あなたの歴史授業が激変する“有田式板書”
トレース出来る91時間+まとめテスト

あなたの歴史授業が激変する“有田式板書”トレース出来る91時間+まとめテスト

好評14刷

有田実践の板書が91時間分!あなたの授業が今日から変わる!

社会科実践の中で燦然と輝く有田実践。なかでも、板書を「思考の発信基地」として位置付ける著者が、歴史91時間の板書を再現し、授業をナマで伝える!また、単元についてのまとめテストも、すぐ使える形で提示。これがあれば、あなたも有田式授業の極意を我が物に!


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ISBN:
978-4-18-469518-4
ジャンル:
社会
刊行:
14刷
対象:
小学校
仕様:
B5横判 144頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2024年12月12日

もくじ

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板書とは何か /有田 和正
第1章 歴史をさぐる
1 地域の文化遺産(古代)
2 地域の文化遺産(中・近世)
まとめのテスト
第2章 国のあけぼの
1 縄文時代と貝塚
2 三内丸山の時代
3 登呂の村
4 米づくりの広がり
5 国が統一されるまで
6 古墳とはにわ
7 仏教の伝来
まとめのテスト1
まとめのテスト2
第3章 飛鳥から奈良・平安
1 聖徳太子の政治
2 聖徳太子の外交
3 大化の改新
4 大化の改新の内容
5 大仏づくり
6 聖武天皇のねがい
7 世界の宝物殿
8 都を平安京へ
9 寝殿造のくらし
10 藤原氏の栄え
11 かな文字の発明
まとめのテスト1
まとめのテスト2
第4章 武士の世の中
1 武士の台頭
2 源平のタイトルマッチ
3 鎌倉幕府のしくみ
4 鎌倉幕府の確立
5 文永の役
6 弘安の役
7 元に勝ったが?
8 建武の新政
9 室町幕府のしくみ
10 室町時代の文化
11 戦国の世
12 長篠の戦いと鉄砲
13 キリスト教の伝来
14 立ちあがる農民
15 信長の統一への道
16 秀吉の天下統一
17 安土・桃山時代の文化
18 一寸法師のねがい
まとめのテスト1
まとめのテスト2
まとめのテスト3
第5章 江戸の世の中
1 天下分け目の戦
2 江戸幕府のしくみ
3 大名をおさえる
4 士農工商の世の中
5 キリスト教への不安
6 鎖国へふみきる
7 生産を高める農民
8 商品作物の登場
9 元禄文化
10 文化・文政の文化
11 文化のにない手の変化
12 吉宗の登場
13 産業と交通の発達
14 儒教から国学へ
15 蘭学の発達
16 開国への動き
まとめのテスト1
まとめのテスト2
まとめのテスト3
まとめのテスト4
第6章 明治の世の中
1 ペリー来航
2 二つの条約を結ぶ
3 江戸幕府の終わり
4 戊辰戦争
5 明治政府の政治
6 自由民権運動
7 大日本帝国憲法
8 帝国議会の始まり
9 日清戦争
10 日露戦争
11 条約改正への努力
12 第一次世界大戦
13 日本の近代文化の発達
14 第二次世界大戦
まとめのテスト1
まとめのテスト2
まとめのテスト3
第7章 戦後のくらし
1 戦後の改革
2 日本の独立
3 残された問題
まとめのテスト
第8章 くらしと政治
1 市の施設ができるまで
2 生活の保障
3 ねがいの実現するプロセス
4 国会のはたらき
5 内閣・裁判所のはたらき
6 選挙と政治
7 日本国憲法の特色
8 国民の権利と義務
まとめのテスト
第9章 世界の中の日本
1 地球儀の見方
2 地球儀と地図
3 六つの州と独立国
4 人や貿易による結びつき
5 スポーツによる結びつき
6 アメリカ合衆国との結びつき
7 中華人民共和国との結びつき
8 サウジアラビアの人々のくらし
9 オーストラリアと韓国の人々のくらし
10 国際連合の活動
11 国連での日本のはたらき
12 世界の国々の問題
まとめのテスト1
まとめのテスト2
まとめのテスト3
まとめのテスト4
■まとめのテスト 解答

板書とは何か

 一 板書とは

 板書によって、子どもの学習意を引き出したり、理解を深めたり、考えを深めたりすることができる。子どもを楽しませることもできる。例えば、日付けを工夫したり、絵や図、地図などを書いたりすることである。

 黒板は、教師の専有物ではない。子どもたちにも書かせることによって、より豊かな内容になる。

 板書とは、


 子どもと教師の交流の具体的な表れ


ということができる。

 子どもとの交流のない、子どもの意見の反映のない板書は、いくら美しく、構造的に書かれていても、生きた板書とはいえない。

 基本的に書かれるべき内容を、今回の板書例であげた。すなわち


 ・日付け

 ・学習のめあて

 ・学習の要点(できるだけ子どもの言葉で書く)

