問いをつなぐ学び

問いをつなぐ学び

生涯を通して自らの力で問題を解決し続けていく力を育てる

問いや考えが変容しながら思考が深まり、互いに影響し合いながら学ぶよさに気付き共に学ぶ姿を「問いをつなぐ姿」としてとらえ、その理論と各教科ごとの姿や実践例を詳しく紹介。「まず子どもありき」の教育観を大切にした子どもが能動的に学び続ける授業を提案します。


紙版価格: 1,936円(税込)

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ISBN:
978-4-18-182429-7
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 152頁
状態:
在庫あり
出荷:
2025年4月7日

もくじ

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まえがき
序章 「問いをつなぐ学び」へ
―意欲的に考える子どもたちを育む―(鹿毛雅治)
1 意欲的に考える子どもたちの姿
2 学び合いが生まれる場:学びのシェア
3 「問いをつなぐ学び」へ:意欲的に考える子どもたちを育むために
第1章 問いをつなぐ学びの創造
1 なぜ問いをつなぐ学びなのか
2 問いをつなぐ学びの姿とは
3 問いをつなぐ学びを支えるための教師の役割
4 終わりに
第2章 各教科における問いをつなぐ学び
国語科
読み深める楽しさを知り,優れた読書人としての資質を高める国語科学習
実践事例1 3年物語教材における年間指導計画の立案と実践
実践事例2(言語活動Ⅰ型) 2年「アレクサンダになって日記を書こう」
実践事例3(言語活動Ⅱ型) 5年「作品の主題や特色をとらえ,キャッチコピーを考えよう」
社会科
社会的事象と自分とのつながりを実感する社会科学習
実践事例1 3年「『夢門前 床しい。新しい。』わたしのまちの浅間通り商店街」
実践事例2 4年「まもろう ぼくらの町」
算数科
自ら課題に働きかけていくことで,算数の面白さに触れる算数科学習
実践事例1 4年「箱をつくろう」
実践事例2 2年「どちらをつかうのかな」
理科
自然事象の性質や原理について,観察・実験で得た結果や考察を他者との対話で見直しながら,解明していく理科学習
実践事例1 3年「どうしたら車が駐車場に止まるかな」
実践事例2 6年「エネルギーはどのように移り変わるのかな」
生活科
対象とのかかわりを深め,気付きの質を高めることで以前よりも成長した自分自身に気付く生活科学習
実践事例1 1年「ザリガニはかせに なろう!」
実践事例2 2年「ぼく・わたしはモルモットの飼育員」
音楽科
音楽のよさや面白さを感じ取り,それを表現する音楽科学習
実践事例1 5年「音楽のつくりの面白さを見つけよう」
実践事例2 4年「日本の音楽に親しもう」
図画工作科
造形活動を通して,新たな意味や価値を発見する図画工作科学習
実践事例1 1年「こんなあさがお さいたらいいな」
実践事例2 6年「フラッグアートプロジェクト~市民会館通り商店街に旗を飾ろう!~」
家庭科
「できる自分」になって,日常生活で生かしていく家庭科学習
実践事例1 5年「どのように縫ったらいいのかな?」
実践事例2 6年「おいしいチャーハンをつくろう」
体育科
運動のやり方を創り上げていく面白さを実感する体育科学習
実践事例1 5年「かっとばせ!ホームラン」
実践事例2 3年「パスつなぎゲーム」
あとがき
研究同人

まえがき

 本校では,2011年度より「問いをつなぐ学び」を研究主題とし,「意図的な言語活動によって,その子の思考がどう深まっていくか」「他者との対話が,その子の問いのつながりにどう関与したか」を具体的な視点として研究を続けてきました。その成果をまとめたものが本書です。

 問いは自発的な探究心の発露です。そして,学びにおける問いは答えを見つけて終わりではなく,問いの答えから新しい問いが生まれ,つながっていくことで学びが深まっていきます。一方で,他者と対話することは,異なる考えとのずれを自覚し,それを通して理解や興味関心が深まる契機になると同時に,他者と共同で学びを深める社会的な力にもつながるものです。

 研究の過程ではいくつもの課題が指摘されるとともに,解決の方向性も見い出すことができました。たとえば,問いを契機とする子どもの能動的学習を支えるためには,授業者の関与によって,問いや結果を子どもに見えるようにすること(可視化)や,それを子どもが共有できるよう支援をすること(共有化)が必要であること,活用への模索が続くICT機器は,可視化,共有化のツールとして有効であり,それを意識した活用が望ましいこと。こうした成果の具体例を,各教科の実践報告にご覧頂くことができるでしょう。

 折りしも一昨年(2013年),国立教育政策研究所から21世紀型能力が提唱されました。基礎力の上に問題解決能力や想像力,メタ認知などの思考力,さらにはそれを社会の中での問題解決に生かすことができる実践力からなる21世紀型能力をどう育てていくかは教育界に課せられた「問い」ですが,本校が追究してきた研究テーマは,21世紀型能力とも軌を一にするものです。これからの社会で必要とされる資質能力について,読者の皆様が「問いをつなぐ」対話の材料として本書を活用して頂ければ幸いです。

 最後になりましたが,本校が研究を進める上で,多くの方々の熱心なご指導,ご助言が不可欠でした。学校を代表してお礼を申し上げます。


  平成27年3月   静岡大学教育学部附属静岡小学校長 /村越 真

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著者紹介

鹿毛 雅治(かげ まさはる)著書を検索»

慶應義塾大学教職課程センター教授

静岡大学教育学部附属静岡小学校(しずおかだいがくきょういくがくぶふぞくしずおかしょうがっこう)著書を検索»

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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