- はじめに
- Lesson1 生徒をやる気にさせる教室環境づくり
- @ 2つの教卓で英語を教える!
- (1)教卓の使い分け/(2)さらにもうひと工夫
- A 様々な小道具で授業を演出する!
- B 掲示でやる気にさせる!
- C 世界を意識させる! 〜世界の時計と最新情報〜
- 最後に
- Lesson2 生徒が進んで発言する雰囲気づくり
- @ 解答の運命共同体をつくる! 〜発表・発言前のグループディスカッション〜
- A いきなり指す! 〜「ないないカード」を使った指名〜
- B とにかく立たせ,課題が済んだら座らせる! 〜Stand up & Sit down〜
- C 英語の授業はやっぱりグループで! 〜キャップで効果的なグループづくり〜
- D 英語で言わないとハンドアウトはもらえない!
- E 「お約束」で盛り上げる! 〜授業における様々な約束ごと〜
- Lesson3 生徒をノセる教材・活動アラカルト
- @ 困った時のカードだのみ〜「リマインダ」という名の単語カード〜
- (1)カードの種類と指導の実際/(2)指導のポイント/(3)さらにもうひと工夫
- A 家庭でも繰り返し! 〜トイレカレンダ〜
- (1)カレンダに載せるもの/(2)さらにもうひと工夫
- B おもしろいことを自由に書かせる〜マグネット付きホワイトボードの活用〜
- (1)ホワイトボードを使う理由/(2)実際の活動/(3)さらにもうひと工夫
- C とことん音読させる〜様々な音読練習法〜
- (1)音読の始めはこんな活動から/(2)さらに内容理解を深めるために/(3)話す活動への橋渡し/(4)いよいよ発表!/(5)音読の回数を稼ぐための「ユニークな」指導法/(6)指導のポイント/(7)さらにもうひと工夫
- D とことん単語を練習させる! 〜「パパイヤジュース」という名の練習法〜
- (1)指導の実際/(2)指導のポイント/(3)さらにもうひと工夫
- 最後に
- Lesson4 やる気を継続させる活動アラカルト
- @ 英語学習ノートを充実させる〜「マイテ―」という名の英語ノート〜
- A 日記を書かせる〜「こうかん日記」という名の日記〜
- B 帯学習に取り組ませる
- C 英語学習への取り組みを振り返らせる〜がんばり点シート〜
- D モティベーションを高めさせる
- Lesson5 生徒がわかる文法指導アラカルト
- @ わかりづらい文法用語に喝!〜理解は一発で! 定着は繰り返しの中で!〜
- (1)「後置修飾」に代わる新ネーミングの提案! 〜かんたんメイク,しっかりメイク,ダブルメイク〜/(2)三単現はこんな風に! 〜レポーティング〜/(3)現在完了はこんな風に! 〜イメージをつかませる〜/(4)不定詞はこんな風に! 〜なぜ不定詞って言うの?〜
- A 説明できそうで,説明しづらい文法事項〜こう説明すれば,生徒もすんなりわかってくれる〜
- (1)somethingはどうして形容詞が後ろに来るの?/(2)頻度を表す副詞は一般動詞の前なのに,なぜbe動詞だと後ろなの?/(3)ローマ字表記,どうしてタ行にはchiやtsuなど3文字表記があるの?/(4)最上級の語尾はどうして-estなの?/(5)不定冠詞+固有名詞ってあり?
- B どんな文法指導にも使える「1人1語文法教室」
- (1)1年の初期。be動詞をひと通り学習した後/(2)一般動詞の過去形のまとめ
- Lesson6 英語指導課外編
- @ 昼休みを有効に活用する!
- (1)指導の実際/(2)指導のポイント
- A 英語弁論大会に出る生徒を鍛える!
- (1)指導の実際/(2)指導のポイント/(3)さらにもうひと工夫/(4)注意事項
- Lesson7 若手教師のためのQ&A
- Q: 生徒が思うように動かず指導に自信が持てません
- Q: 苦手な生徒がいます。どう接したらいいでしょう?
- Q: 生徒はどう呼べばいいですか?
- Q: 忘れ物の多い生徒がいます
- Q: 叱り方がわかりません
- Q: 他教科の教師からうるさいと言われます
- Q: 視聴覚機器が古いのですが・・・
- Q: どのような機器を備えるべきでしょうか?
