- はじめに
- 問題
- A 数と式
- 1 方程式3x=12を,てこのつり合いで考えてみよう
- 2 2x+3=17を,てこのつり合いで考えてみよう
- 3 かっこや分数がついた方程式も,てこのつり合いで考えてみよう
- 4 基本―自然数・倍数・約数
- 5 素数―エラトステネスのふるい
- 6 素数―素数を求める式(1)
- 7 素数―素数を求める式(2)
- 8 素数―素数を求める式(3)
- 9 自然数の分類―完全数
- 10 式の計算の利用と倍数(1)
- 11 式の計算の利用と倍数(2)
- 12 式の計算の利用と倍数(3)
- 13 メルセンヌ素数と完全数(1)
- 14 メルセンヌ素数と完全数(2)
- 15 メルセンヌ素数と完全数(3)
- 16 展開 (ax+b)(cx+d)=acx2+(ad+bc)x+bd
- 17 因数分解 acx2+(ad+bc)x+bd=(ax+b)(cx+d) (1)
- 18 因数分解 acx2+(ad+bc)x+bd=(ax+b)(cx+d) (2)
- 19 因数分解 acx2+(ad+bc)x+bd=(ax+b)(cx+d) (3)
- 20 因数分解 macx2+m(ad+bc)x+mbd=m(ax+b)(cx+d) (4)
- 21 いろいろな ax2+bx+c の因数分解
- 22 数の不思議を証明する(1)
- 23 数の不思議を証明する(2)
- 24 数の不思議を証明する(3)
- B 図形
- 1 工作用紙を使って,立方体の展開図を自由に作ろう
- 2 工作用紙を使って,立体図形の切断面を調べよう
- 3 立法図形の切り口と展開図との関係を調べよう
- 4 あやとり遊びをしながら,空間図形の性質を調べよう
- 5 「つりばし」を利用して,空間図形の性質を説明しよう
- 6 「たんぼ」と「川」から図形を深めよう
- 7 二等辺三角形の性質をつかもう
- 8 折り紙のよさを生かし,二等辺三角形を深く知ろう
- 9 正三角形が折り紙で作れるかな?
- 10 一点透視図法からわかることを調べよう
- 11 二点透視図法に発展して考えてみよう
- 12 三点透視図法に発展して考えてみよう
- 13 とつレンズを通した光とそこから作られる像を数学しよう
- 14 焦点距離を考えると,さらに相似な図形がみつかった!
- 15 焦点距離の2倍からの光は,もっとおもしろい
- 16 分力と分力から合力を求めることを図形的に考える
- 17 天井からつるしたひもにかかる力を図形的に考え求める
- 18 具体的な場面での合力を数学的に考えてみよう
- 19 三平方の定理−最短の距離を求める(1)
- 20 三平方の定理−最短の距離を求める(2)
- 21 三平方の定理−最短の距離を求め(3)
- 22 おうぎ形に内接する円(1)
- 23 おうぎ形に内接する円(2)
- 24 おうぎ形に内接する円(3)
- 25 角度を計算で求めよう
- 26 正方形で作った角度を求めよう
- 27 立方体の展開図をかこう
- C 数量関係
- 1 高橋尚子選手と競走しよう(1)
- 2 高橋尚子選手と競走しよう(2)
- 3 高橋尚子選手と競走しよう(3)
- 4 関数―変化の割合の基礎・基本(1)
- 5 関数―変化の割合の基礎・基本(2)
- 6 関数―「損害はいくらか?」
- 7 コンビニで考えよう(1)
- 8 コンビニで考えよう(2)
- 9 コンビニで考えよう(3)
- 10 コンビニで考えよう(4)
- 11 リーグ戦のゲーム数を求めてみよう
- 12 リーグ戦のゲーム数を多角形の性質を利用して求めてみよう
- 13 騎馬戦のゲーム数を多角形を利用して考えてみよう
- ねらい 解答 評価と支援
- A 数と式
- B 図形
- C 数量関係
はじめに
「見える評価のFAX版教材集」とは,どんなものだと思われますか。
