- まえがき
- 第1章 授業カリキュラムはこう創る
- 1.「教科書」と「ノートづくり」が中心で,生徒は安心 〜短時間のプログラムを,1時間の授業にちりばめる〜 /竹中 廣司
- 2.口頭復習問題と合格祈願プリントは,効果絶大! 〜入試に対する自信が生まれる〜 /染谷 幸二
- 3.市販教材は,常識破りの活用法で 〜できなくても最後までさせる〜 /竹中 廣司
- 第2章 最重要項目,授業のポイント
- 1.地理の最重要項目,授業のポイント 〜基礎学力の定着は,いつものことをいつもと違う地図で〜 /向井 ひとみ
- 2.歴史の最重要項目,授業のポイント 〜最重要語句は197個,最重要人名は87個〜 /染谷 幸二
- 3.公民の最重要項目,授業のポイント 〜基礎用語と概念の定着をはかる〜 /竹中 廣司
- 第3章 「地理的分野」問題はこう授業する
- 1.写真の読み取り問題 〜5つのパターンと総合問題〜 /永島 稔明
- 2.グラフの読み取り問題 〜過去の入試問題を使って再確認する〜 /染谷 幸二
- 3.地図の読み取り問題 〜3つの傾向と対策〜 /向井 ひとみ
- 第4章 「歴史的分野」問題はこう授業する
- 1.テーマ別通史で授業する 〜文化史を例に〜 /小川 晶子
- 2.年表問題を授業する 〜問題に取り組む「型」を示し,キーワードをまとめさせる〜 /冨士谷 晃正
- 3.歴史資料を授業する 〜『蒙古襲来絵詞』を授業する〜 /芝勢 宣明
- 第5章 「公民的分野」問題はこう授業する
- 1.政治 〜教科書を活用できる技能を育てる〜 /瀬戸 勝
- 2.経済 〜教科書の図・グラフを攻略せよ〜 /浜田 勇一
- 3.環境問題 〜最先端技術「コーン袋」で地球環境問題を授業する〜 /大森 和行
- 第6章 新傾向問題はこう授業する
- 1.時事問題 〜プラスアルファの資料を授業に生かす〜 /櫛引 丈志
- 2.時事問題 〜参議院議員選挙を通して教科書の基礎基本を押さえる〜 /小川 晶子
- 3.短文記述問題 〜教科書を基本に,作文指導を〜 /竹中 廣司
- 第7章 家庭学習法,指導のポイント
- 1.地図と地名は,関連づけて 〜繰り返し,作業をさせ,確認する〜 /大森 和行
- 2.資源の生産と輸出入は,最低限これだけを 〜覚えるべき内容と記憶法〜 /松嶌 恵俊
- 3.歴史の年代の覚え方 〜優れたサイトを利用し,耳による記憶を心がけよ〜 /櫛引 丈志
- 4.人物・人名は,脳科学を利用して覚える 〜5つのとっておきの秘策〜 /永島 稔明
- 5.憲法・法令の条文は,具体例を 〜限られたものを,少ない労力で覚えさせるコツ〜 /佐々木 尚子
- あとがき
まえがき
中学校では,高校入試は避けて通れない課題である。
テストで得点できなければならないし,合格しなければならない。
限られた授業時間のなかで,学習指導要領に盛り込まれた目標を達成しながら,入試対策も行うのだ。
しかし,入試問題にどう対応するかという課題は,学校現場では各教師個人に任されていたといっていい。
3年生のカリキュラムにどう取り入れるか,教材を具体的にどう活用するか,といった点はほとんど手付かずの状態であったといえる。
教科書を終えるのが精一杯という事情もある。
ならば,普段の授業の中に,入試対策を取り入れていく必要がある。
たとえば,最重要項目はどれだけあるのか。
たとえば,教材のユースウェアをどう確立するか。
途方にくれるような作業となる。
幸いに,TOSS代表の向山洋一氏の膨大な実践の中に,この課題に対するさまざまなヒントが用意されている。
向山氏に学ぶTOSS中学社会のメンバーは,この課題に立ち向かった。
取り組んで気づいたことは,普段の授業の工夫の積み重ねが大切だということである。
本書は,3年生入試直前の取り組みを中心とした内容であるが,普段の授業に生かせる内容でもある。その意味で,TOSS中学社会の成果である,『社会の学力向上策』(中学生の学力保障シリーズ2)と『中学社会の授業開き 1年が決まる“黄金の3日間”のシナリオ』(いずれも明治図書)をあわせてお読みいただければ幸いである。
/竹中 廣司
この本は、もちろん地理・歴史・公民に関することも書かれていますが、時事問題の解説までなされており、とても参考になりました。