- はしがき
- 1章 新しい小学校英語の到達目標と指導のプロセスの考え方
- 1 新しい小学校英語の展開
- 2 外国語活動を充実させるための視点
- (1) 英語経験年数
- (2) 英語の音と実物・絵・動作の融合
- (3) Listening / Speaking / Reading / Writingの指導の順序
- (4) 実物・絵・動作と音と文字の融合
- (5) 指導のプロセス
- 2章 到達目標と指導のプロセス
- §1 英語経験年数1
- ■聞くこと(Listening)
- ・評価の規準 コミュニケーション能力
- ・評価の規準 関心・意欲・態度
- ■話すこと(Speaking)
- ・評価の規準 コミュニケーション能力
- ・評価の規準 関心・意欲・態度
- §2 英語経験年数2
- ■聞くこと(Listening)
- ・評価の規準 コミュニケーション能力
- ・評価の規準 関心・意欲・態度
- ■話すこと(Speaking)
- ・評価の規準 コミュニケーション能力
- ・評価の規準 関心・意欲・態度
- §3 英語経験年数3
- ■聞くこと(Listening)
- ・評価の規準 コミュニケーション能力
- ・評価の規準 関心・意欲・態度
- ■話すこと(Speaking)
- ・評価の規準 コミュニケーション能力
- ・評価の規準 関心・意欲・態度
- ■読むこと(Reading)
- ・評価の規準 コミュニケーション能力
- ・評価の規準 関心・意欲・態度
- §4 英語経験年数4
- ■聞くこと(Listening)
- ・評価の規準 コミュニケーション能力
- ・評価の規準 関心・意欲・態度
- ■話すこと(Speaking)
- ・評価の規準 コミュニケーション能力
- ・評価の規準 関心・意欲・態度
- ■読むこと(Reading)
- ・評価の規準 コミュニケーション能力
- ・評価の規準 関心・意欲・態度
- ■書くこと(Writing)
- ・評価の規準 コミュニケーション能力
- ・評価の規準 関心・意欲・態度
- 3章 コミュニケーション活動
- (1) イマジネーション・クイズ
- (2) インタビュー・ゲーム
- (3) インフォメーション・ギャップ・ゲーム
- (4) うしろの正面だあれ
- (5) 歌
- (6) エンドレス・ゲーム
- (7) カテゴリー・ゲーム
- (8) カルタ取りゲーム
- (9) キャッチ・ボール・ゲーム
- (10) ごっこ遊び
- (11) ゴー・フィッシュ・ゲーム
- (12) サイモン セズ
- (13) ジェスチャー・ゲーム
- (14) 神経衰弱ゲーム
- (15) スリー・ヒント・クイズ
- (16) だるまさんがころんだ
- (17) チャンツ
- (18) ツイスター・ゲーム
- (19) トゥルー・オア・フォルス・ゲーム
- (20) どれどれタッチ・ゲーム
- (21) 仲間探しゲーム
- (22) パラシュート・ゲーム
- (23) ひそひそゲーム
- (24) ビンゴ・ゲーム
- (25) フルーツ・バスケット
- (26) マッチング・ゲーム
- (27) 名刺交換ゲーム
- (28) ロー・ゲーム
はしがき
今,英語が熱い。中央教育審議会の外国語専門部会は,小学校における英語を第5・6学年から必修にすることが適当であるとの答申を出した。その理由として,子どもの新しいものごとに対する柔軟な適応力を生かすことによって英語力の向上が期待できること,また,我が国の国際化の進展への対応として,これから先の子どもにとって英語によるコミュニケーション能力が必要であること,更に,これまで英語活動への取り組みに相当のばらつきが出てきており教育の機会均等の確保という立場からこれに現実的に対応する必要があることなどがあげられている。
小学校における英語は,全国の小学校の90%以上が何らかの形で取り組んでいるところである。しかし,それぞれの学校において,取り組みの経験年数や開始学年や配当時間数,また指導内容や指導方法に大きなばらつきが出てきているところである。
また,この度の中央教育審議会の答申を受けて学習指導要領が改訂されることにより,小学校の英語が必修となり,取り扱う内容等を文部科学省が「英語ノート」としてある程度示すことになる。しかし,現在英語活動に取り組んでいる学校は,開始学年も第1学年から開始している学校,第3学年から開始している学校,第5学年から開始している学校と様々なパターンがある。また,文部科学省が第5・6学年を必修にすることにより,これまで各学校の判断で開始学年を決めてきた経緯を踏まえると,第5・6学年以外の学年の英語活動を取りやめることもそう容易ではないという社会的な情勢にある。さらに,文部科学省が第5・6学年用に示す指導内容は最低の基準を示すにすぎないことを考えると,各学校の対応が非常に難しくなることが考えられる。
これらのことから,文科省の5・6学年対象の「英語ノート」の内容等を考慮しながら,様々な英語活動経験年数や学年に対応して活用できる,ある程度の幅のある指導内容と到達目標や評価の方法を示すことも必要になってくると思われる。本書は,これらの状況を踏まえて,様々なレベルに応じた英語活動が行えるようにある程度の言語材料やコミュニケーション活動や国際理解やコミュニケーションへの積極性の視点および評価の規準等を示そうとするねらいがある。
本書は,既に英語活動を行っている学校や教師を対象として,第5・6学年用の「英語ノート」を中心にしながら,それを様々な学年でも指導し,広げる際のヒントとして活用できるように配慮したものである。また,第5・6学年を今から始めようとしている学校は,「英語ノート」を中心にして指導を行うことになるが,それらの理解を深めたり広げたりすることができるようにした。また,教材の内容を異なる視点から捉えたりするヒントにもなると思っている。
本書を活用するに際して,示されている順序で扱う必要はないし,先生方が必要と思われる部分を参考にして自分の授業を組み立てていただければ幸いである。
最後に,本書は平成16年に宮崎大学教育文化学部教育学研究科を修了した町川和子氏の修士論文の一部を基にしたものである。修士論文作成に当たっては指導教官であった影浦攻の考えを基にしながら,町川和子氏が独自の視点でまとめたものである。また,出版に際して,影浦攻のこれまでの主張との整合性を持たせながら手を入れたものである。また,明治図書の安藤征宏氏にはこの本の出版について何年もの間にわたって温かい励ましをいただいたことに感謝を申し上げる次第である。
平成19年10月 著者 /影浦 攻
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- 明治図書