- はじめに
- 本書の構成と使い方
- 第1部 本書を活用するにあたって
- 第2部 ソーシャルスキル実践ワーク
- 1 あいさつのことば 1〜4のワーク
- あいさつのことば1/あいさつのことば2/あいさつのことば3/あいさつのことば4
- 解答&解説
- 2 くわしく書こう 5〜8のワーク
- くわしくかこう1/くわしくかこう2/くわしくかこう3/くわしくかこう4
- 解答&解説
- 3 仲間を描こう 9〜17のワーク
- なかまをかこう1/なかまをかこう2/なかまをかこう3/なかまをかこう4/なかまをかこう5/なかまをかこう6/なかまをかこう7/なかまをかこう8/なかまをかこう9
- 解答&解説
- 4 ○○のものを描こう 18〜24のワーク
- 『ふわふわのもの』をかこう/『しわくちゃのもの』をかこう/『グニャグニャのもの』をかこう/『ピカピカのもの』をかこう/『ヌルヌルのもの』をかこう/『ペラペラのもの』をかこう/『あつあつのもの』をかこう
- 解答&解説
- 5 気持ちを考えよう 25〜31のワーク
- きもちをかんがえよう1/きもちをかんがえよう2/きもちをかんがえよう3/きもちをかんがえよう4/きもちをかんがえよう5/きもちをかんがえよう6/きもちをかんがえよう7
- 解答&解説
- 6 セリフを考えよう 32〜40のワーク
- セリフをかんがえよう1/セリフをかんがえよう2/セリフをかんがえよう3/セリフをかんがえよう4/セリフをかんがえよう5/セリフをかんがえよう6/セリフをかんがえよう7/セリフをかんがえよう8/セリフをかんがえよう9
- 解答&解説
- 7 人を描こう 41〜48のワーク
- 人をかこう1/人をかこう2/人をかこう3/人をかこう4/人をかこう5/人をかこう6/人をかこう7/人をかこう8
- 解答&解説
- 8 ストーリーを考えよう 49〜57のワーク
- ストーリーをかんがえよう1/ストーリーをかんがえよう2/ストーリーをかんがえよう3/ストーリーをかんがえよう4/ストーリーをかんがえよう5/ストーリーをかんがえよう6/ストーリーをかんがえよう7/ストーリーをかんがえよう8/ストーリーをかんがえよう9
- 解答&解説
- 9 顔の表情 58〜61のワーク
- いろいろなかお1/いろいろなかお2/いろいろなかお3/いろいろなかお4
- 解答&解説
- 10 いろいろな場面を描こう 62〜67のワーク
- いろいろなばめん(やすみじかん)/いろいろなばめん(プール)/いろいろなばめん(そうじ)/いろいろなばめん(えんそく)/いろいろなばめん(うんどうかい)/いろいろなばめん(とうこう)
- 解答&解説
- 11 こんなときどうする 68〜79のワーク
- こんなときどうする?1/こんなときどうする?2/こんなときどうする?3/こんなときどうする?4/こんなときどうする?5/こんなときどうする?6/こんなときどうする?7/こんなときどうする?8/こんなときどうする?9/こんなときどうする?10/こんなときどうする?11/こんなときどうする?12
- 解答&解説
- 12 自分のこと,友だちのこと 80〜85のワーク
- じこしょうかい(おとこの子)/じこしょうかい(おんなの子)/ともだちのすきなところ(おとこの子)/ともだちのすきなところ(おんなの子)/ぼくときみ(おとこの子)/わたしとあなた(おんなの子)
- 解答&解説
はじめに
発達に遅れや偏りのある子どもが,スムーズに学習に取り組むためには,身につけておくべき基礎(土台)があります。土台があって初めて,いろいろな学習に乗ることができるのです。
私は発達促進に必要な力を,以下の8つの柱としてまとめてみました。
@身体を意識する力,A目と身体を使う力,B耳と身体を使う力,C記憶する力
D模倣する力,Eイメージする力,F概念形成の力,G協調性・社会性の力
(『発達の遅れと育ちサポートプログラム』加藤博之著,2009年,明治図書)
これらは,@からほぼ順に進んでいくという流れはあるものの,実際には同時進行的に育てていくものが多く,それぞれが絡み合って@からGへと進んでいきます。特に,就学を考えた場合,Aの視覚−運動系の力,手指の操作性を中心に,記憶,模倣,イメージ,そして概念形成へと高次化させていく必要があるでしょう。これらの活動によって身についた力が,教科学習(国語,算数)やコミュニケーション,社会性の発達へと結びついていくわけです。
就学後においては,いわゆる小学校1〜2年生レベルの課題を表面的に繰り返すだけでは不十分です。それでは,本来時間をかけて学ぶべき「鍵」となる学習内容を,一通りの経験で済ませ,結局何も身につかずに通り過ぎてしまうということになりかねません。だからこそ,私は一般的なカリキュラムにプラスして,重点的に行うべき項目を,できる限り早期に行うことを提案したいのです。
本シリーズでは,発達に遅れやつまずきのある子どもたちを対象に,国語・算数・ソーシャルスキルのワークを通じて,学力や社会性を育てていくことを目標としています。一見して,よくある課題も見られますが,本書ではそれらをただ順番に行っていくのではなく,発達的な視点に基づいて,まず最初に何をやるべきか,その後つまずいたときにどこに戻るべきか,という内容を積極的に提案させていただいています。量をこなすよりも,限られた課題をうまく組み合わせ,発達的につなげていくことこそが,子どもを育てる大きな力となるわけです。
最後に,本シリーズの執筆にあたり,発達支援教室ビリーブの発足当初からワークの作成を共にし,常に貴重なアドバイスをしていただいているパートナーである藤江美香さん(ビリーブ副代表),スタッフの橋本明里さん,茂木秀昭さんに,心よりお礼申し上げます。
また,すでに7冊もの出版物の編集を担当していただき,本著の出版も勧めていただいた,明治図書出版の佐藤智恵さんの温かく熱意あるご援助に,心から感謝の意を表します。
著者 /加藤 博之
イラストもあってイメージも湧きやすいようです