平成29年版
小学校新学習指導要領の展開 社会編

平成29年版小学校新学習指導要領の展開 社会編

大改訂された学習指導要領本文の徹底解説と豊富な授業例

改訂に携わった著者等による新学習指導要領の各項目に対応した厚く、深い解説と、新学習指導要領の趣旨に沿った豊富な授業プラン・授業改善例を収録。圧倒的なボリュームで、校内研修から研究授業まで、この1冊で完全サポート。学習指導要領本文を巻末に収録。


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ISBN:
978-4-18-327919-4
ジャンル:
学習指導要領・教育課程社会
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 192頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年12月13日

Contents

もくじの詳細表示

まえがき
序章 社会科改訂のキーポイント
1 小学校学習指導要領「社会」の改訂の経緯
2 小学校学習指導要領「社会」の改訂のポイント
3 小学校学習指導要領「社会」の読み方のポイント
1章 「第1 目標」のポイントと解説
1 教科目標はどこがどう変わったか
2 教科目標をどう読むか
3 目標に関わる授業づくりの課題
2章 「第2 各学年の目標及び内容」のポイントと解説
第3学年
目標
1 身近な地域や市区町村の様子
2 地域に見られる生産や販売の仕事
3 地域の安全を守る働き
4 市の様子の移り変わり
第4学年
目標
1 都道府県の様子
2 人々の健康や生活環境を支える事業
3 自然災害から人々を守る活動
4 県内の伝統や文化,先人の働き
5 県内の特色ある地域の様子
第5学年
目標
1 我が国の国土の様子と国民生活
2 我が国の農業や水産業における食料生産
3 我が国の工業生産
4 我が国の産業と情報との関わり
5 我が国の国土の自然環境と国民生活との関連
第6学年
目標
1 我が国の政治の働き
2 我が国の歴史
特別寄稿 鎖国をめぐる動向について
3 グローバル化する世界と日本の役割
3章 「第3 指導計画の作成と内容の取扱い」のポイントと解説
1 指導計画の作成に当たっての配慮事項
2 内容の取扱いについての配慮事項
4章 社会科の新授業プラン
1 第3学年の新授業プラン
1―目標
2―内容と単元配列例
3―単元の指導計画例@(学校の周りや◯◯市の様子)
4―単元の指導計画例A(○○区の移り変わり)
2 第4学年の新授業プラン
1―目標
2―内容と単元配列例
3―単元の指導計画例@(自然災害から人々のくらしを守る)
4―単元の指導計画例A(国際交流に取り組んでいる地域)
3 第5学年の新授業プラン
1―目標
2―内容と単元配列例
3―単元の指導計画例@(世界における我が国の位置)
4―単元の指導計画例A(情報を生かして発展する産業)
4 第6学年の新授業プラン
1―目標
2―内容と単元配列例
3―単元の指導計画例@(日本国憲法と私たちの生活)
4―単元の指導計画例A(国際連合の働きと我が国の国際協力)
付録 小学校学習指導要領 第2章 社会
執筆者紹介

まえがき

 平成29年3月に,小学校においては平成32年度から完全実施される学習指導要領が告示された。そのポイントは大きく次の三つに集約される。

 第1は,社会科においても,教科目標をはじめ,各学年の目標や内容の示され方が大きく変わったことである。具体的には,知識・技能,思考力・判断力・表現力等,学びに向かう力・人間性等という,子供たちに身に付けることが求められる資質・能力の構成要素を踏まえて示されている。ここには目標や内容にとどまらず,指導方法についても各内容に即して具体的に示されている。今後,各学校では学習指導要領の読み取り方とそれに基づく授業づくりが課題になる。

 第2は,社会科は社会を対象に学ぶ教科であることから,社会の変化に対応して指導内容や教材などが改められたことである。例えば,情報化,グローバル化,少子高齢化などの問題に関わる新しい内容や教材,取扱い方が示された。また,伝統や文化に関する教育,自然災害から身を守る防災教育,政治に対する関心を高める教育,領土に関する教育などを充実する観点から内容の充実が図られた。さらに,空間軸,時間軸,社会システム軸から社会を多角的に見たり考えたりできるようにするため,調べる際に着目する社会的事象が追加された。年間授業時数が変わらない中で,新たな内容や教材をどのように扱うか。趣旨を踏まえた年間指導計画の作成が課題になる。

 第3は,学習指導要領の総則に示された教科等共通の課題を受けた授業づくりが求められることである。総則に示された具体的な課題には,各教科の資質・能力を身に付けることを中心に,社会に開かれた教育課程を編成・実施すること,見方・考え方を働かせた授業づくりを進めること,主体的・対話的で深い学びを実現すること,カリキュラム・マネジメントを推進することなどがある。これからの社会科の授業づくりに当たっては,これらの課題に対して社会科の立場から具現化を図っていくことが求められる。


 このように見てくると,今回の学習指導要領は,総則の内容を中心に抜本的な見直しが図られたことが分かる。新学習指導要領を受けて,これまでの社会科授業のどこをどのように変えていくのか,またこれまでの考え方や指導方法のどこを継承・発展させるのかを十分検討する必要がある。

 これらの作業は,今や待ったなしの状況にある。移行措置の期間である平成30年度から「全部又は一部について新小学校学習指導要領によることができる」と,文部科学省からの通知に示されているからである。

 本書『小学校新学習指導要領の展開 社会編』はこうした問題意識のもとに取りまとめたものである。

 本書は次のように構成されている。まず,序章で改訂のポイントを整理した上で,学習指導要領の内容構成に基づいて,1章から3章では,社会科の教科目標,各学年の目標及び内容や取扱い,そして,指導計画の作成と内容の取扱いに沿って,改訂のポイントを解説した。ここから社会科の授業づくりに当たっての基本事項を学ぶことができる。これらを受けて,第4章では,各学年ごとに特徴的な単元を選択して取り上げ,具体的な単元の指導計画を示した。今後の授業づくりの参考にしていただきたい。

 本書が各学校や地域で有効に活用され,我が国の社会科授業が一層充実し活性化することを願っている。

 終わりに,大変ご多用の中を本書の執筆に快くご協力いただいた各執筆者に対して,この場を借りて心から感謝の意を表したい。あわせて,本書の編集の労をとってくださった明治図書出版の関係者にお礼を申し上げる。


  平成29年11月   編著者 /北 俊夫・加藤 寿朗

著者紹介

北 俊夫(きた としお)著書を検索»

福井県に生まれる。東京都公立小学校教員,東京都教育委員会指導主事,文部省(現文部科学省)初等中等教育局教科調査官,岐阜大学教授を経て,現在国士舘大学教授。

加藤 寿朗(かとう としあき)著書を検索»

島根県に生まれる。島根県公立小学校教諭,広島大学附属小学校教諭,愛媛大学助教授を経て,現在島根大学大学院教授。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 中学校教員の立場から小学校がめざす方向性を知ることができて参考になりました。
      2024/1/1550代・中学校教諭
    • 教育活動の羅針盤である学習指導要領が改訂されるということで、チェックする必要性を感じて購入しました。各学年ごとに丁寧に解説されているため、毎年担当する学年をあらためて読むようにしています。大変重宝しています。
      2022/8/1330代・主幹教諭
    • 分かりやすく、社会科指導に生かせます。
      2022/7/1240代・教委
    • 学年別で授業づくりのポイントが示されて分かりやすかった。
      2018/4/540代・教委
    • 新学習指導要領解説の記述を基に、更に踏み込んだ、実践的な内容がよかった。
      2018/4/140代・教委
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