- まえがき
- Ⅰ 五年生に育てたい自学能力
- 1 ドリル学び
- 2 分析学び
- 3 2つの学びのバランス
- Ⅱ 授業と国語科家庭学習のシステム化
- はじめに
- 1 漢字練習について
- 2 音読 読書自学について
- (1) 音読自学
- (2) 読書自学について
- 3 作文、日記、詩作り自学について
- (1) 作文自学について
- (2) 日記指導について
- (3) 詩作りについて
- 4 言葉調べについて
- 5 視写のさせ方について
- 6 自力読みのさせ方
- Ⅲ 授業と社会科家庭学習のシステム化
- 1 自学をどのように考えるか
- 2 資料集めをする
- (1) モデルをしめす
- (2) まねさせる
- (3) 次へつなげる
- 3 家庭学習で自学を
- (1) 机に向かう習慣をつける
- (2) やったことを証拠として残す
- (3) よいものをまねする
- (4) プラスワンの考え方
- 4 授業と自学とのかかわり
- 5 自学の必要性
- Ⅳ 授業と算数科家庭学習のシステム化
- 1 四月から布石の連続
- (1) 一日目が布石の中の布石
- (2) 朝自学で攻める
- (3) 帰り自学
- (4) 一週間でノート自学に
- 2 授業とツーウェイする自学
- (1) 「割合」テスト平均点百点
- (2) キロチャッチャメートルくんセンチミリミリ
- (3) コタツ方式
- (4) 算数分析をせよ
- 3 知的掲示自学算数編
- Ⅴ 授業と理科家庭学習のシステム化
- 1 自学量アップヘの3ステップ!!
- 2 授業から家庭学習へ
- (1) 五年の理科 学年初めの布石(アイデア編)
- (2) 各単元の導入で理科自学への布石を打つ(アイデア編)
- (3) ノートのまとめ方で理科自学への布石を打つ
- (4) ひとりひとりの個性に応じた理科自学
- Ⅵ 自学力を育てるための評価方法
- 1 いつ評価するか
- 2 どんな一言を書くか
- 解説 /岩下 修
まえがき
自学のノートを持ってくるのに鞄が破れてしまった。
一人で、一日三○冊の自学ノートを毎日持って来ていた男の子がいた。自学をするのが楽しいと、毎日言っていた。
テレビを見ては「コマーシャル分析ノート」を作り、新聞を見ては「天気図さぐりノート」を作りとつぎつぎと新しい追究テーマを見つけていった。単純に計算しても毎日毎日三○ページは書いてきたことになる。
他の子供も毎日平均ノート一〇ページの自学をしてきた。
時には、自学を全部積むと二メートルにもなった。
もちろん、四月の初めからこんなにできたのではない。四月には一ページをやるのでさえままならなかった。ところが、わずか数か月で「鞄が破れる」状態になってしまう。これには、数々の「布石」がいる。一年間通しての「布石」だ。一日一日を大切にしている「布石」によって子供たちの自学が変わるのだ。
その一端を本書で紹介した。
更に、『楽しい学級経営』(明治図書)において「月ごとの布石」「月ごとの子供自学の変化」を紹介している。あわせて読んでいただけるとありがたい。
現在ふくの会では「ミス0」という大テーマを掲げて、
全国 ミス0の会というのを発足している。
会報もすでに三号。この中には、子供たちの「ミスを退治していく技術」が紹介してある。その一つに「自学システム」もあるのだ。
「授業」を副え木として支える自学。
どうすれば、授業の中にどんどん生きてくるかを追究している。本書を読まれて更に追究してみたいという方、ご一報をお待ちしている。(住所は奥付に)
本書は、明治図書の江部満編集部長・樋口雅子編集長の支えによって生まれた。お二人の支えがあってこそ、まとめることができた。まるで、教師自学だ。本当に感謝の心でいっぱいである。
ありがとうございました。
一九九三年三月二十六日 /福山 憲市
どうしても読みたいです。復刊をよろしくお願い致します。