- 第1部 解説編
- /佐藤 隆博
- 1 学習内容の構造的理解
- 1 「短絡的正解追求型」学習の問題点
- 2 S−P表分析からISM教材構造化法へ
- 3 学習内容の構造的理解―構造化の3段階―
- 4 理解を促進させ深めさせることの大切さ
- 5 学習内容を構造的にまとめさせることの大切さ
- 2 構造的テキストデザイン法 ――有意味な構造的理解を促進させる教材の開発技法――
- 2.1 テキスト・教材の開発に科学性を――構造学習のために――
- 1 経験と勘プラス科学性
- 2 テキスト開発の新しい方法
- 2.2 構造的テキストデザインの諸原則
- 1 教科内容のコンセプトマッピングの原則
- 2 チャンキング(chunking:情報のかたまり化)の原則
- 3 ラベリング(labelling)の原則
- 4 記述・用語の一貫性の原則
- 5 学習内容の検索・参照の容易性の原則
- 6 先行オーガナイザー(先行図式)を与えることの原則
- 7 学習者の記述・推敲の原則
- 8 ページ内のレイアウトの原則(ラベル、情報ブロック、チャンクの階層的配置)
- 9 目次としての構造チャート活用の原則
- 第2部 事例編
- /長谷川 勝久
- 3 構造的テキストデザイン(STD)法による学習教材作り
- 1 STD教材の考え方・とらえ方
- 1 学習者の視点から
- 2 指導者の視点から
- 2 STD教材作りの基盤としての教科内容の概念構造チャート
- 3 ISM教材構造化法を用いた教科内容の概念構造チャートの作成――中学校第2学年単元「一次関数」の例を通して――
- 1 学習要素の抽出
- 2 トップダウンによる関係付け
- 3 教科内容の概念構造チャートとSTD教材
- 4 STD教材の構成
- 1 学習要素一覧表
- 2 学習構造チャート
- 3 問題作成チャート
- 4 テキスト本文(テキスト部)
- 5 テキスト本文(練習問題部)
- 6 学習達成度テスト
- 7 理解度診断個票
- 4 STD教材事例
- 1 「正の数・負の数」
- 2 「変化と対応」
- 3 「一次関数」
- 4 「図形と相似」
- 5 「関 数」
- 6 「円の性質」
- *補足資料 第1学年 単元6「空間図形」STD教材例
- 5 STD教材の使い方と効果
- 1 日々の授業における標準的な使い方
- 1 活用事例a:帰納的思考と演繹的思考を育成する場面において
- 2 活用事例b:図形の論証場面において
- 2 単元終了後の「まとめ」の授業における標準的な使い方
- 3 進んだ子に視点をあてた使い方
- 4 slow learnerに視点をあてた使い方
- 5 STD教材の使用効果
- 1 自己評価力を高める上において
- 2 学習内容の理解を深める上において
- 3 学習内容を体系的・構造的に理解する上において
- 4 STD教材に対する生徒の感想
まえがき
本シリーズ『マルチメディア時代・教師のための情報教育』のこれまでの既刊1〜8においては、子どもたちに情報教育を実施していくにあたって,教師が情報教育のあり方やマルチメディア教育利用の実践の方法,基礎となる理論,および方法・技術を理解するうえで参考になる内容を編集してきた。すなわち,シリーズ1〜8の各巻のテーマは,それぞれ,
シリーズ1:「子どもの思考力育成」
シリーズ2:「マルチメディア活用の方法と実践」
シリーズ3:「教師の情報活用能力の向上」
シリーズ4:「構造学習の実践とマルチメディア学習環境」
シリーズ5:「教育評価情報の活用」
シリーズ6:「教科の特性を考えたマルチメディアの導入」
シリーズ7:「中学数学科の教材開発」
シリーズ8:「S−P表分析法の活用事例」
を刊行した。
さて,シリーズ第9巻の本書においては,第7巻の中学校数学科の『構造学習のための教材開発』の続編として『構造学習のための構造的テキストデザイン(STD)法による教材作成』をテーマに取り上げた。本書では,コンピュータは教材構造分析システムにおいて,教材作成や記述およびテキスト原紙の作成のDesk Top Publishingにおいて、さらに教材のデータベース化において利用されている。
このような教材作成とそれのデータベース化においてコンピュータ化を進めていくとき,教材分析・構造化教材設計およびテキスト作成の考え方と方法などの理解力と実践力が求められる。本書では,それらの方法やそれぞれの実例を示している。
なお,既刊の本シリーズ第4巻「構造学習の実践とマルチメディア学習環境」の内容は,本書に深く関連していることをここに記しておく。
2000年4月 /佐藤 隆博 /長谷川 勝久
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- 明治図書