新時代の学力形成と目標準拠の評価
新学習指導要領の授業デザインを考える

新時代の学力形成と目標準拠の評価新学習指導要領の授業デザインを考える

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学力向上も結局は“授業の質”が決め手となる!

「大改造・劇的ビフォー・アフター」が、新指導要領と共に、教育界にもやってきたと著者はいう。カリキュラム・デザイナーとして、授業デザイナーとして、個に応じた・PISA型・問題解決評価観などをどう実践していけばよいのか。改善事項のポイントを具体的に提言。


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ISBN:
978-4-18-218617-2
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 200頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
第T部 授業デザインの基礎知識
第1章 授業デザイン力をつけるには
1 カリキュラムとは
2 デザイナーとしての教師
3 反省的実践家としての教師
4 意思決定者としての教師
第2章 カリキュラム論の歴史的系譜と類型
1 教育内容の選択
2 教育内容の組織化
第3章 学習理論の転換と授業デザインの2つの立場
1 学習理論のパラダイム転換
2 授業をデザインする2つの立場
3 これからの授業デザイン
第4章 個に応じた授業デザイン
1 個性と学習
2 個に応じた指導の工夫
3 個に応じた指導を支える諸条件
第5章 測定評価観から問題解決評価観へ
1 従来型の授業づくりと評価の問題点
2 これからの授業づくりと評価
第6章 真正の評価の考え方・進め方
1 標準テスト批判と「真正の評価」
2 ポートフォリオ評価の考え方・進め方
第U部 新学習指導要領のポイント
――これからの授業のめざすもの
第7章 新学習指導要領と教育の国際化(PISA型化)と「生きる力」
1 新学習指導要領の歴史的な位置づけ
2 知識基盤社会と生きる力
3 新しい学力としての「生きる力」
第8章 新学習指導要領と教育課程の基本的枠組み
1 教育の目的と目標
2 教育課程の編成――各教科の編成と授業時数
3 学習指導要領
4 教育課程の大綱化・弾力化と特色あるカリキュラムの推進
第9章 新学習指導要領のポイント
1 学校教育の課題と新学習指導要領のポイント
2 改正教育基本法等の理念を踏まえた「生きる力」の育成
3 知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成のバランス
4 豊かな心や健やかな体の育成
第10章 教育内容に関する主な改善事項
1 言語活動の充実
2 理数教育の充実
3 伝統や文化に関する教育の充実
4 道徳教育の充実
5 体験活動の充実
6 小学校段階における外国語活動の導入
7 社会の変化への対応の観点から教科等を横断して改善すべき事項
第11章 新学習指導要領と授業デザインの枠組み
1 教育の目標・内容をめぐって
2 教育の方法をめぐって
3 教育の評価をめぐって
4 教育課程に共通する授業デザインの枠組み
第V部 授業をデザインする技法
――目標に準拠した授業づくりと評価
第12章 学校を基礎にしたカリキュラムづくり
1 学校に基礎を置くカリキュラム開発
2 学校レベルのカリキュラム開発
3 学校レベルのカリキュラム・デザインへの参画
4 「総合的な学習の時間」のカリキュラム・デザイン
第13章 授業のデザインと単元指導計画
1 授業とは
2 単元指導計画及び評価計画の開発
第14章 問題解決学習としての学習活動の構想
1 問題解決学習とは
2 単元指導計画の設定要領(@対象学年・教科及び担当者の決定,A単元名及び学習活動の構想)
第15章 単元設定の理由と単元の目標
1 単元設定の理由と単元の目標
2 単元指導計画の設定要領(B単元設定にかかわる「教師の願い」の記述,C単元設定にかかわる「子どもの実態」の記述,D単元の目標の決定)
第16章 学力と評価の4つの観点
1 新学力観と評価の4つの観点
2 評価の4観点の構造
3 評価の観点と評価規準作成上の問題点
4 単元指導計画の設定要領(E評価規準の決定)
第17章 学習過程に具体化する評価規準
1 学習過程における評価規準の具体化とその意義
2 評価計画のフォーマット
3 単元指導計画の設定要領(F評価計画の構想)
第18章 ルーブリックの作成
1 ルーブリックのフォーマット
2 単元指導計画の設定要領(Gルーブリックの設定)
第19章 指導と評価の一体化
1 指導と評価の一体化のモデル
2 指導と評価の一体化の具体例
第20章 自己学習力の向上
1 自己学習力の向上に向けた評価
2 自己学習力の向上の具体例
第21章 外部への説明責任
1 外部への説明責任に向けた評価
2 外部への説明責任に向けた具体例
第22章 教師が変わる,子どもが変わる,目標準拠の授業デザイン
1 教師が変わる
2 子どもが変わる

