- 第1章 「なわとび」で仲間とつながる!「キズナワ」の魅力
- 1 なわとびってどんな運動?
- 2 新なわとび「キズナワ」とは?
- 3 「キズナワ」が大活躍!活用場面イロイロ
- コラム なわとびは子どもも教師もつながるツール
- 第2章 「なわとび」の技 全部紹介
- 【1 仲間づくりに最適!短なわ編】
- 1 短なわのポイント
- 2 活動人数別 技一覧
- 1人編
- なわとびにつながる運動遊び
- 止め技
- 前回しとび
- かけ足とび
- 後ろ回しとび(後ろとび)
- あやとび(オープンクロス)
- 交差とび(クロス)
- 後ろ交差とび
- サイドスイング(側回旋)
- 前後交差とび(混合交差・EB)
- 背面交差とび(TS)
- かえし(フェイクEB)
- 二重とび(二重回し,ダブルアンダー)
- あや二重とび(ハヤブサ,オープンクロス)
- 交差二重とび
- サイドクロス(側しんとび)
- 後ろ二重とび
- 2人編
- 2イン1(2人1本なわ)向かい合い2人1本とび
- 2イン1(2人1本なわ)横並び2人1本同時とび
- 2イン1(2人1本なわ)横並び2人1本交互とび
- 2イン2(2人2本なわ)横並び2人2本同時とび
- 多人数編
- 3イン1(3人1本なわ)横並び3人1本同時とび
- 3イン3(3人3本なわ)横並び3人3本同時とび
- トラベラー
- 3 授業展開モデル
- 【2 クラスづくりに最適!中なわ編】
- 1 活動人数・編成別 技一覧
- ■1人編 ■多人数編 ■複数なわ編 ■組み合わせ編
- 2 授業展開モデル
- 【3 「絆」づくりに最適!長なわ編】
- 1 種類別 技一覧
- ■8の字とび ■一斉ジャンプ
- 2 授業展開モデル
- コラム 1本のなわがつくり出した1年のドラマ
- 第3章 運動会でみんながつながる!「なわとび」集団演技プログラム
- 1 基本隊形例
- 2 魅せ方
- コラム なわとびがつなぐ子どもの心・人と人がつながる「キズナワ」
- 3 入場時・移動時例
- 4 おすすめ選曲リスト
- 5 集団演技作品
- ■中学年「Anniversary!!」(E-girls) ■高学年「UFO」(ピンク・レディ)
- コラム なわとびのもつ魅力
- 執筆者一覧
はじめに
なわとびは,体つくり運動領域に位置づけられています。子どもたちになじみがあり,狭い場所でも効果的に運動できる価値のある教材です。運動の種類や技の多様性を基にした教材としての可能性を考えると,1つの領域とすることもできる運動です。
なわとびの指導では,なわとびカードなどを用いて,新たな技や連続跳躍記録に挑戦させたり,跳躍回数を競わせたりする取り組みが行われてきました。スモールステップの課題や競争によって多くの子どもが動機づけられ,体育の時間はもちろん,休み時間や放課後にもなわをとぶことで体力を向上させてきたといえます。また,長なわとびでは,集団で連続とびの記録に挑戦することで目的意識を共有し,集団として意欲的に取り組む姿も見られました。しかし,数や勝利が目的になってしまうことによって,ひっかかる,負けるといった不安を抱かせたり,体力向上のために鍛錬のような活動になり,「もうやりたくない」と思わせたりするなどの問題が起きる可能性もあるのです。すべての子どもになわとび運動の楽しさを味わわせ,できるようにするためには,さらなる工夫が求められるといえます。
本書は,「競争から共創へ」をコンセプトに,本研究会会員が積み重ねてきた実践から,子ども同士のかかわり合いや指導者の適切な指導に焦点を当て,「かかわりながらできるようになる楽しいなわとびの授業」につながる内容を精選して掲載しています。これらの内容が,よりよい体育授業をめざすみなさんの指導の一助になれば幸いです。
関西体育授業研究会 /池川 佳志
ありがとうございます!