- はじめに
- 第T章 国語科の授業を始めよう
- (1) 授業時数の多い教科として
- (2) よい授業とは
- (3) 国語科で身につけたいことは
- (4) 国語科の学習規範とは
- (5) 国語科授業で事前に備わっていないと困ることとは
- 第U章 指導計画を考えよう
- (1) 年間指導計画の位置づけを明確にして
- (2) 話すこと・聞くこと
- (3) 読むこと
- (4) 書くこと
- (5) 言語事項(書写)
- 第V章 授業を始める際に
- (1) 単元にかかわる実態把握
- (2) ノートの取り方
- (3) ワークシートの作成
- (4) 読書指導の在り方
- (5) 国語科の評価
- 第W章 国語科授業の実際
- (1) 説明的な文章の授業
- (2) 文学的な文章の授業
- (3) 表現活動(作文)の授業
- (4) 話し合い活動(ディベート)の授業
- (5) 板書を中心とした授業
- (6) 書写(硬筆)の授業
- (7) 書写(毛筆)の授業
- (8) 漢字に関する授業
- 第X章 授業ABC
- (1) 指導案の書き方
- (2) 板書の書き方
- (3) 指名の仕方
- (4) 発表のさせ方
- (5) 教科書の読み方
はじめに
大都市圏を中心に大幅な教員採用増の時代に突入している。特に小学校では新規採用教員が複数配置される状況にもなっている。しかし,採用されたにもかかわらず,職を辞する者も少なくない。各学校では,若手教員の育成とともに,新規採用教員を含め,教員としての資質の向上,力量アップを目指し指導すべき内容をプログラム化する必要に迫られている。
また,学級担任,専科担任には,年度始めから,学級経営案をはじめとした取り組むべき課題が山積している。しかし,その具体的内容については,知識が優先して軌道に乗せるのに時間がかかりすぎたり,児童の側に立った取り組みができなかったりする場合もある。新規採用教員のみならず,多くの教員が,各教科の指導,生活指導,そして学級経営をどのように行っていくかにより,教員の資質そのものが問われているという認識が必要になってくる。
本シリーズは,ビギナー教師のためだけではなく,改めて国語,算数,社会,体育,学級経営について基礎的・基本的な内容を明確にして,短期的,中・長期的展望を視野に入れながら,指導のあり方を明確にした取り組みによって,日々の学級運営を自信あるものにしていくための方策が講じられている。したがって,本シリーズを十二分に活用し,子どもたちの実態に合わせた取り組みにより工夫改善し,目前にある各教科の指導力の向上,生活指導の考え方,学級経営の仕方等を身につけ,確固たる対応によって保護者の信頼を得ていただきたい。
子どもたちとかかわる際には,自信ある態度で指導できる力量を身につけることが急務であり,それは教育にたずさわる者の責任として一人ひとりの教員が自覚しなければならないことでもある。終わりに,この初任者必携シリーズが多くの教員に活用され,学校課題解決の一助になれば幸いである。
平成18年5月 監修者 /釼持 勉
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- 明治図書