まえがき

 教師一人ひとりが,授業をデザインする時代になった。

 学習指導要領の改訂にともない,教育課程の基準はさらに弾力化され,特色あるカリキュラムづくりへの期待が高まっている。

 教師は,今,カリキュラム・デザイナーとしての,意識変革と力量形成が求められているといえるだろう。


 「大改造・劇的ビフォー・アフター」というリフォームの番組がある。

 最初のシーンは,家が狭い,段差がある,日当たりが悪いなど,わが家に問題を抱え,思い悩む家族たちの物語から始まる。そこへ,勇ましいBGMとともに「◯◯の匠」という建築家が登場する。そして,家族の生活を考え,空間を再構成して,家族の問題を解消していく。最後のシーンは,問題が解決され,新しい住まいでくつろぐ満ち足りた家族の姿が映し出される。そのような番組である。

 ここで注目したいのは,リフォームが,天井や壁など,細かく仕切られた従来の枠組みを可能な限りはぎ取るところから始まり,そこから,新たな住空間が,専門家の新たなコンセプトをもとに再構成されるという大転換である。


 教師にも,カリキュラム・デザイナーとしての「大改造・劇的ビフォー・アフター」が求められているのではないだろうか。

 これまでの授業は,問題を抱える家のように,あまりにも既存の枠にとらわれていたといえるだろう。教室という壁で仕切られた閉鎖的な空間,45分,50分の単位時間,教科書そのままの教育内容,教師主導による画一的な詰め込み指導など,授業デザインの点で大きな問題を抱えており,学びの停滞する教室の姿があったのではないだろうか。

 本書は,授業のデザイナーへの招待である。

 授業をデザインするために,本書では,授業デザインの基礎知識,新学習指導要領のポイントについて解説するとともに,単元指導計画の事例をもとに,目標に準拠した授業デザインのモデルを具体的に提案する。

 本書をもとに,授業デザイン力を鍛えていけば,新たな視点から,学校での子どもの経験を創造することができるようになるかもしれない。もしかすると,そこには,子どもの願いや思いがかなえられたハッピーエンドの教室という劇的なラストシーンが待っているのかもしれない。


 さて,本書は,V部22章から構成されている。

 第T部では,授業をデザインする上で必要な基本的知識について検討する。目標準拠の授業をデザインしていくために,知っておくべき教育の目的/目標,内容,方法,評価に関する理論,概念,あるいは考え方について考察する。

 第U部では,新学習指導要領を読み解くことにより,これからの授業づくりのポイントを明らかにする。そのことにより,学校教育の目標として再確認された「生きる力」の育成にむけた授業のあり方を検討する。

 第V部では,これからの授業をデザインする技法として,目標に準拠した授業デザインのモデルを提案する。さらに,具体的な事例をもとに,その授業デザインモデルに基づいた単元指導計画及び評価計画の立案の仕方を具体的に解説する。


 なお,明治図書には,本書の刊行を快く引き受けていただいた。また,編集長の樋口雅子さんには,本書の刊行に至るまでたいへんお世話になった。ここに記し,心より謝意を表したい。


   /松尾 知明

著者紹介

松尾 知明(まつお ともあき)著書を検索»

国立教育政策研究所・初等中等教育研究部・総括研究官。福岡県出身。福岡教育大学,小学校教諭,ウィスコンシン大学マディソン校大学院,浜松短期大学講師等を経て,現職。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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