- はじめに
- T 音楽と動き
- 1 音楽は快感を導く
- 2 “動き”は音楽学習の原体験
- 3 いま持てる動きで参加しよう
- 4 動きながら“聴く”こと
- 5 テンポ・ダイナミックス・空間の関係
- 6 動きの体験を音楽理解へ
- 7 アンサンブルのセンス――四肢の独立性と調和の感覚――
- 8 自分理解から他者理解へ
- U 自然な動きを用いた音楽ゲーム
- [1] 歩く
- [2] 走る
- [3] 揺れる:「グリーン・スリーブス」(イギリス民謡)
- [4] ギャロップ:「草競馬」
- [5] スキップ:「あめふり」
- [6] ジャンケン:「おちゃらか」
- [7] 止まる:「だるまさんがころんだ」
- [8] 即時反応:「おちたおちた」
- [9] 心唱:「げんこつやまのたぬきさん」
- [10] 心唱:「ごんべさんのあかちゃん」(アメリカ民謡)
- V 音楽の「かたち」を体験しよう
- [11] 「カリンカ」(イワン・ペトローヴィチ・ラリオーノフ作曲)
- [12] 「アビニョンのはしのうえで」 1(フランス民謡)
- [13] 「アビニョンのはしのうえで」 2(フランス民謡)
- [14] 「ロンドン橋」(イギリス民謡)
- [15] 「なべなべそこぬけ」(わらべうた)
- [16] 「メリーさんのひつじ」(アメリカ民謡)
- [17] 「十五夜さんのもちつき」(伝承遊び)
- [18] 「おどろう楽しいポーレチケ」(ポーランド民謡)
- [19] 「こいぬのビンゴ」(アメリカ民謡)
- [20] 「ラ・クカラチャ」(メキシコ民謡)
- [21] 「雪のおどり」(チェコスロバキア民謡)
- [22] 「ミッション・インポッシブル」(ラロ・シフリン作曲)
- [23] 「アリラン」(韓国民謡・朝鮮民謡)
- [24] 「サラスポンダ」(オランダ民謡)
- [25] 「グリーン・スリーブス」(イギリス民謡)
- [26] 「はさみとぎ」(イタリア民謡)
- [27] 「ロンドンデリーの歌」(イギリス民謡)
- W 音楽の「つながり」を体験しよう
- [28] 「きらきら星」(フランス民謡)
- [29] 「うみのなかを泳いでいたら」
- [30] 「子守唄」(ベルンハルト・フリース作曲)
- [31] 「アルプス一万尺」(アメリカ民謡)
- [32] 「アヴェ・マリア」(シューベルト作曲)
- [33] 「楽しいショティッシュ」(スウェーデン民謡)
- [34] 「ユーモレスク」(ドボルザーク作曲)
- [35] 「おお牧場は緑」(チェコスロバキア民謡)
- [36] 「うるわしのやしの島」(インドネシア民謡)
- [37] 「ぐーちょきぱー」(フランス民謡)
- [38] 「ロック・マイ・ソール」(黒人霊歌)
- X ボディー・パーカッションに挑戦
- [39] おもしろいリズム
- [40] 手と膝
- [41] 手と足1
- [42] 手と足2:「天国と地獄」(オッフェンバック作曲)
- [43] 手と足3
- [44] 「こいぬのビンゴ」(アメリカ民謡)
- [45] 「手のひらを太陽に」(いずみたく作曲)
- [46] 「山の音楽家」(ドイツ民謡)
- [47] 「ジングルベル」(ピアポント作曲)
- [48] 「メリーさんのひつじ」(アメリカ民謡)
- [49] 「ロンドン橋」(イギリス民謡)
- [50] 「おもちゃのチャチャチャ」(越部信義作曲)
- [51] 「ボクと蚊の戦い」
- Y 旋律や響きの体験
- [52] 「ゆかいなまきば」(アメリカ民謡)
- [53] 「クラリネットをこわしちゃった」(フランス民謡)
- [54] 「カリンカ」(ロシア民謡)
- [55] 「よろこびのうた」(ベートーベン作曲)
- [56] 「夏の山」(ドイツ民謡)
- [57] 音の響き1
- [58] 音の響き2
- Z いろいろなリズム・ゲーム
- [59] どんぐりで音遊び
- [60] お手玉「桃太郎」
- [61] 「サンタが町にやってくる」(J・F・クーツ作曲)
- [62] フープにジャンプ!「あんたがたどこさ」(日本のわらべ歌)
- [63] 命令ゲーム
- [64] 言葉のアンサンブル1
- [65] 言葉のアンサンブル2
- [66] 言葉のアンサンブル3
- [67] 言葉のアンサンブル4
- おわりに
はじめに
音楽を聴いて,癒されたり,励まされたり,あるいは喜び,怒り,哀しみや寂しさをあらわにして,感情を浄化させたりしたことのある方は少なくないと思われます。古い時代から,人々は,音楽と信仰と重ね合わせたり,音楽に自然への畏敬の念を込めたりしてきました。さまざまな行事や季節の歌,生活の端々で歌われる歌から,人々のダイナミックな生き様をうかがい知ることもできます。
本書では,音楽とのかかわりを通して,音楽に含まれている多様な価値に気付く(音楽理解)だけでなく,さまざまな国々の音楽との出会いを通して,さまざまな音楽の様相に触れてみたいと思います。
1つは,何気ない日常的な動作や言葉の中にある音楽的面白さに触れてみたいと思います。日常的な動きを用いて音楽と出会い,何よりも音楽に親しみたいと思います。
2つめは,世界のあちらこちらで歌い継がれてきた旋律を聴き,歌い,動いてみたいと思います。この体験を通して,世界にはさまざまな表情をもつ音楽があることに気付き,多様な音楽の美しさに触れたいと思います。
ボディー・パーカッションでは,一人ひとりがすでに持っている楽器(からだ)を用いて,音楽に参加することの楽しさや,心身が調和したときの快感をともに味わいたいと思います。
また,動きと言葉による総合的なアンサンブルを通して,音楽することの楽しさを分かち合い,ともに音楽を作り上げることの喜びを味わいましょう。
このような音楽体験を通して,人と人とのかかわりが生まれます。音楽という共通の空間の中で,ともに生き,ともに感じ,ともに思いを交わしていきましょう。そして,ともに自らを高め合う貴重な空間を過ごしましょう。
ここでのさまざまな音楽活動を通じて,“生きるってすばらしい”“音楽ってすばらしい”と感じていただけたら,私どもにとっては何物にも代えがたい喜びなのです。
編著者 /神原 雅之
-
- 明治図書
- 育児サークルで、子育て中の仲間たちと音楽活動を楽しんでいる者です。 題名に惹かれ購入いたしました。一冊のなかに、様々な音楽を通しての楽しみ方が凝縮されていて、かつ、シンプルに無理なく実践できる内容だと思います。 親しみのある音楽、歌で構成されているので、イメージが捉えやすく分かりやすいです。早速実践してみます! ただひとつ気にかかったのは・・、私は韓国・朝鮮の音楽に親しんでいるのですが、十二拍がひとつの大きなくくりになっていて、九拍目に山(アクセント)がくること。いわゆるワルツのような3拍子ではない。ということが説明に加えられていれば、感じが伝わりやすいかな。と感じました。2008/8/11まりママ