- はじめに
- 第1章 有田和正氏「ユーモア教育」との出会い
- 一 もともと「お笑い」好きだった
- ビートたけし氏にあこがれる/漫才のスピードと構成力/「お笑い」と「間(ま)」
- 二 「お笑い教師」向きの性格だ
- 中学校時代、授業は私のステージだった/ツッコミ気質と「上條理論」
- 三 有田和正氏「ユーモア教育」との出会い
- とりあえず笑いのあるクラスをつくる/「あんたと同じようなこと言うね」/有田氏の「ユーモア教育」を追試する
- 第2章 上條晴夫氏との出会い
- 一 上條晴夫氏との出会い
- 教育雑誌『授業づくりネットワーク』を購読し始める/上條晴夫氏に可愛がっていただく/初めて書籍の執筆に参加/上條氏の依頼に次々と応える/上條氏の忠告
- 二 「人権派」だった私
- 大学は法律ゼミだった/広く、浅く学んでいた/築地久子氏の実践にあこがれる/黒磯事件
- 第3章 「お笑い」にこだわり始める
- 一 「お笑い」にこだわり始める
- お笑い教師同盟(仮)結成/『教室がなごむお笑いのネタ&コツ101』/初の雑誌連載も「お笑い」/「お笑い」について少しずつ理論武装していく
- 二 何でも仕事として見てしまう
- テレビが嫌いになる/何でも仕事として見てしまう/日々の授業も学級も私の作品なのだ/たくさん取材を受ける
- 第4章 「お笑い」を武器にする
- 一 「お笑い」を学級づくりの武器にする
- 「お笑い」は「安心」のためだから……/学級崩壊と「お笑い」/「お笑い」を「武器」として意識する
- 二 授業成立プロジェクト
- メールマガジン「授業成立プロジェクト(JSP)」の編集長を引き受ける/仲間への「熱い思い」/野中信行氏の連載スタート/三年間週一の定期刊行を続けた
- 第5章 「フォロー」について考える
- 一 「フォロー」について考え始める
- 『子どもが納得する個別対応・フォローの技術』の執筆機会をいただく/「フォロー」について考える/今までの実践を視点を変えて読み直す
- 二 「フリ」「オチ」「フォロー」、新たに「フォロー」を「線(流れ)」で考え始める
- 明石家さんま氏の「フォロー」の技術を分析する/「フォロー」について考え直す/「フリ」「オチ」「フォロー」は全てに当てはまる/厳しい指導も「フォロー」なのだ/講座にも「厳しく叱る」を入れるようになる
- 第6章 土作彰氏との出会い
- 一 土作彰氏との出会い
- 昔は「お笑い」の先駆者として憧れていた/土作彰氏との出会い/土作彰氏の「哲学」に打ちのめされる
- 二 祝! 初単著『73のネタ大放出!』出版
- 『73のネタ大放出!』が出た! 売れた!/ネタ帳を持ち歩く
- 三 クイズ本などいろいろな本に挑戦する
- クイズ本などの企画をいただく/クイズの出題パターンに注目する/クイズ番組からたくさんのヒントを得る/担当編集者・村上絢子氏との思い出/黎明書房から次々と依頼を受ける
- 第7章 野中信行氏との出会い―若手教師の力になりたくなる―
- 一 学級崩壊、そして、自殺
- 若手相手に多くの講座を持つ/東京の初任教師の自殺/同僚が辞めていく
- 二 野中信行氏との出会い
- 『教室に笑顔があふれる中村健一の安心感のある学級づくり』/野中信行氏との出会い/野中氏の後継者?/野中氏は「スーパー」な方である
- 三 これからどんな自分になるか
- フォロー本を依頼される/有田氏、野口氏の「フォローの技術」を分析/有田氏、野口氏にますます「惚れてまうやろ〜!」/同じ講座を受けても「フォロー」を見てしまう/これからどんな自分になるか?
- おわりに
はじめに
私は、お笑い教師です。
黎明書房がつけてくださった私のキャッチコピーは「スーパーお笑い教師」。本の表紙には「日本一のお笑い教師」のコピーも見られます。
私の主戦場は、分かっています。「お笑い」であり、「ネタ」です。
難しいことを書く能力も、資格もありません。私は、ただただ面白ければ良いのです。
そして、それを誰よりも自分が一番良く分かっています。
だから、拙著『子どもも先生も思いっきり笑える73のネタ大放出!』(黎明書房)は、良く売れました。いや、売れ続けています。
『爆笑クラス』も『爆笑授業』も良く売れました。その他のネタ本も売れ行きは好調です。
そんな私が珍しく真面目な本を書きました。
『教室に笑顔があふれる中村健一の安心感のある学級づくり』(黎明書房)です。
この本を、尊敬する堀裕嗣氏にお送りしました。すると、あの堀氏が「良かったよ」と褒めてくださったのです。
そして、堀氏は、「健ちゃんの真面目な本も読みたがっている読者もいると思うよ」と言ってくださいました。
しかし、「ほんまかいな?」というのが率直な感想です。
その堀裕嗣氏が本書シリーズの執筆者の一人に私を推薦してくださいました。
大変、光栄な話です。
光栄な話なので、もちろん、引き受けたのですが……私の真面目な話を聞きたい人なんか、いるのでしょうか? ましてや私のライフヒストリーなど……。
かなり心配なのですが、とりあえず筆を進めてみることにします。
一体どんな本になるのでしょうか?
私が一番、ドキドキしています。
二〇一二年一〇月二〇日 /中村 健一
(大苦戦した編著書『担任必携!学級づくり作戦ノート』を何とか書き上げ、本書の執筆に入った日)
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- 明治図書
- 中村先生のお人柄のよくわかる本でした。2019/10/2030代・小学校教諭
- 中村先生の学級経営のキーワードの1つに「安心感」がある。子ども達は(そして教師も)一日の大半を学校で過ごしている。その学校で安心感を得られることは、教師にとっても子どもにとっても、様々な不安感や自己存在感への疑問を打ち消すのだろうし、また担任教師にとって「学級づくり」、「授業づくり」が充実したものとして感じられる要因となる。そうした中村先生の哲学を生んだエピソードに、学ぶことは多いです。2015/4/26げんちゃん