- はじめに
- 第1章 思考をアクティブにする板書スキル
- スキル1 吹き出しで,子どもの気付きを見える化する
- スキル2 板書の中心にメインの話題を据える
- スキル3 比較しやすいように一列に並べる
- スキル4 二分割で内容を比較させ,思考を促す
- スキル5 矢印で,考え・意見をつなぐ
- スキル6 表・資料掲示の工夫で,気付きを促す
- スキル7 板書エリアを分割,授業の流れとリンクさせる
- スキル8 子どもに板書させる・
- 第2章 思考をアクティブにする算数授業 実践事例21
- 1年
- たしざん たし算カードにかくされた秘密を見付けよう
- 表とグラフ 大きさが違う! ぱっと見て分かる並べ方を考えよう
- 2年
- たし算のひっ算 筆算をしなくても簡単に計算できる数を考えよう
- 三角形と四角形 何パターンできるかな? 四角形を2つの形に分けてみよう
- はこの形 箱の形になるのはどれだろう
- 3年
- わり算 図と合う式はどちらだろう
- 小数 小数なのにどれも「4+3=7」? なぜだろう
- 円と球 みんなが平等になる玉入れを考えよう
- 三角形と角 二等辺三角形はどこまで太らせることができるだろう
- 表とグラフ このデータを表したぼうグラフはどれだろう
- 4年
- 大きい数 数の世界(位)を広げよう
- 分数 1mの大きさを基準にして考えよう
- 垂直・平行と四角形 長方形はどっち? 対角線の特徴に着目して仲間分けしよう
- ともなって変わる量 きまり発見! 表に整理し,また発見しよう
- 資料の整理(二次元表) 足りないからこそ動き出す! 二次元表を完成させよう
- 5年
- 倍数と約数 パチンナンバーゲームを通して公倍数を学ぼう
- 合同な図形 作図に必要な条件は何だろう
- 正多角形と円 はさみうち! 円の周りの長さはどれくらいだろう
- 6年
- 対称な図形 図形当てクイズ! 図形を1つに絞るヒントの出し方を考えよう
- 比とその利用 ばらばらな2パターンからきまりを見付けよう
- 並べ方と組み合わせ方 じゃんけん,どちらが勝ちやすいだろう
はじめに
「子どもの声を大切にする」
私が最も大切にしていることです。子どもの声を大切にすることは当たり前のことですが,非常に難しく,なかなかうまくいかないことも多いです。授業では,子どもの声に寄り添って授業をしていきたいと常々思っています。板書はその1つの手段です。子どもの声・思考の足跡として板書が存在します。子どもがもつ力を引き出し,引き出された子どもの力(声)を板書に残していく……そうすることで,1人の力(声)は学級全体へと広がっていきます。子どもの心に火をつける問題提示や発問。何も仕掛けなければ子どもがアクティブになることはありません。板書も同じです。意図をもって板書することで,子どもの思考をアクティブにすることができると思います。
本書に書かれている内容は,私だけが特別に行っていることではありません。様々な研究会に参加して諸先輩方から学んだり,参考書を読んだりして得たことを子どもに還元しようと試行錯誤してきました。諸先輩方の授業スキルを見様見真似で取り入れてみたり,うまくいかないときに自分なりに工夫してみたりした内容がほとんどです。決して新しいことではありません。目の前の子どもとともに算数を楽しもうと試行錯誤してきた記録が本書には書かれています。
これまでともに過ごしてきたすてきな子どもとの楽しい算数授業の記録が,少しでも算数授業をする先生方の役に立ち,多くの子どもが算数授業を楽しんでくれるきっかけになれば幸いです。
2022年12月 /二瓶 亮
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- 明治図書
- よかった2023/5/630代・小学校教員
- 様々な内容での板書の例もあり授業を組み立てる上でとても参考になりました。2023/4/620代・小学校教員
- 板書の大切さや、著者の思い、たくさんの実践が載っていて、とてもわくわくします!算数の授業をするのが楽しみになる本です!2023/1/2840代 小学校教諭