- まえがき
- 総論編
- T 「照らし合う学び」
- U 授業が変わる「照らし合う学び」のポイント
- 教科・領域・総合的な学習編
- 国語科 自らことばを生み出す子どもを求めて
- 社会科 社会とのつながりを実感する子どもを求めて
- 算数科 共に数理を創り上げる子どもを求めて
- 理科 共に科学の世界を創造する子どもを求めて
- 生活科 多様な価値観を認め合う子どもを求めて
- 音楽科 音を通して感性を磨き合う子どもを求めて
- 図画工作科 つくり出すこころよさを実感する子どもを求めて
- 家庭科 よりよい家庭生活をつくる子どもを求めて
- 体育科 「からだ」をひらく子どもを求めて
- 道徳 豊かなかかわりを通して自分を見つめる子どもを求めて
- 特別活動 自分たちらしい学校・学級文化を創り上げる子どもを求めて
- 総合的な学習 総合的な学習の時間と教科教育とのよりよい関連のあり方を問う!!
- 体育科スーパー大単元(保健)
- 総合的な学習
- 参考文献
- あとがき
まえがき
附属学校の校長は基本的に母体の大学から兼任として派遣されます。校長として福島大学附属小学校に勤務して2年間。驚きと感嘆の日々をすごしています。
小学校ですから,初等普通教育を児童にほどこすのは当然ですが,そこは教員の研究と研修の場でもあるのです。児童を教育すると同時に,児童とともに研究・研修をすすめている教員の日々の姿は,わたしに毎日敬虔な気持ちを味わわせてくれます。
本書はそうした取り組みの成果と成長の記録です。研究の経緯は「あとがき」にゆずりますが,「確かな学力」と「豊かな人間性」の融合を「教科による豊かな人間性の育成」というテーマに昇華し,追究していった足取りをお読み取りいただければと思います。
「附属だから」という言葉も校長になってよく耳にしました。(入学考査を受けた)附属の児童を相手だからということでしょうか。しかし,私たちがめざしていることは,なってみたい自分を思い描きながら,たとえ不完全であってもその自分を受け止め,前向きに歩み続けようとする子どもを育てることです。このために教員は,仲間を共に巻き込みながら,児童の見方や考え方,感じ方に沿った学習の成立を試みてきました。それが「照らし合う学び」です。
本書に述べる「見取り」「価値付け」「意味付け」を試みていただき,授業に笑顔やつぶやき,うなずきが生まれたとしたら,私たちにとってこれ以上の喜びはありません。
この研究推進にあたり,福島県教育庁,福島市教育委員会,福島大学より多大なご協力とご支援をいただきました。また,明治図書の樋口雅子さんにはいろいろとご無理をお願いしました。敬意と感謝をささげます。
校長 /森 知高
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- 明治図書