 ・学習の方法


などである。これはあくまで基本的なことであって、授業によって臨機応変に変えることである。その際に、教師の人間性や教育観が具体的に表れる。


 二 板書で注意すること

 一般に、文字が小さすぎることである。一番うしろの子どもが正しく読める大きさが基本である。

 それに、チョークが堅すぎる。柔らかいチョークで肉太く、強弱・大小をつけて書くことだ。

 色チョークの使い方も工夫したい。

 赤や黄色のチョークを使いすぎる教師がいる。青は見えにくいのに平気で使っている。自分の好みで色チョークを使うべきではない。

 板書は、白チョークが基本である。

 必要に応じて、赤や黄色を使うと、強弱が出て、見栄えがする板書になる。

 チョークのにぎり方は、親指と人指し指、それに中指を添えて書き、少し書いたら回す。すると、チョークの先は、丸くなる。これはうまい使い方だ。

 チョークの減り方を見て、プロかノンプロかわかるのである。


 三 板書の効用

 板書とは、


 子どもの反応に対する、教師のうけとめ方の表れ


ともいえる。そこに教師の教育観や人柄が表れる。

 はたらきの面からいうと、


 視覚に訴えて、子どもの思考や理解を深めていくもの


ということもできる。

 このように考えてくると、どんなことを板書すべきかうきぼりになってくる。


 ・ことばで表現できないもの

 ・ことばで表現できても、理解しにくいもの

 ・ことばで表現するより、板書した方がよくわかるもの

 ・図や絵・マンガなどにして見せた方がよくわかるもの


こういうことが考えられる。

 なお、子どもに何かを認識させるとき、心理学者は次のようにいっている。


 ・視覚に訴えると → 60%認識する

 ・聴覚に訴えると → 20%認識する

 ・味覚に訴えると → 7%認識する

 ・触覚に訴えると → 5%認識する


 板書は、視覚に訴え、教師が説明すれば、60+20=80%の認識が得られる。

 このことを考えれば、一度書いたら一時間書きっぱなしの方がよいことになる。「途中で消しては書く」のはよくないといえる。一時間でちょうど黒板いっぱいになるくらいがよい。

 教育機器が進んでも、黒板はなくならない。

 もっとうまく活用して、学力アップにつなげなくては――。そのためには、人柄をみがき、人間性もみがかなくては――。


 四 板書の消し方

 板書は、授業が終わったら、黒板係の子どもが消すなんて、もったいないことをしないことだ。

 書いた板書の大切なところを消して、そこをもう一度復習させる。あるいは、消しながら復習をしていくことだ。

 重要なところだけ残して、そこだけをもう一度復習する方法もある。

 時間がないときは、消しながら読ませ、復習させる。黒板から字がなくなったとき――授業終了である。

 この点を教師は忘れていますね。

 それから、黒板に「物」なども、ひもや磁石でくっつけて、立体感を出すと、子どもの見る目が変わってくる。

 直径30p、長さ2mのフランスパンを新聞紙に包み、黒板にひもでさげたときの子どものどよめきは、今も忘れられない。

 これを消すときは、とり下げて、切って子ども全員に食べさせた。「もったいない」といって家に持ち帰った子どももいた。

 『新ノート指導の技術』(明治図書)を見ていただくと、こんな板書を写真で出しているので、どんなものかすぐわかる。


 五 板書とノート

 板書はノートさせるためでもある。すべての板書を書かせることから、選んで書けるようにすることも子どもの進歩だ。これは四のところで書いた「板書の消し方」を工夫することによって、子どももうまくなる。

 板書がきたなく、めちゃくちゃで、ノートだけよくしろなんてできっこない。やはり、きれいないい板書が、いいノートをつくらせることはまちがいない。ようするに、板書とは「教師の教育観の表れ」であるといえる。


   /有田 和正

著者紹介

有田 和正(ありた かずまさ)著書を検索»

1935年 福岡県生まれ。

玉川大学文学部教育学科卒業。

福岡県の公立校,福岡教育大学附属小倉小学校,筑波大学附属小学校を経て愛知教育大学教授。

1999年3月 愛知教育大学定年退官。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 発問も分かりやすいとよかった
      2016/4/2440代・小学校管理職
    • 有田先生の教材研究された内容がわかりやすく、使いやすい掲載されていて良かった。
      2016/4/420代社会科教員
    • 板書がそのまま掲載されているので、とても参考になりました。
      2015/12/2030代・小学校教員
    • 1時間ごとの板書の仕方など初めて歴史を教える私にとっては、大変参考になった1冊でした。子どもたちの?を大切にする有田先生の授業は私の目指すところでもあります。
      2015/5/24ガンダルフ
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