- はじめに
- Chapter1 ピアノが弾けなくてもOK!楽しい音楽授業づくりの秘訣
- 1 本書の4つの特徴
- @ ピアノなし,楽譜なしでできる
- A 13カテゴリー39実践を掲載
- B 楽曲はほぼすべて教科書掲載曲で構成
- C 子どもを見取るポイントを提示
- 2 13カテゴリーの主な役割
- @ 手をたたく
- A 手を合わせる
- B 歩く
- C 歩く&止まる
- D 立つ&座る(追いかけっこ)
- E 立つ&座る(強弱表現)
- F 小さな声で歌う
- G まねっこ
- H ドレミパイプを使った活動
- I カードを使った活動
- J グループ楽譜を使った活動
- K ICTを活用した活動
- L リコーダー導入期の活動
- 掲載曲等と主な学習内容一覧
- Chapter2 ピアノなし・楽譜なしでできる!音楽授業アイデア39
- 手をたたく
- 1 『かたつむり』「タッカ」と「タタ」を歌い分けよう
- 2 『うみ』3拍子を感じ取ろう
- 3 「リズムまねっこ」ちょうど真ん中で手をたたこう
- 手を合わせる
- 4 『いるかはざんぶらこ』音楽の流れを感じながら歌おう
- 5 『アルプス一万尺』決して拍からずれてはいけません
- 6 『十五夜さんのもちつき』上手に間に入り込もう
- 歩く
- 7 リズムに合わせて歩いてみよう
- 8 いろんな曲に合わせて歩いてみよう
- 9 『かもつ列車』みんなの足を合わせよう
- 歩く&止まる
- 10 『ノルウェー舞曲 第2番』曲想の変化を体で感じよう
- 11 『手のひらを太陽に』はずむ感じ?なめらかな感じ?
- 12 『小さな世界』みんなの声が合わさるとどんな感じになるかな?
- 立つ&座る(追いかけっこ)
- 13 『アイアイ』みんなと合わせる楽しさを味わおう
- 14 『あの青い空のように』追いかけっこで声を重ねてみよう
- 15 『旅立ちの日に』正確なリズムで歌声を合わせよう
- 立つ&座る(強弱表現)
- 16 『ふじ山』一番盛り上がるところはどこかな?
- 17 『こいのぼり』曲の盛り上がりを感じ取ろう
- 18 『おぼろ月夜』曲想に合った強弱を考えよう
- 小さな声で歌う
- 19 『君をのせて』曲の特徴を捉えよう
- 20 『大切なもの』響きのある声で歌おう
- 21 『翼をください』曲の特徴を生かした表現にしよう
- まねっこ
- 22 『こきりこ節』民謡の歌い方に注目しよう
- 23 『谷茶前』沖縄民謡に親しもう
- 24 『ソーラン節』○○になりきって歌おう
- ドレミパイプを使った活動
- 25 『ドレミの歌』音階と音の高さを学ぼう
- 26 『春の小川』力を合わせて演奏しよう
- 27 『おぼろ月夜』旋律の特徴を見つけよう
- カードを使った活動
- 28 「おんぷかるた」で音符を覚えよう
- 29 「ドレミかるた」で和音の構成を知ろう
- 30 『小犬のBINGO』リズムの違いを感じ取ろう
- グループ楽譜を使った活動
- 31 『ありがとうの花』役割分担して歌おう
- 32 『ゆかいに歩けば』しっかりはずんで,しっかりなめらか
- 33 『ビリーブ』よりよい合唱にするためには?
- ICTを活用した活動
- 34 循環コードにあう旋律づくりにチャレンジ
- 35 『われは海の子』思いや意図を共有しよう
- 36 『アルプス一万尺』いろいろな速さで楽しもう
- リコーダー導入期の活動
- 37 『なべなべ』ソラシで一曲吹いてみよう
- 38 『ほたるこい』簡単アンサンブルをつくろう
- 39 『聖者の行進』目指せ「ソシドレ」マスター
はじめに
私は,ピアノを少ししか弾けません。音楽専科の先生方から見たら,「まったく弾けない部類」に入るでしょう。楽譜を見てパっとメロディーがわかるわけでもありませんし,下のパートを歌うといまだにつられてしまいます。音楽を専門とする教師として,私の音楽の技能はかなり低いと言わざるを得ません。つまり,音楽の授業をする際に「困ってしまうことが山ほどある」ということなのです。こんな私ですから,このままですと,「子どもにとって楽しい授業をすることができない」ということになってしまいます。
新潟で教師になったばかりの私は考えました。「ピアノが弾けないことを嘆くよりも,CDの使い方を工夫すればいいじゃないか」と。また同じころ,新潟市主催の教員研修会の講師として,本校の倉弘光先生がいらっしゃいました。そのときの「目からウロコ」の感覚は,今でも忘れられません。私はその研修会で,「足の動きや手の動きから,子どもがどのように音楽を感じ取っているのかを見取ることができる」ことを知ったのです。そこから私の授業観が一変しました。そして,今もその延長線上にいるように思います。
さて,本書です。本書のコンセプトは,ずばり「先生がピアノを弾けなくても楽譜を読めなくても,子どもが楽しく音楽を学ぶことができる活動」です。久保真理先生(鎌倉市立深沢小学校),石田千陽先生(山口大学教育学部附属山口小学校)という強力な助っ人の力を借りて,本当にピアノなし,楽譜なしでできるかどうか,そして何よりも楽しいかどうかを検証した活動ばかりを集めました。またほぼすべてが教科書に掲載されている楽曲で構成されていますし,多くの実践に「子どもを見取るポイント」を示しています。それらを明治図書の木村悠さんがまとめてくださいました。
ここに示した活動事例が,多くの子どもたちと先生方に,楽しい音楽の時間をもたらす一助となることを願っています。
2022年2月 /笠原 壮史
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- 明治図書
- 13のカテゴリーでそれぞれバリエーションが記載されていたので、他の教材へのヒントになるところがよかったです。さらにたくさんのバリエーションがあれば、初めて音楽を教える先生にも、より指導方法が具体的になると思います。2022/4/1750代・小学校教員