算数科「言語活動の充実」事例

算数科「言語活動の充実」事例

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説明する楽しさがわかる!「説明する活動」の実践例を多数紹介

言語活動の充実のため@発見型算数の授業、A論文型算数の授業、Bアイデア型算数の授業、Cミス分析型算数の授業、Dゲーム型算数の授業など提案。ミスを減らすためには、ミスを説明できなくてはならない。計算方法をしっかり説明できなくてはならないと説く。


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ISBN:
978-4-18-146512-4
ジャンル:
算数・数学
刊行:
3刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 160頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめに
T 発見型算数で言語活動の充実
1 「数」と「数字」のちがい
2 国語のような算数問題を図で説明する
3 2つの「ちがい」を語らせて,お互いを認め合う
4 文章問題でコミュニケーションの力を育てる
5 規則性を見つけ,「だったら」で考えをつなげる
6 三角形を描く活動で困らせて,三角形とは何かを考える
7 1つの問題を通して思考の道筋を語らせる
8 「簡単」と言わせながら,言葉を引き出す
9 簡単な問題で,考え方と発表の仕方を覚える
10 「どこに目をつけるか」で面積を求める
11 工夫した計算で説明上手
12 地元の名所を算数する
U 論文型算数で言語活動の充実
1 【ぜったい180°】を使って説明
2 「1」発想の説明
3 「算数作文」で感性を高める
4 「分数のたし算」を分かりやすく説明する
5 「割合」の問題を「算数分析作文」にして説明する
6 「矢印型算数作文」で説明工夫
7 図形の描き方を上手に説明する
8 「自分問題」で説明力をつける
9 自分で「ポイント」を考える力をつける
10 説明上手を生み出す「算数新聞」作り
V アイテム型算数で言語活動の充実
1 速さの【比べっこ】を説明する
2 「視点」【かくし高さ】で高さ説明
3 【かくし線】で円の面積が解ける
4 「わり算の筆算」のアルゴリズムをアイテムで説明
5 単位変換を【キロチャッチャ】で説明する
6 【切り切り型と穴埋め型】で求積する
7 自問自答で「小数のわり算」を完璧に解く
8 【速さお弁当箱】に入るか入らないか
9 「みんなで名前をつけよう」
10 大切な文章は暗唱算数
W ミス分析型算数で言語活動の充実
1 「つぎの かずを 書きましょう」の説明
2 「円の面積のミス分析」で説明力アップ
3 説明アイテム【かくしゼロ】
4 【かくし数】を説明できるようにする
5 自分のテストミスを説明
6 【ミスバチ】に刺されている答えはどれだ
X ゲーム型算数で言語活動の充実
1 ゲームをしながら大事な言葉を引き出す
2 ゲームを使って話したくなる状態を作る
3 「+」「−」「×」「÷」のどれが入るかな
4 「仲間はずれの積み木の数」を説明する
5 「三角形はいくつ」を説明せよ
6 マッチ棒クイズは説明力をアップする
7 変化のきまりを5択の中から見つけよ
8 タイルのポチは何こかな
9 本物を使って説明する
10 子どもが作った「面白ワーク」で説明力をつける
11 一筆がきは説明力をつける
おわりに

はじめに

 学習指導要領の記述の中から「言語活動の充実」につながる部分を書き出してみる。


 1年 計算の意味や計算の仕方を,具体物を用いたり,言葉,数,式,図を用いたりして表す活動

 2年 加法と減法の相互関係を図や式に表し,説明する活動

 3年 整数,小数及び分数についての計算の意味や計算の仕方を,具体物を用いたり,言葉,数,式,図を用いたりして考え,説明する活動

 4年 長方形を組み合わせた図形の求め方を,具体物を用いたり,言葉,数,式,図を用いたりして考え,説明する活動

 5年 小数の計算の意味や計算の仕方を言葉,数,式,図,数直線を用いて考え,説明する活動

 6年 分数についての計算の意味や仕方を,言葉,数,式,図,数直線を用いて考え,説明する活動


 多く共通しているのは「説明する活動」ということである。

 算数の授業において,説明する活動の場を強く意識して用意していこうという取り組みと言っていい。


 本書は,この「説明する活動の場」を意識して取り組んできた事例を紹介している。

 説明する活動の場も次のような項目分けをしてみた。


 ○発見型算数の授業

  発見することを主にした授業。発見したことを分かりやすく説明させる。

 ○論文型算数の授業

  説明を文章の形にさせることを主にした授業。

 ○アイテム型算数の授業

  説明をするうえで欠かせない共通用語を生み出す授業。

 ○ミス分析型算数の授業

  間違っている部分を分析し,説明する授業。

 ○ゲーム型算数の授業

  ゲーム感覚で楽しみながら取り組む算数の授業。ゲームを通して発見したことを説明する。


 便宜上5つに分けただけで,それぞれの授業は共集合の部分が多い。

 ただ,5つに分けてみると,算数授業のいろいろな場面で「説明活動」に取り組むことが可能であることが分かる。

 本書は,「いろいろな場面で『説明活動』の場を設けよう」「子どもたちに,どんどん『説明する楽しさ』を味わわせよう」というねらいをもって書いたものである。少しでも「説明活動」の場が広がっていけば幸せである。


  2009年10月   /福山 憲市

著者紹介

福山 憲市(ふくやま けんいち)著書を検索»

1960年山口県下関市生まれ。広島大学卒業。下関市立角倉小学校教諭。現在,「法則化ふくの会」というサークルを25年継続。「漢字・計算ミスゼロをめざす会」も組織し,ミス退治運動を進行中。有田和正ネットに「ミス退治部会」(現会員112名)を主宰している。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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