- まえがき
- T 生活編
- 1 これだけは押さえたい躾のポイント
- 返事ができて,靴や椅子の後片付けができるように!
- 2 気持ちのいいあいさつができるようになるには
- 教師自身が満面の笑顔であいさつをする!
- 3 子どもが上手に並ぶようになるには
- 並ぶ順番を紙に書いて示す.そして,変化のある繰り返しで練習する
- 4 けんかをしても,仲直りできるようにするには
- まずは落ち着かせて,怒りを受け止め,自分を見つめさせる
- 5 机の中の整理整頓を上手にできるようになるには
- きれいな机ってこういうことだよ! と教えることが肝心
- 6 お手紙や連絡事項をきっちりと届けられるようにするには
- 手紙を届けるシステムをつくり,家庭との連携を図る!
- 7 学習用品の準備が上手にできるようになるには
- 時間割通りに入れ,使うものだけを出させること!
- 8 トイレの使い方のマナーを身につけるには
- フラッシュカードでトイレの使い方を身につけさせる
- 9 素早く上手に着替えられるようになるには
- できることをほめ,できないことは一つずつ教える
- 10 てきぱきと給食の準備ができる子を育てるには
- 4月に教師が仕組んで子どもを動かす
- 11 好き嫌いを減らして,楽しく給食を食べる子になるには
- 給食はおいしい! という雰囲気をつくろう
- 12 教室移動をさせるときのポイント
- 短時間で整列して,静かに移動させる
- 13 掃除がうまくできるようになるポイント
- 掃除用具の使い方,掃除の分担,手順を理解させ,教師も一緒に掃除する
- 14 登下校のトラブルを防ぐポイント
- 効果的な趣意説明で,安心・気持ちのよい登下校を
- 15 クラスみんなで元気に遊べるクラスにするには
- 子ども同士の活動をたくさん取り入れる
- 16 雨の日にルールを守って楽しく遊べるようにするには
- 教師が遊びのリーダーになり,モノを用意する!
- 17 お手伝いが好きな子に育てるポイント
- やって見せ,ほめて驚き,感謝して,お手伝いを楽しいことに!
- 18 物を大切に扱える子に育てるには
- 名前を書き,常に整理整頓させること!
- 19 表情が豊かな子に育てるには
- 教師自ら明るく,表情豊かに!
- 20 けがを少なく安全に過ごせるようにするには
- 学校生活はすべてお勉強!
- U 学習編
- 1 1年生で必ず押さえたい教科指導のポイント
- 数がイメージできれば,算数はできる
- 2 子どもをひきつける授業開始のバリエーション
- チャイムと同時に先生に注目!
- 3 鉛筆を正しく持って,丁寧な文字を書かせるポイント
- よい姿勢,正しい鉛筆の持ち方を身につけさせる
- 4 文字がほとんど読めずに入学してきた子への指導・支援
- 文字は必ず声に出して読む! 教師が一緒に読む!
- 5 音読がうまくできない子への指導ポイント
- 言葉をまとまりとして読めるように!
- 6 数の概念がつかめない子への数指導のポイント
- 飽きるまで百玉そろばんを操作させ,数のかたまりを理解させる
- 7 微細運動が苦手な子への指導ポイント
- コツをつかむまで,後ろから手を持って一緒に作業をする
- 8 水を怖がる子へのプール指導のポイント
- 手を持って,楽しく水遊びをする
- 9 集中力が続かない子もひきつける授業の組み立て方
- コマとパーツでこう授業する!
- 10 バランス感覚の悪い子も楽しく鍛える体育授業の指導ポイント
- 簡単で楽しい運動を毎時間継続することで,鍛える!
- V トラブル解決編
- 1 椅子に座っていられない,黙って話が聞けない子たちへの指導ポイント
- 椅子の座り方,話の聞き方を学ばせ,日常的に繰り返し指導する
- 2 悪口,いじめがあったときの指導ポイント
- 100%弱い子の見方になり,それは「いじめ」だと教える
- 3 物隠し,物がなくなったときの指導ポイント
- 誰かが隠したのか,本人がどこかでなくしたのかを見極める
- 4 トイレの失敗があったときの指導ポイント
- 失敗した子どもが恥ずかしい思いをしないように素早く対応する
- 5 休み時間のトラブルを授業開始時に引きずるときの指導ポイント
- まず,子どもの言い分を聞く
- 6 友だちの仲間に入れない子への指導ポイント
- 教師が一緒に遊んだり話したりして,友だちと触れ合う場をつくる
- 7 学校が嫌,先生が嫌とぐずる子への指導ポイント
- 焦らず無理強いせず,保護者との信頼関係を優先する
- 8 忘れ物が続く,お手紙が回収できない子への指導ポイント
- 連絡帳を大切にし,子どもと保護者両面への対応を!
