- まえがき
- T 明確な目標が一流にする
- 1 千葉真子 「いつもトップで走りたい」
- 2 タイガー・ウッズ 「全試合優勝を心がける」
- 3 大林素子 「チャンスをつかもう、夢は追い続けよう」
- 4 松平康隆 「目標をもつ者だけが成功する」
- 5 具志堅用高 「素質があるとかないとか、そんなことはどうでもいいんだ。最初はおれだって、ちびでやせっぽちだったんだから」
- 6 浅井えり子 「素質のない者でも、素質のある者に何とかして勝ちたい」
- 7 辰吉丈一郎 「弱くて臆病な奴が強くなる素質をもっている」
- 8 伊藤みどり 「何よりも滑れることが楽しくて、スケートが好きになった。すっごく」
- 9 原 辰徳 「ここ一番というとき、ここぞという場面で打つバッターになりたい」
- 10 中田久美 「頂点がない。ここまでやったらいいというのがない」
- 11 白井義男 「試合中の私の本音は、カーンさんのために勝ちたいという一念だけだった」
- U 一流になるための練習
- 12 田村亮子 「技は、身体が覚えるものです。考えるよりも先に身体の方が動いているんです」
- 13 野茂英雄 「握り方とかの基本的なことは、人から教わることができますけど、その後、自分のものにするのは、まさに自分自身なんです」
- 14 杉原輝雄 「ゴルフというものは理屈ではない。自分の体で覚えることが大切である」
- 15 落合博満 「一軍というのは教えるところじゃないし、教わるところでもない。うまくなりたかったら、選手は自分で考え自分で工夫しなきゃあいけないんだ」
- 16 青木 功 「自分で問題意識が持てれば、お手本を見て盗む。そして自分でやってみて、失敗を繰り返して、初めて自分の技術になっていくんだ」
- 17 小野 喬 「私はつり輪が弱かった。つり輪の得意な選手を見て、どんな練習をして、どんな補助トレーニングをしているか、盗んで真似た」
- 18 古橋廣之進 「本当に好きな者がそれに打ち込んで地道に自らの限界に挑み、そこから人は何かをつかんで成長していく」
- 19 長嶋茂雄 「天才と言われたから、人前では練習できません。人のいないところで人一倍しましたね」
- 20 岡本綾子 「試行錯誤する努力が本物の技術となる」
- 21 村田兆治 「常に相手打者を上回る研究、鍛練をしないと、プロの世界を生き抜くことができない」
- 22 中野眞理子 「死点をこえたとき、まぐれが実力に変わる」
- 23 初代若乃花 「親指から順に土俵の砂にからませていく。俵に砂がかかると、そこから力が沸き上がってくるのだ」
- 24 中西 太 「初めから知恵ある者は受け身になる。理論より行動から始めた者にはひたむきさがある」
- 25 荻村伊智朗 「世界一流のビデオを見るときは、一つ一つテーマを決めて全面的に見るようにしよう」
- 26 江夏 豊 「指とボールとを相思相愛の関係にする」
- 27 富山英明 「本番で緊張しない、上がらないためには、予行演習…シミュレーション・トレーニングを積み重ねることです」
- 28 織田幹雄 「記録と勝負は別名。独特の雰囲気のオリンピックでは、自分の力をだしきるかどうかがポイントになる」
- 29 広岡達朗 「言葉で教えるよりも『なぜ』を考えさせ、研究させ、それをさせるほうがはるかに身につく」
- V 一流スポーツ選手の心構え
- 30 有森裕子 「はじめて自分で自分をほめたい」
- 31 大鵬幸喜 「つらかったから横綱になれたんで感謝でいっぱいだよ」
- 32 橋本聖子 「アクシデントを与えて下さった神様に感謝しました」
- 33 千代の富士貢 「人間、いいほうに考えなくちゃ」
- 34 益子直美 「人間、何か一つでも得意なこと、自慢できることがあると、絶対人生に有利です」
- 35 有森裕子 「自分は何も持っていない。だからこそ、いつも手を伸ばして、何かをつかもうと生きている」
- 36 谷口浩美 「苦しみの向こう側に勝利がある。決してあきらめるな」
- 37 森 祇晶 「悩みから逃げないものだけが、一流のキップを持っている」
- 38 古賀稔彦 「どんな状態で出ても、必ず勝てる方法はあるんだ。その僅かなチャンスを探しながらやれば必ず勝てる」
- 39 増田明美 「失敗は少しもこわくありません。失敗をおそれる必要もありません」
- 40 小錦八十吉 「誰と対戦しても、全力でぶつかり相手を木端微塵に粉砕する攻め一筋の相撲だった」
- 41 大八木淳史 「名実共に日本一になりたかった。そのためにはあらゆるものを犠牲にして、ラグビーに命をかけていた」