- Q: 選択英語で何をしたらいいか悩んでいます
- Q: 研修についてのアドバイスをお願いします
- あとがき
はじめに
英語教師が授業をデザインする時に真っ先に考えるのはどのようなことであろうか。「確かな学力を身につけさせること」はもちろんであるが,「生徒を楽しませること」を本気で考えている教師は意外に多いのではないだろうか。狂喜乱舞とまではいかなくても,夢中になって活動する生徒の楽しそうな姿は,我々教師に明日への活力を与えてくれるからである。
楽しませると言っても,生徒が動いてくれないことには話は始まらない。教師の後についてリピートしたり,友だちと会話したり,自分の考えを表現したり,歌ったり。それを実現するためにはリラックスできる雰囲気や,自由に会話ができる人間関係の構築が必要になってくる。そのために日頃心がけなければならないことは多い。様々なマネジメントが必要になる。
私はこの本の中で,生徒に授業を楽しんでもらうために私がこれまでしてきたありとあらゆることの中から,多くの生徒に受け入れられたアクティビティやアイディアを紹介する。反抗期の生徒を相手に悪戦苦闘を強いられ,学力向上のため日々努力されている先生方に,授業改善のヒントを少しでも提供できればと思っている。特に若手の先生方に向かって発信する。「生徒がノってこない」「生徒が言うことを聞かない」など,指導に自信が持てず,いまひとつ生徒の中に入り込めずにいる先生がいたら,どこからでもいい,一読してほしい。「あっ,そうか。今まで考えたこともないけど,1度試してみるか」などと思っていただけたら幸いである。もちろん気に入らないものは無視していただいて結構である。
生徒が安心して参加でき,楽しく活動できる授業のムードづくりを考える時,私はいつも「盆踊り」を思い浮かべる。囃子がなければ始まらないし,いくら囃子があおったところで踊る人がいなければ話にならない。踊ればおもしろいのだろうと思ってはいても,なかなか入れず,まわりで見ている人も多い。そんな人たちを大声で怒鳴れば盆踊りのムードはぶち壊しである。どうすればみんな参加して,楽しんでくれるのだろう。誰かに頼んでサクラになってもらうのも手かもしれない。賞を与えるのも効果はあるだろう。1人で踊れずにいる者には,仲間といっしょに踊ることをすすめるのもいいだろう。たまには無理矢理踊らせておもしろさに気づいてもらうのも必要かもしれない。何も言わないうちから楽しそうに踊り始める者がいたら,それこそ感謝感激である。気がついたら踊っているほうが多数派になり,終わる頃には全員が踊っている,そんな盆踊りは最高であろう。
英語の授業もまさに同じである。気がついたらそれこそ生徒全員が本気になって,夢中になって活動している,そんな授業は最高である。1時間1時間が待ち遠しい,そんな授業がしたいと本気で考えている。いつかは「ねぶた祭り」や「阿波踊り」のようにエネルギーに満ちた踊りが繰り広げられるお祭りのような授業をしたいと思っている。
2007年10月 /畑中 豊
この本に書かれていることを吟味し、自分に応用できるものから応用していきたいです。
しかし、この本の本質(=他の人の実践を試しにやってみる)は得られました!
そんな素朴な質問に正確に答えることができるようになるのがこの本の魅力の一つであります。
教科書に出てくる文法事項をいかに簡単な説明で楽しく教えるかについてのアイディアが満載です!
私も早速リマインダ(英作文重要語句カード)を作成し黒板に貼っています。特に3年生に好評でした。明日からどの学年にも使えるパーツが満載です。購入して絶対に損のない1冊です!
英語は次回の改訂で時間数も増えますので、1つでも多くマネジメントのワザを身につけたい!!!と励まされる思いで読みました。
さっそく「パパイヤジュース」の単語練習法(ネーミングがいいですね)をクラスでやってみたのですが、全員が参加でき、ふだんあまり発言しない生徒や、自信がなさそうに答えている生徒も笑顔で参加してくれて、とても楽しい授業になりました。ほかにもゲーム感覚ですぐにできそうな音読練習法がたくさん紹介されているので、ぜひ試してみたいと思います。
また、グループ活動をうまく使って生徒をノセる仕掛けや、トイレカレンダなど小道具を使って気がつかないうちに繰り返して定着させてしまう工夫は、とても勉強になりました。
畑中先生の授業のリズムのよさや、笑顔があふれる授業風景が目に浮かび、読んでいてとても元気をもらいました。ありがとうございます!笑顔を絶やさず、これからも勉強に励みたいと思います。