- まえがき
- T 新しい生活科の構想
- §1 求めてきたこと・求められたこと
- 1 生活科の原点
- 2 生活科の見直し
- §2 新しい生活科の目指すもの
- 1 直接かかわることによって学ぶ
- 2 児童一人一人の個性が生きる教育
- 3 学校と家庭と地域の連携による教育
- U 生活科の新視点
- §1 8つの内容で構成したこと(8つの内容での構成)
- 1 改訂の趣旨を生かす学習活動の工夫
- §2 2学年をまとめて示したこと(2学年まとめて示す)
- 1 低学年の子供の特性を生かす教科の特色
- §3 直接かかわる活動や体験を一層重視したこと(直接かかわる活動や体験)
- 1 生活科の特質を明確にし,生かす学習活動
- 2 活動や体験の中で生まれる知的な気付きを大切にする
- §4 地域への愛着をもつことができるようにすること
- 1 生活圏における子供の生活
- 2 地域における様々な場所とのかかわり
- 3 地域への愛着をもってのかかわり
- 4 地域環境の理解
- §5 知的な気付きを大切にすること
- 1 活動や体験の中で生まれる知的な気付き
- 2 知的な気付きを大切にする学習活動の展開に当たってのポイント
- §6 多様な人々と触れ合うようにすること
- 1 身近な社会から取り出された人々
- 2 多様な人々と触れ合う活動の充実
- §7 実態に応じた指導ができるようにしたこと
- 1 実態に応じた指導がより一層求められた背景
- 2 実態に応じた活動が選べる具体的箇所
- 3 実態に応じた指導をするための実態把握の方法
- 4 把握した実態を生かした指導の方法
- §8 表現活動を一層重視したこと
- 1 表現力が一層重視された背景
- 2 生活科の表現活動
- 3 表現活動の実践例
- V 生活科の改訂の解説
- §1 目標の解説
- §2 内容の解説
- 「学校と生活」
- 「家庭と生活」
- 「地域と生活」
- 「公共物や公共施設の利用」
- 「季節の変化と生活」
- 「自然や物を使った遊び」
- 「動植物の飼育・栽培」
- 「自分の成長」
- W 年間指導計画の作成
- §1 指導計画作成のポイント
- 1 指導計画作成の基本
- 2 指導計画作成の手順
- 3 指導計画作成の要点
- §2 我が校の指導計画と授業の展開
- ◆我が校の地域性と指導計画の特色〈札幌市稲穂小学校〉
- ◆指導計画の作成に当たって大切にしたこと〈長野市三本柳小学校〉
- ◇生きもの単元の展開
- ◆我が校の子供たちを取り巻く環境〈名古屋市御剱小学校〉
- ◇年間計画を作成するに当たって
- ◇授業の展開
- ◆指導計画は地域を歩くことから〈埼玉県騎西町騎西小学校〉
- ◇指導計画作成上配慮したこと
- ◇教師も願いを明確に!
- ◆年間計画の基本的な考え方〈鹿児島大学附属小学校〉
- ◇単元一覧表
- ◇特徴的な単元の指導計画
- X 生活科と「総合的な学習の時間」
- §1 生活科と「総合的な学習の時間」
- 1 生活科の成功と「総合的な学習の時間」の創設
- 2 生活科も総合的な学習
- 3 「総合的な学習の時間」は生活科の中・高学年版か
- 4 生活科の成果と課題から「総合的な学習の時間」へ
- 5 教師の姿勢の連続性
- 6 生活科の内容構成を「総合的な学習の時間」の単元開発にも
- 7 生活科と「総合的な学習の時間」の対照表3)
- §2 自分の思いや願いを生かした主体的な活動の展開
- 1 子供の思いや願いを生かす
- 2 子供の主体的な活動を支援する教師の役割
- 3 授業設計者としての教師の役割
- 4 授業実施者としての教師の支援
- §3 他教科等との関連
- ○ 低学年合科の核としての生活科
- ○ 生活科との関連の縦と横
- ○ 生活科と他教科の関連の図り方のポイント
まえがき
生活科は,前回(平成元年)の学習指導要領の改訂によって誕生した教科である。そして今回初めての改善をした。
今回の学習指導要領の改訂において,これまでの生活科の直接体験を重視した学習活動が展開され,自信と意欲をもって生き生きと学習や生活をしようとする子供が育っていることなどから高く評価された。また,これからの学校は「生きる力」をはぐくむことを基本にすることが示され,「自立への基礎を養う」ことを究極的な目標にする生活科の理念が再認識された。すなわち,21世紀の教育にあっては,これまでの生活科の理念を変えるのではなく,それを一層重視し,発展させる必要のあることが明らかにされたのである。
今,生活科は,21世紀に求められる教育として,装いを新たにして出発する。
21世紀の教育の在り方が示された中で,改めて,なぜ生活科なのか,生活科とは何か,生活科にどのように取り組んだらよいか,を問うことは重要である。本書には,改訂された生活科についての解説と,それにどのように取り組んだらよいかが示されている。本書が多くの方々に活用され,新しい生活科の実践が大きく前進することを願うものである。
平成11年8月 編著者 /嶋野 道弘
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- 明治図書