- はじめに
- 1章 保健室開き〜はじめの一歩〜
- 1 資料と情報の引き継ぎ
- @ 前任者にこんな資料をもらおう
- A 引き継ぎ時,聞いておきたい情報
- 2 年度はじめの動きを確認しよう
- @ 着任日の定番スケジュール
- A 始業式までの定番スケジュール
- 3 校内情報を集めよう
- @ 机上にセットしたい情報
- A すぐに作った病院一覧表
- 4 学校探検をしよう
- @ すぐにある健康診断の下見
- A 思いがけないお宝発見の楽しみも
- 5 ローカルルールを教えてもらおう
- @ 学校要覧に載らないローカルルール
- A 長く勤務する先生から教えてもらおう
- 2章 けがの対応〜慌てず落ち着いて〜
- 1 けが発生時の保護者対応
- @ 保護者の気持ちを考え丁寧な対応を
- A 伝えたい4つのポイント
- B 伝わる動揺,言葉づかいにも配慮が
- C 責任の所在,事実を正確に
- 2 救急車を呼ぶ
- @ 見える場所に貼っておくと安心
- A 学校や児童の実態に合わせてカスタマイズ
- 3章 保健室のレイアウト〜ワタシの部屋に〜
- 1 ワタシらしいレイアウト
- @ オイカワの保健室紹介
- A 足りないことを嘆くより,あるものを有効に活用しよう
- B 処置名簿はオリジナル
- 2 使い勝手と愛情で手作りしよう
- @ こんなところにこんなもの
- A 我が家の不用品を再利用
- B バケツにも命を吹き込む ケロケロバケツ
- 3 みんなが使いやすい保健室にしよう
- @ よく使うものはサッと出せる
- A 冷蔵庫内の湿布も即出動可の状態でスタンバイ
- B 高学年女子に口コミで広げる 女の子おたすけ引き出し
- C「ワタシ,今ここに居ます」捜索願いを出されないように
- 4 掲示物を楽しもう
- @ 保健室の中にほしい掲示物
- A 年間通しての掲示物
- B 季節もの,行事に合わせての掲示物
- C 検査,調査票など一発回収を目指して!! 掲示板活用
- D 子どもたちの学習成果を発信する場にもなる
- E オマケの掲示物 こんなものもあるよ
- F 子どもたちとの距離を縮めるアイテム
- 4章 健康診断の工夫〜腕の見せどころ〜
- 1 健康診断は場所取りから
- @ 場所取りのローカルルール
- A 検査・健診をする部屋だけではない トータルコーディネート
- 2 職員へのお知らせプリント
- @ できるだけ早く,具体的なスケジュールを組み周知しよう
- A こんなプリントを配っているよ
- 3 健康診断会場作りの工夫
- @ 床への工夫
- A 指示を見せる工夫
- B 校医さんに動きが見えるような工夫
- C 健康診断用掲示・表示紹介
- 4 臨時健康診断
- @ 法規の確認をしよう
- A 実際の臨時健康診断の紹介
- B 養護教諭の行う臨時健康診断(検査)
- 5 校医さんと連絡を取ろう
- @ 健康診断の日程調整
- A こんな手紙を届けているよ
- 5章 学校行事と保健室〜事前準備が大切〜
- 1 学校行事と保健室
- @ 救急バッグの中身
- A 修学旅行・キャンプなどの宿泊行事
- B 水泳教室(初経指導)
- C 運動会
- 6章 保護者への連絡〜担任とも連携して〜
- 1 早退かどうか迷う体調不良
- @ 保護者と本人を電話でつなぐ
- 2 ちょっと気になるまま帰したけが
- @ 手紙を書く
- A 電話をかける
- 3 指導の様子を保護者に伝える
- @ 授業の様子を伝えよう
- A 保健室での様子を伝えよう
- 4 学級閉鎖前,学校や保健室の様子を伝えよう
- @ 学級閉鎖・出席停止の意味や意義を伝えよう
- A 欠席状況を伝えよう
- B 全職員が同じ情報を伝えられる工夫
- 7章 校務分掌と保健室経営案〜どんな仕事も大切に〜
- 1 校務分掌
- @ どんな仕事があるのだろう
- A こんな仕事やってみたよ
- 2 保健室経営案
- @ 学校教育目標・学校運営方針と保健室
- A 保健室経営案の軌道修正と評価
- 8章 児童生徒保健委員会〜子どもに充実感を〜
- 1 児童生徒保健委員会
- @ 視力検査イベント
- A 身長測定イベント
- B ごみパトロール
- C 校内安全パトロール
- D このケガおかしいな?と思ったら現場へGO !
はじめに
今回のお話をいただいたのは,まさに異動したてほやほやの時でした。
何年経験を積んでも学校による違いを覚えて慣れてなじむまでに,かなりの時間がかかるものだ……と痛切に実感し,ワタシの保健室をどうつくるか,ワタシの保健室経営をどう確立していくか,職員組織の中での立ち位置をどう取るか,手探りで試行錯誤をしていました。
『養護教諭の実務マニュアル オイカワ先生の仕事術』と題名が先に決まり,どのような内容にしていくかイメージを固めるのにかなりの時間を費やしました。項目を洗い出し目次立てをする作業の中で,今までの経験を振り返り,今の自分があるのは数々の失敗や迷い,そして先輩や仲間の支えのおかげだな,と改めて気づくこととなりました。
養護教諭の仕事内容は地域,学校で本当に様々です。小学校8校,中学校3校しかない小さな田舎でのオイカワの拙い経験談は「これが正しいです」「こうするべきです」なんてとんでもない,「こんな養護教諭もいるんだなあ」と受け取っていただければ幸いです。そしてこの本が,少しでもお役に立ち参考になれば本当に嬉しいです。
現役生活が残り少なくなった今,そして異動したこの時期に自分の養護教諭生活の年度末反省をしたような気分です。このタイミングでこのようなチャンスをいただいたことに心から感謝をいたします。
/及川 比呂子
非常に役に立ちました。