数学大好きにする“オモシロ数学史”の授業30
話材+授業展開例+ワークで創る

数学大好きにする“オモシロ数学史”の授業30話材+授業展開例+ワークで創る

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数学史をスパイスに授業を活性化させる指導案、ワーク満載。

「数学史は、数学学習における“山葵”である」……中学校の数学教育で、数学史的話題を取り入れた授業が効果的―数学に対する興味と関心、面白さを引き出すことができる―と考えられるものを抽出。歴史的背景を「話材」として紹介すると共に、具体的な展開例を示した。


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ISBN:
4-18-503633-7
ジャンル:
算数・数学
刊行:
4刷
対象:
中学校
仕様:
A5判 184頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
第T章 数学史を活用する意義
第U章 中学1年のプラン&ワーク
1 スタンダールさんに手紙を書こう!〔正負の数〕
2 17番目の不思議〔文字式〕
3 古代の方程式にチャレンジしよう!〔1次方程式〕
4 三数法・連鎖法のしくみを解明しよう!〔比例と反比例〕
5 ザ・チャレンジ〜角の三等分線の作図〔平面図形〕
6 触って納得!〜角錐の体積〜〔空間図形〕
[選択]
7 多面体の不思議探検
8 あっぱれ! 互除法
[発展]
9 薬師算〜端数から総数がなぜわかる
10 円の面積と円周率〜古代エジプト人の発想に学ぶ
ワークシートの解答および記入例
第V章 中学2年のプラン&ワーク
11 検算はナンバー9におまかせ!〔式の計算〕
12 籠の中の雉と兎〔連立方程式〕
13 無限への挑戦!〔1次関数〕
14 海上の船までの距離を測ったタレス〔平行と合同〕
15 ピュタゴラス学派のシンボルマーク〔図形の性質〕
16 賭博狂の貴族から相談を受けたガリレオ〔確率〕
[選択]
17 もしも仮にA先生が男性だったら,……
18 江戸時代の「和算」に挑戦!
[発展]
19 角の三等分線の秘密
20 鶏の親子が100匹で100銭
ワークシートの解答および記入例
第W章 中学3年のプラン&ワーク
21 格子算で多項式の掛け算を!〔式の計算〕
22 4000年前の√2の求め方〔平方根〕
23 4倍法で2次方程式を解こう!〔2次方程式〕
24 マートン規則から2乗比例へ!〔関数y=ax2〕
25 地球の大きさを測ったエラトステネス〔図形と相似〕
26 ピュタゴラスさんの意外な証明〔三平方の定理〕
[選択]
27 球の体積を求めよう!
28 フィボナッチ数列の不思議
[発展]
29 正五角形を作図しよう!
30 √2を分数で表せるか?
ワークシートの解答および記入例
巻末付録・ユークリッドの『原論』第1巻の定義,公準,公理について
索 引
あとがき

まえがき

 近年,数学の歴史に関する解説書や啓蒙書などが多く出版されています。また,数学用語や数学記号の由来,起源などについての著作物も多く見られます。これらの諸書は,数学史の話題を取り入れた授業を組み立てる際の参考になりますし,授業案,生徒用のプリントやワークシートなどを作成するときの手がかりともなります。

 しかし,教科書通りの授業ではなく,数学史の話題を取り入れた新しい授業の組み立てを考え,必要な教材・教具を作成するためには,何冊もの著書に目を通し,内容を理解・把握し,必要な情報を入手しなければなりません。このような作業はそう簡単なことではないと思われます。

 本書は,中学校の数学教育において,数学史の話題を取り入れ,生徒の数学に対する興味と関心を高める楽しい授業を実現するための具体的事例を提供しようとするものです。

 中学校の数学教科書で扱われている単元は,およそ,


 1年生:正負の数,文字式,1次方程式,比例と反比例,平面図形,空間図形

 2年生:式の計算,連立方程式,1次関数,平行と合同,図形の性質,確率

 3年生:式の計算,平方根,2次方程式,y=ax2,図形と相似,三平方の定理


となりますが,本書は,これらすべての単元について,それぞれ数学史的話題を組み入れた1つの授業展開例を提示するとともに,その授業を進めるためのワークシートを用意しています。

 また本書には,各学年ごとに,選択学習のための2つの授業展開例,発展学習のための2つの授業展開例も含まれています。もちろん,これらの授業展開例についても,それぞれに数学史的話題が組み込まれています。

 さらに,本書では,中学校の数学教科書で扱われているすべての単元について,それぞれ1つの授業展開例を示すとともに,その授業展開例で扱われている数学史的話題に関する解説である「話材」を提供しています。この話材は,授業を効果的に進める上で有益なものになると思います。

 本書に示した授業展開例は,文字通り1つの例ですから,読者の皆さんには,これを加工した自分自身の授業案を作成されるとともに,本書の内容を参考にして,新たな内容を加味した授業案の作成に取り組まれることを期待したいと思います。

 最後になりましたが,本書の執筆の機会を与えて下さった明治図書出版と,編集でお世話をおかけしました佐保文章さん他皆様に,厚くお礼申し上げます。


  2006年5月   /上垣 渉

著者紹介

上垣 渉(うえがき わたる)著書を検索»

三重大学教育学部教授

1948年 兵庫県生まれ

1972年 東京学芸大学大学院修士課程修了

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 3年生の平方根の単元で、付属の指導案とワークシートで授業をやってみました。
      自作のプリントも少し用意しましたが、子どもたちがすごくと楽しそうに、興味深く取り組んでいました。
      授業後の感想に、「昔の人は偉大だ」「電卓も紙もない時代に、こんなにも正確な値が求められるとは……。脱帽!」「粘土板を解読した人もすごい」とありました。
      また、「平方根って最初は難しくて、こんなの勉強してどうなるの?って思ったけど、すっごくおもしろくて、楽しい単元でした」と嬉しい感想もありました。
      次の単元でも扱ってみようと思います。
      2007/7/9yama123
    • 数学史について多くの知識が得られます。子ども達に実際話しましたが、へーと言う顔で真剣に聞いていました。
      2006/9/9レンジ
    • 実におもしろいと思いました。
      普段の授業に数学史のエピソードがこれだけ使えるとは。

      数学好き(マニア?)な教師としては
      目からうろこの授業展開が満載でした。
      普段から楽しい数学授業をつくる努力はしていますが、
      なかなか自力でここまではできません。
      教科書の進度も気になりますが、導入など
      ちょっとした時間で歴史小話とワークを使って
      挑戦してみたいと思いました。
      やはり歴史は偉大ですね!
      2006/7/25とど

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