- 巻頭言
- はじめに
- 1章 理論編
- 今,なぜ「学びのマネジメント力」か
- 1 生き方と「学びのマネジメント力」
- 2 「学びのマネジメント力」を発揮する,21世紀型授業
- (1) 21世紀型授業に必要な「複数の学びの場づくり」
- (2) 「学びのマネジメント力」を支える教師
- 2章 教科・道徳編
- 「学びのマネジメント力」を発揮する教科・道徳の授業
- 理論編
- 1 子どもが「学びのマネジメント力」を発揮する授業 〜その三つのパターン〜
- 2 学びの交叉がある授業
- 3 学びの転換がある授業
- 4 学びの結節がある授業
- 実践編
- 国語科
- 「スタジオ」で,生きて働く言葉を獲得する
- 2年 なりきりとなぞ解きは,どちらが楽しいかな 〜「王さま出かけましょう」「たんぽぽのちえ」〜
- 4年 自然を見つめる私と,自然から見つめられる私 〜詩を味わう〜
- 5年 ドキュメンタリー番組とトーク番組で,大造じいさんを語ろう 〜大造じいさんとガン〜
- 社会科
- 「対比型プレゼン学習」で広げる,社会を見る目
- 3年 「いりこプレゼン」で探る,ブランドへの思い 〜私たちの生活と,作る・売る・買う〜
- 6年 戦乱の世を身近に感じる「お館様自慢」 〜大内・尼子・毛利の時代を訪ねて〜(武士の世の中と民衆の成長)
- 算数科
- 「生活の算数化&算数の生活化」を通して,数理を実感する
- 2年 もようで数式当てクイズ! 〜数と計算・図形の総合問題〜
- 4年 三角ベースボールのコートの形をつくろう 〜三角形と角度〜
- 6年 分数で遊ぼう!! 〜同じ大きさを表す分数〜
- 理 科
- 「○○マスター」をめざして,自然事象を探る
- 3年 電気工房で豆電マスターに 〜豆電球にあかりをつけよう〜
- 5年 めざせ!! 溶けモンマスター 〜ものの溶け方〜
- 生活科
- 「○○ひろば」から広がる新たな生活
- 1年 みんなのみたらいわんにレッツゴー 〜夏の海で遊ぼう〜
- 音楽科
- 「音の背景」を見つめ,自分らしさのある表現をつくる
- 3年 歌のへんしんコンサート 〜歌い方の工夫をしよう〜
- 4年 隠れた音のひみつ 〜「大漁 御手洗 ソーラン節」を音で表そう〜
- 5年 “カノン”でつくる「ケチャ風カラオケ」 〜「かねが鳴る」で輪唱を楽しもう〜
- 図画工作科
- 造形環境と思いをアレンジしながら,新たな表現を拓いていく
- 2年 これがみんなのつなぐみち 〜地面の移動・変化から,多様な表現世界をつくり出す〜
- 4年 ミニッチをつくって,ならべて 〜つくり,つくりかえながら鑑賞し,新たな意味を立ち上げていく〜
- 6年 雑草から紙へ,紙から 〜室積の環境をイメージしてオブジェをつくろう〜
- 家庭科
- 「みえるもの」「みえないもの」で,家庭生活をコーディネート
- 5年 こんな部屋があったらいいな 〜わが家の快適空間づくり〜
- 6年 こんな軽食つくってみたい 〜プチショップを開こう〜
- 体育科
- 運動へのかかわりを深め,楽しみ方のスタイルを広げる
- 1年 なげっこ・とりっこボール 〜みんなが楽しいボール投げゲームをつくろう〜
- 3年 トライハードル 〜ハードルの置き方を工夫しよう〜
- 6年 フライスビー 〜みんなが楽しめる「ニュースポーツ」をつくろう〜
- 道 徳
- 「○○になって,解決策づくり」 方式で,自分の生き方をつくる
- 3年 どんな親切がいいかな? 〜ある駅のできごと〜
- 4年 どうする? 〜いろいろな人とのかかわりを学ぶ〜
- 3章 総合的な学習編
- 人・自然・社会のかかわりの中で「学びのマネジメント力」がより生きる総合的な学習の時間
- 理論編
- 1 「学びのマネジメント力」は総合的な学習の時間の中でより生きる
- 2 「しおさい」の時間に求められる教師の調整力
- 3 「しおさい」のカリキュラム
- 実践編
- 3年 人間系 すてきなふれあい 〜目や耳の不自由な人のぬくもりを感じよう〜
- 4年 情報系 おやつネットで「いただきます」 〜おいしいおやつ作りをめざして〜
- 4年 国際系 おうちの中から世界へ出発! 〜くつはどこでぬぐの?〜
- 6年 環境系 附小発! エコ・ミュージアム 〜みんなの室積再発見にむけて〜
- おわりに
はじめに
いつの時代においても,主体的に,自らの道を切り拓くことのできる子どもを育成することは教育の重要な課題の一つであります。特に,情報化,国際化,少子高齢化など社会環境が急激に変化し,価値観が多様化している今日,21世紀を展望したこれからの学校教育には,社会の変化に対応した柔軟な課題解決能力や地球的視野に立って国際社会で行動できる資質能力を備えた人材の育成が求められています。
このような能力を支える基盤として,知識や技能の修得はもちろんのこと,より良く生きていくための知恵を育成することが重要ではないでしょうか。
私たち附属光小学校では,子どもたちが自ら学びを創造的に発展させ,積極的に自らを高める能力を身につけることを願って,平成8年度より「学びの世界を創造する」という研究テーマを設定しました。研究にあたっては年次毎に研究の力点を「子どもがゆめ・あこがれを抱く学びの結節点のある授業の設計」,「自分の学ぶ姿をイメージしていく転換点のある授業」,「新たな絆をつくりだす学びの交叉点のある授業」というサブテーマとして定め,子ども自らが「学びのマネジメント力」を発揮できる授業をめざして実践研究に努めて参りました。
この小著は,本校の3年間の研究成果を振り返ってまとめたものであります。多くの方々にご高覧いただき,ご批判,ご教示いただきたいと願っております。
終わりに,本校の実践研究について,またこの小著をまとめるにあたって,懇切なご指導をいただきました山口大学教育学部教官各位,本校先輩同人の方々,研究協力員をはじめとする山口県下の諸先生方に心から感謝の意を表します。
また,小著のために巻頭言の執筆を快くお引き受けいただきました廣中平祐山口大学学長に深く感謝の意を表します。
なお,明治図書出版株式会社の樋口雅子編集長には,出版に当たりまして格別のご指導とご厚意をいただきました。厚く御礼申し上げます。
平成12年5月 山口大学教育学部附属光小学校長 /河合 洋祐
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- 明治図書