- はじめに
- 5年1学期
- 1 ほとんどの子が間違える「この問題」で出発 /福澤 真太郎
- 楽しく覚える!先生の名前/ 得意なことは「握手」/ 算数の授業開きは「変化のある繰り返し」で/ 社会科の授業開きは「5円玉」で
- 2 繰り返し繰り返し、丁寧さ、持続性 /松本 勝男
- ノートを書くとき、きちんと書く/ 学級通信を書く/ 可能性を示す。跳び箱をする/ 成長曲線を授業する。100という数の魔力/ 丁寧さ、持続性/ テレビの視聴時間/ 裏文化を大切にする――裏文化は、チャレランを組織するのである/ パーティーをする/ 学級のシステムをどのようにさせるか/ 高学年だから……/ 学級の方向性を常に語る
- 3 五年一学期にやるべきこと7カ条 /梶野 修次郎
- 子どもをやる気にさせる語りをする/ 担任の姿勢を明らかにする/ アドバルーンをつぶす/ 毎日の行動の決まりを決める/ 当番活動を組織する/ 女子の仲間はずしを未然に防ぐ/ 五色百人一首をする
- 4 始業式前と「黄金の3日間」はこうする / 田村 治男
- 子どもたちは担任に期待している/ 始業式の前日までが勝負なのである/ 「黄金の3日間」で1年が決まる!/ 上がったアドバルーンを叩きつぶす/ その子は悪くない、行為が悪い/ 企画書は子どもに書かせる前に教師が書く
- 5年2学期
- 1 インターネットを使った調べ学習 /谷 和樹
- 社会科の産業単元で授業内容に「インターネットによる変化」を入れよう/ インターネットを使った調べ学習は簡単ではない/ 社会科における基本的な学習の流れ
- 2 絶対盛り上がる授業で子どもを伸ばす /西野 俊太
- TOSSランドをフル活用しよう/ 「夏休みの自由研究発表会」のやり方――「コメントはその場で書け」/ 絶対盛り上がる授業(その1)体育「水泳はクラス全員25m泳がせよう」/ 絶対盛り上がる授業(その2)国語「教室爆笑!“うそ作文”」/ 絶対盛り上がる授業(その3)算数「平均『学校から家までの距離は?』」/ 絶対盛り上がる授業(その4)図工「気分は武者小路実篤!?“秋の野菜・果物を描こう”」/ 絶対盛り上がる授業(その5)社会「自動車工業は1台の部品の数から」
- 3 小さな声で大きな指導効果を /藤井 達也
- 「銀色の3日間」を押さえて大きな指導効果を/ 子どもが熱中する授業で大きな指導効果を/ 男女の仲を深め明るい学級づくりを/ 子どもを上手に動かし、大きな指導効果を
- 5年3学期
- 1 六年生を送る会は新しいリーダーの誕生だ! /貝沼 浩晃
- やる気のある実行委員集まれ!――実行委員会はじゃんけんで!/ 企画を考えよう――考える場面を限定せよ!/ イベントのアイデアを出そう――教師から考えるヒントを提供せよ!/ 全校に提案しよう――昼の放送で自己アピールタイム/ 役割分担を決めよう――ここでも立候補じゃんけん制/ リハーサルをしよう――個別評定でレベルアップ/ いざ、本番!――教師の出番は「ウルトラマン型」で/ 会を振り返ろう!――大いにほめる! そして、三本締め!
- 2 六年生へ向けての心構えを三学期に /中田 幸介
- 三学期が始まったら宣言をする/ 六年生に向けて当たり前のことを思い出す/ 卒業式への参加
- 3 余裕ある学期末を過ごすための仕事術 /西岡 美香
- 器の大きさは決まっている/ 教科別に単元計画を立て、内容を大まかに決める/ 3カ月の見通しをもつ/ 具体的にどうするか/ 指導要録の所見欄は2月中旬には終了させる/ 通知表は2月下旬から始める
プロは、仕事の文法を身につけている
どんな仕事にも「仕事の文法」がある。
誰がやろうと、どこでやろうと、やらなくてはならない「仕事」の「やり方」がある。
教師の仕事は「一年間」を基本とした流れになっている。
医師は「患者が治るまでの期間」が仕事の流れになっている。
ラーメン屋は「客がラーメンを食べて出るまで」が仕事の流れになっている。
ラーメン屋は、わずか「二、三十分間」が勝負であるが、教師は「一年間」が勝負だ。
二、三十分間の仕事でも「修業」となると大変である。力の差は、はっきりと出る。
それが、「一年間の仕事」ともなれば、力の差は、もっともっと大きく現れる。
「一年間の教師の仕事」の「やり方」を身につけている教師と、行きあたりばったりで仕事をする教師とでは大きな違いが出てくる。
教師なら、始業式後の「黄金の三日間」は知っているだろう。
教師生活で最も大切な時期だ。
やるべき事も決まっている。
この三日間を「のほほん」と過ごすと、一年間を苦痛で過ごさねばならない。
「教室ツーウェイ」誌で、毎年「黄金の三日間」をとりあげているが、反響は絶大だ。
それほど大切で重要なことを、知らない教師もいるのである。
学級崩壊を起こす教師の大半は、「黄金の三日間」を知らなかった教師だ(本人たちの反省である)。
つまり、勉強をしなかった教師であり、とりもなおさず「仕事の文法」を学んでいない教師である。
せっかく手にした教師の仕事。
あこがれ夢みた子どもとの生活。
教師人生が、楽しく、ロマンに満ちたものにするためには、「仕事の文法」を身につけなければならない。
本書は、そのための絶好の入門書である。
一年間、三百六十五日の、仕事の中で、「大切なこと」「ぬかしてはならないこと」をわかりやすくすぐ役立つように述べてある。
書かれていることは、何千、何万の教師が体験してきた知恵の結晶である。
本書によって、歩き始めの教師生活が、豊かになることを願う。
TOSS代表 /向山 洋一
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- 明治図書