- 42 野村克也 「しっかりした野球をするには、その根底にしっかりした考え方がなければならない」
- 43 ジーコ 「リーダーは、どんなときも情熱を失ってはならない」
- 44 森 祇晶 「ひとりひとり個性が違い、考え方も違う選手たちがたったひとつの目的に向け、力を合わせ、知恵を出す。ここに一緒に闘う意味がある」
- 45 加藤 久 「すなわち強くなるためには、流れを変える。あるいは波を起こすキーパーソンが必要ということだ。その流れに全員が感応すれば、そのチームは強くなる」
- 46 堀越 慈 「チーム・スピリットとは、“自分の責任を果たし、仲間を信頼する”ということがその原点である」
- 47 豊田泰光 「熱中小僧がいる。この熱中小僧を見つけだすのがプロ野球の仕事ではないか」
- 48 ジーコ 「どんな役割でも、最善を尽くせば結果は自ずとついてくる」
- 49 君原健二 「うまくいかなかったことには、必ずその要因がある」
- 50 野村克也 「他の人が気づかないことに気づく能力は、どんな商売の人間にとっても強力な武器になる」
- 51 モニカ・セレシュ 「もう二度と“明日から”ということばは口にすまい。“今”から始めるのだ」
- 52 有森裕子 「私にとって、走ることは、自分を表現できる唯一の手段だったと思う」
- W 獲得した一流の技術
- 53 倉本昌弘 「三歩、三秒で打つ。これが私のリズムである」
- 54 青木 功 「基本となる動きは反復練習し、どんなプレッシャーの中でもいつも同じストロークが出来るようにする」
- 55 山下泰裕 「柔道は自分の得意な組み手にいかに持ち込めるかがポイント」
- 56 釜本邦茂 「強いシュートが打てるのは、エウビビオから盗んだ軸足を センチか センチに踏み込む技術のおかげだ」
- 57 中田英寿 「どんな態勢で、どんなボールを蹴る時でも、シンでボールを蹴るための練習をしている」
- 58 川上哲治 「自分の打つポイントで球が止まったように感じた」
- 59 江夏 豊 「ボールを長く持つためには、投球は肘に導かれなければならない」
- 60 杉下 茂 「打者の打てないところを針の穴を通すようなコントロールで突く、それが投手と思っていた」
- 61 南部忠平 「私の助走距離の メートルは、その後何回も何回もテストを重ねた結果割りだしてきたものである」
- あとがき
まえがき
一流スポーツ選手の名言・名句を読むと、スポーツ選手がどのようにして一流になっていったのかが分かります。
ともすれば脚光を浴びている選手の表面的な部分しか見ていません。しかし、一流選手の名言・名句を読むと、人間としてどのような生き方をしていたのかが理解出来ます。
本書は一流のスポーツ選手として活躍した方々の著書を中心にして、心に残った内容をまとめました。日本や世界のトップになるために、
1 どのような物の考え方をしていたのか。
2 どのような練習を行ったのか。
3 どのような心構えで取り組んでいたのか。
4 どのような過程で一流の技術を獲得したのか。
などを中心にまとめてあります。
一流スポーツ選手の名言・名句は教育の世界にも応用出来ます。優れた教師になるための修業は、スポーツ選手が技を磨き活躍するために行った修業に通じるからです。
一流のスポーツ選手に共通しているのは、目標を高く掲げ、その実現に向かって主体的に取り組んでいることです。
そして並み外れた努力をしています。頭で理解するのではなく、体が無意識に動くまで練習をしています。その結果、一流になるためのコツを体得しています。
コツをどのように習得したのかが名言・名句に表現されています。経験した人間でないと分からない独自の世界が、短い言葉の中に凝縮されているのです。
最後に厳しい練習を支える精神的な強さがあることです。逆境に負けない強靱な精神力を持っています。
何度も何度も挫折をしながらもそれを乗り越えて大きな目標を実現しています。その強さの秘密が名言・名句に表現されています。
一流の教師になるために、名言・名句は大きな力になります。スポーツの世界での体験を学ぶことによって、子供のために価値ある教師になることが出来るのです。
出典を示してありますので、興味のある方はお読みください。そして、一流スポーツ選手の名言・名句から多くのことを学んでくださるようお願いいたします。
一九九八年六月三〇日 /根本 正雄
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- 明治図書