- まえがき
- 1章 活用の手だて
- /正田 實
- 2章 1年・数学科つまずき対策ファックスシート集
- §1 小学校の基礎・基本 /吉田 忠司
- 1 小数・分数
- 2 図形と計量
- §2 正の数と負の数 /大野 栄一
- 1 正の数と負の数の意味と加法と減法
- 2 正の数と負の数の乗法と除法
- 3 正の数と負の数の活用
- §3 文字と式 /清水 亘
- 1 文字式の表し方
- 2 文字を使った数量の表し方
- 3 1次式
- §4 方程式 /横坂 隆司
- 1 等式の性質と方程式の解
- 2 一次方程式の解き方とその活用
- §5 比例・反比例 /平野 秀雄
- 1 比例
- 2 反比例
- 3 座標とグラフ
- §6 平面図形 /金児 正史
- 1 基本作図
- 2 点の集まり
- 3 図形の移動
- §7 空間図形 /美倉 則人
- 1 立体・平面の位置関係
- 2 多面体 /吉田 忠司
まえがき
つまずきとは,つっかかって転びそうになるとか,物ごとに失敗することをイメージして用いられる言葉で,マイナスの意味に使われることが多いようです。それで,もともと脚力の弱い人が,よろよろ歩いていて,些細なブロックにどぎまぎし,あげくの果てに転倒する場面を思い浮かべがちになるのも無理のないことと言えましょう。
このようなことから,学習者としては,つまずきを他人に知られないようにしたかったり,指導者としても,表立てて取り上げることに抵抗があったとも考えられます。しかし,こんなことから,数学嫌いが増えたとも推察することができるでしょう。
このシートの企画は,次のような願いを具体化しようとしたものです。
@ 数学の学習は,もともと平坦な道のりではないのだから,つまずきに出会わないのが普通だと考えるのは間違いではないか。
A つまずくのは,自分の足もとに気をつけるのでなく,まわりに気を使いすぎることによるのではないか。
B つまずきと単純ミスとを混同しないで,つまずきの原因は,はっきり意識できるようにする必要があるのではないか。
C つまずきの原因をはっきりさせようとするとき,まず,指導者が,つまずきに的確に対応できるようにしなければならないのではないか。
D 足もとに気をつけて,自信をもって進めば,すべての学習者にとって数学は学びやすい教科になるのではないか。
できるだけ,基礎的な事項に徹し,ユニークな実践例を集めるように心掛けました。さらに,活用しやすいものに改善してまいりたいと考えていますので,厳しいご批判をいただきますよう,お願いいたします。
平成10年9月 /正田 實
-
- 明治図書