「評価」というと,大きく分けて2つあると思います。1つは,評定・評価に用いる「評価」です。もう1つは,「指導と評価の一体化」の中での評価です。前者における「評価」は,いわゆる評価を単元ごとや学期ごとに,生徒個々の観点別評価を記録し,それを集計して評定をつけるために行うものです。後者における「評価」は,主に授業の中での評価です。指導したこと等を評価し,その評価したことをまた指導に生かすものです。ここで行われる評価は,観点別の形成的評価で,生徒個々の成長の跡をそれぞれの生徒に返し,さらにより良い成長へとつなぐための評価です。どちらの評価も重要で,最終的には生徒個々に返るものです。したがって評価とは,「生徒一人一人のよさを伸ばし,自己実現に役立たせるもの」だと考えています。生徒がどのように考えているかを理解し,的確に把握していくことです。授業中の教師と生徒や生徒同士のやり取り,そして自己評価・相互評価など,評価の場面も多種多様にあります。
ところが,実際の教育現場では,教科書を生かすための指導法を工夫したり,自作教材を作る時間的な余裕すらありません。ましてや評価する場面や評価方法などを十分意識して授業に取り組むことすら難しいのも事実です。「生徒の瞳が輝くような授業をしたい。でもそれを達成するための教材を見つけることが難しい。評価方法も工夫したい。」これらのことに応えるために,見える評価のFAX版教材集「数学にオーファー(offer=提案)!bQ」をまとめてみました。
この本で工夫したこと
・観点別の評価については,数学への関心・意欲・態度,数学的な見方や考え方,数学的な表現・処理,数量・図形などについての知識・理解の4つを,3段階で視覚的に見やすく表現しました。
四角形の形や面積が,この教材の質等を表現しています。(右図省略)
・FAX版資料の内容は,選択数学の授業で活用できるものにしました。内容によっては,
必修の授業での課題学習等でも使用できるものがあります。
・キャラクターの言葉は,教師と子どもとのやり取りと考えました。あらかじめ予想される「つまずきへの支援策としてのつぶやきや疑問など」として位置づけてあります。
・数と式,図形,数量関係もはっきり区別できるように,タグを有効に用いました。
・選択授業等ですぐに活用できるよう,生徒用のページを1ページ分ずつとりました。
・ねらい・解答・評価と支援については,巻末に一括して掲載しました。
・解答には,単に解答だけでなく,解き方等の解説も入れました。
・評価と支援については,ねらいを受けた具体的な支援策等と観点別評価を入れました。
一考 察 ―こんな考え方はいかがですか―
選択数学における評価・評定の仕方
選択授業における評価・評定も,必修教科と同様に観点別評価の集計のもとに評定(A,B,C)をつけるのですが,選択教科の特性上,数学好きの生徒だけが数学を選ぶとは限りません。したがって,選択数学の評価・評定では,数学への関心・意欲・態度を重視した評定にならざるを得ないと考えられます。数学への関心・意欲・態度及び数学的な見方や考え方については,ただ単に「取り組みの状況がよい」ということではなく,生徒個々がどれだけ頑張り,どれだけ伸びたかを評価することが大切です。(形成的評価)
このことを踏まえ,授業後すぐに次のことを補助簿等に記録し,評定に役立てましょう。
1 観点別評価と支援策を実施しながら,生徒個々の成長が順調に図れた場合には評価Aを,努力等が認められなかった場合には評価Cを記録する。(それ以外はB)
2 教え合い学習等で,上手に説明していた生徒には評価Aを数学的な見方や考え方と数学的な表現・処理の項目に記録する。
3 数量・図形などについての知識・理解については,授業の中で著しく伸びていると感じられる生徒にのみ評価Aを記録する。
4 各観点の集計結果は,一番多いものを全体の観点別評価とする。
5 以上で実施した評価の記録の積み重ね(補助簿)をもとに,1,2を重視して,評定をつける。評価Aが3つ,評価B1つの生徒は,評定Aとする。
6 評価A2つ,評価B2つは考慮とするが,関心・意欲・態度の評価Aでない場合は,たとえ評価Aが他の観点に2つあったとしても,評定Aはつけないものとする。
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- 明治図書