- 9 ちょっと他の子と違うかな? と思える子の指導ポイント
- 医療へつなげる見通しを持って,保護者との信頼関係を築く
- 10 家庭的な環境が大変な子への指導ポイント
- 個々の環境を把握してできるフォローを工夫する!
- W 保護者編
- 1「うちの子のこと,好きになれないのです」と訴える保護者
- 時間をかけて親の悩みを聞く
- 2「先生の要求は子どものキャパ以上です」と訴える保護者
- 保護者の話を十分聞き,子どもができることを増やす
- 3「うちの子だけが先生にいつも叱られている」と訴える保護者
- その子の良いところを認め,保護者と信頼関係を築いていく
- 4「うちの子にわかるように教えて欲しい」と訴える保護者
- 原因を分析し,保護者との連携を!
- 5 連絡帳に過激で失礼なことを書いてくる保護者
- カッとなり,乗せられちゃったら,思うツボ
- 6「うちの子のことをしっかりと見てくれていない!」と訴える保護者
- 保護者の不安な心に寄り添う
- 7 ちょっとしたけんかで,すぐに「いじめられている!」と訴える保護者
- 前もって説明し,誠実に対応する!
- 8 何かと言い訳をして学校を休ませようとする保護者
- 理解を示し続け,保護者との関係を築く
- 9 ささいなことでもすぐ連絡帳に文句を書いてくる保護者
- 実際に会って話し,丁寧に対応する
- 10 子どものうそを信じて,全く担任の話を聞き入れようとしない保護者
- 闘わず,協力する
まえがき
「1年生プロブレム」が問題視されるようになってきました。
本来,とってもかわいいはずの1年生が,目を吊り上げて先生に反抗している姿,すぐに切れてパニックになっている姿を,多くの教室で見かけるようになったからです。
この問題は,若い経験の乏しい先生の教室だけではありません。何度も1年生を経験したベテランの教師のクラスにもたくさん発生しています。
それでなくても,1年生は手がかかります。その上,このような多くの問題を抱えた子どもたちがいると,もう教室は毎日騒乱状態です。けんか,奇声,けが,物隠し,教室脱出,いじめ,器物破損など,毎時間トラブルが続き,担任はへとへとになってしまいます。
この問題の根幹は「今までうまくやっていたベテラン教師のクラスも崩壊していくこと」なのです。
つまり,今までの方法では1年生の子どもたちを統率できなくなってしまったのです。何が原因なのでしょうか。
家庭環境の変化,社会変化,保護者の価値観や意識の変化,子どもの食の問題,幼児教育など,様々な問題は挙げられるでしょう。でも,いくら問題の究明を行なっても,目の前の子どもたちをすぐに変えることはできません。
私たちの仕事は,今,目の前の子どもたちを,この瞬間に,よりよい方向に導いていくことなのです。他力本願では,子どもたちは荒れていく一方です。自分たちの力で何とか改善策を講じなければならないのです。
そのためには,過去の実績を白紙に戻してでも,何とかしていこうとする前向きな姿勢が求められています。では,どのようにすればよいのでしょうか。
「1年生プロブレム」が全国的に問題になっているということは,自分の問題だけではないのです。つまり,日本中,多くの教師が同じ問題にぶち当たり,同じような悩みを抱えてやっています。その中から解決策を見つけて,うまく学級経営できている教室もたくさん出てきています。また,全体的にはうまくいかなくても,あるポイントだけはうまくいったという経験を持つ人もいます。
本書は1年生の教室でよく起こる様々な問題を,うまく対処できた事例を集めて編集しました。一つ一つの事例は「点」にすぎませんが,それぞれをつなぎあわせて,うまく「線」にしていくことにより,子どもたちは確実によくなっていきます。
同じような問題に悩み困っている方,また,あらかじめ対応策を学び,いざというときのために備えておきたい方,様々いらっしゃるかと思います。本書が,そのような方々のお役に少しでも立てれば幸いです。
なお,最後になりましたが,本書をまとめる機会を与えてくださった明治図書出版の樋口雅子編集長に,心より御礼申し上げます。
TOSS大阪みおつくし代表 /神谷 祐子
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- 明治図書