗唱
- 4 中国・韓国でもされている音読・暗唱指導
- 5 欧米でもされている音読・暗唱指導
まえがき
本書は、向山洋一氏が提唱した「向山型音読・暗唱指導」の実践とTOSS型の音読・暗唱指導を洗い出して八つの章を立ててみました。
Ⅰ 音読指導の基本バリエーション10
Ⅱ 初日、クラス全員に達成感をもたせる暗唱指導
Ⅲ 音読カードを使わない向山式音読システム
Ⅳ 向山学級で行われた暗唱指導
Ⅴ そのまま使える低学年版音読・暗唱指導シナリオ
Ⅵ 中学年の音読・暗唱指導シナリオ
Ⅶ 高学年の音読・暗唱指導シナリオ
Ⅷ 脳科学から証明された! 音読や暗唱が脳にいいわけ
例えば、音読指導の場面で、
「教科書に丸を一〇個書きなさい」
「竹の子読みをします」
などという指導方法を聞いたことあるという方、多いのではないかと思います。
これらは、全部、向山洋一先生発の音読指導スキルです。
例えば、暗唱指導の場面で、
「黒板に書かれた詩の教材など、下から消していき、全員に声をそろえて読ませる」
消す時に一部を消していくなど、徐々に子どもたちに負荷をかけながら変化をつけて、暗唱力を高める。
というような暗唱を聞いた方がおられることでしょう。
これらも、全部、向山洋一先生発の暗唱指導スキルです。
例えば、音読指導。通常は、繰り返し何度も読ませていくと、子どもたちが飽きてきて、ダレルのが分かります。
しかし、変化のある繰り返しを使うことで、子どもたちは飽きることなく、楽しく、何度も音読するようになります。
例えば、暗唱テストの指導場面では、「ほんの少しでも間違ったら不合格にします」
として、暗唱テストをする場面があります。教室の中は、緊張感はあるが、しかし、堅苦しさがなく、楽しい雰囲気で展開されるのが向山型です。
本書は、見開き二ページにつき、一つの授業「パーツ」について記してあります。
見開き二ページには、大きく分けて三つのことが書かれています。
上段には、「よくある指導風景」が書いてあります。そこには、自分流の指導である「我流」の指導場面を描写し、よく見る指導風景のどこに問題があるのかを示しました。
中段には、上段で描写した「我流」の指導方法を、向山型・TOSS型では「どのようなスキル」を使い、どのように指導すればよいのかを示しました。向山氏の指導を引用し、「我流」の指導方法とはどのような違いがあるのかを解説しています。限られたスペースの中ですので、紹介している場面は一つに限定していますが、「どの学年」でも、「どの単元」でも幅広く使えるスキルを「使うスキル」という小見出しにまとめてあります。
下段には、中段で紹介した音読・暗唱のスキルの「活用のコツ」を例として載せてあります。
/溝端 達也
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- 明治図書
- 音読はどうしても同じパターンになってしまいがちなので、新しい方法を知ることができました。2022/2/1220代・小学校教員
- 子どもたちが飽きないで,音読を楽しむための授業パーツがたくさんのっていて,大変勉強になりました。また,暗唱指導をこの本に書かれている通り,追試したところ,子どもたちが休み時間も熱中して暗唱に取り組むようになりました。新卒教師の私にとって,手放すことのできない1冊となりました。2014/8/5まさお