- まえがき
- 指導事典の使い方
- 1 バスケットボール型ゲームの指導
- [1] 授業の開始はドリブル鬼ごっこ /団野 晶夫
- [2] どの子も運動量が確保できるルール作りをする /村田 耕一
- [3] たくさんボールにさわるポートボール /越智 敏洋
- [4] どの子も活躍できるポートボール練習・ルール・コートの工夫 /高橋 恒久
- [5] イメージできる言葉で技能を高める /山口 浩彦
- [6] 挑戦させるバスケットボール型ゲームカード /原口 雄一
- [7] 具体的なほめ言葉がある通知表 /芹沢 晴信
- 2 バスケットボール(5・6年)
- [1] ”シンプルなシステム“そして”力強くほめる“ /村田 斎
- [2] 時間と回数を限定し、繰り返しで技能を高める /山下 敏彦
- [3] 基礎感覚・基礎技能を身につけて取り組むバスケットボール /井坂 広輝
- [4] 「1分間シュートゲーム」で楽しく、確実にシュート力を身につける /小松 和重
- [5] コツをおさえてセット・シュートを確実に! /清水 清香
- [6] スモールステップでジャンプ・シュートをマスターさせる /村田 耕一
- [7] 5つのステップで「あれ、はいっちゃった」(ランニング・シュート) /奥田 嚴文
- [8] 子どもの動きが変わる「チェスト・パス」の指導方法 /櫻井 英喜
- [9] 得点が倍増する!? ランニング・パスの指導 /木村 孝康
- [10] オーバーヘッド・パスは、趣意説明、個別評定、ゲーム場面で指導せよ /溝端 達也
- [11] ピボットスモールステップで動きを教える /迫田 一弘
- [12] スピードドリブルで得点力UP /松木 康将
- [13] 「変化のある繰り返し」でリバウンド技能を高める /上川 晃
- [14] 個人の技能とチームの作戦でマンツーマン・ディフェンスの指導を /牛腸 要
- [15] ゾーン・ディフェンスの最初の指導 /松本 一樹
- [16] 積極的な守りを引き出す「プレス的守備」 /村田 斎
- [17] 高得点でスリリング「バスケポートボール」 /小川 宏
- [18] 鬼遊びゲームでゾーン攻略(ゾーンの攻め) /佐野 裕昭
- [19] 到達度評価、まずパスに限定して(学習カード) /國本 直嗣
- [20] 観点を絞って記述する(評価) /齋藤 直樹
- 3 サッカー型ゲームの指導
- [1] 様々な動きをゲーム化して組み立てる /松原 秀樹
- [2] 「パス技術」を伸ばすステップ3 /渡辺 睦生
- [3] ドリブル上達のための準備運動・ゲーム /小野 剛一
- [4] エリア限定サッカーで場作りの工夫 /若山 直代
- [5] ミニゲームであきるほどボールに触れる場面を作り出す /村田 斎
- [6] たくさんボールにさわって、大満足のラインサッカー /木村 正章
- [7] 新ルールで全員参加を保障する /冨樫 忠浩
- [8] 3つのルールを実態に合わせて取り入れる /後藤 圭一
- [9] ボールにふれる回数を多くさせる /小嶋 広明
- [10] 流れを止めない制限を徐々に加えて実力をアップする /三輪 仁志
- [11] サッカー上達への道 /奥田 嚴文
- [12] 評価基準が明確であれば、当然、通知表所見は個人内評価となる /西村 一夫
- 4 サッカーの指導
- [1] サッカーの指導は、基礎感覚・基礎技能づくりから行う /中島 康
- [2] サッカーにつなげるボールけり運動 /近藤 光弘
- [3] ゲーム性を取り入れながら技能を向上させる! /稲葉 忠之
- [4] 全員にシュートチャンスを保障するミニゲーム /石田 博一
- [5] ”おもしろそう・私にもできそう“という気にさせるサッカー・わくわく授業 /村田 斎
- [6] システムによって戦術を身につけさせる /林 健広
- [7] 全員得点ルールにして、最初は待ち伏せから /高橋 恒久
- [8] 場面やルールを狭めてゲーム参加を保障する /岡田 広示
- [9] 苦手な子も得点チャンスを得ることでサッカーに熱中する /塩沢 博之
- [10] コートの工夫プラス得点、ボール、人数の工夫で全員が参加できる /小松 和重
- [11] 場作りでどの子も活躍するサッカー /佐藤 泰之
- [12] 苦手な女子も参加できるサッカー /小川 幸一
- [13] サッカーの試合は、自己採点で評価 /鈴木 隆夫
- [14] 指導内容と子どもの成長が伝わる記述をする /前島 光一郎
- 5 ベースボール型ゲームの指導
- [1] 変化のある繰り返しで投げる力をつける! /牛腸 要
- [2] ルールを変化させることで苦手な子も熱中するゲームになる /村上 元
- [3] 「走・攻・守」の基本が身につくハンドベースボールの練習メニュー /郡司 崇人
- [4] まず、ボールにたくさんさわろう /栗原 元司
- [5] ルールの工夫でどの子も大活躍 /岩田 史朗
- [6] ティーボールで、体育の授業開きに逆転現象を /萩原 昭広
- [7] やんちゃ君の跳梁を防ぐためにゲーム中に行ったこと /吉武 徹也
- [8] 授業開きはティーボールで久 /保寺 千広
- [9] 誰でも打てる選択バッティング制 /本間 賢一
- [10] 誰でも主役になれるソフトボール /宮野 康彦
- 6 ネット型ゲーム「ソフトバレーボール」の指導
- [1] ルールの進化でゲームの質を変える /堀 健一
- [2] ルールの工夫で誰でも楽しく /佐藤 政臣
- [3] ラリーが長く続いてこそ楽しさ倍増! /大前 宣徳
- [4] ラリーを続ける楽しさを味わわせるソフトバレーボールの指導 /森田 新一
- 7 ニューゲームの指導
- [1] 局面を限定し、どの子も大満足のタグラグビー /小林 宏
- [2] 攻撃のバリエーションをつくる基本の動き(フラッグフットボール) /池田 潤
- [3] ランプレーの充実がゲームを成功させる(フラッグフットボール) /池田 潤
- [4] 課題ゲームで動きを覚えさせる(ハンドボール) /村田 正樹
- [5] ボールを持たないときの動きづくり(ハンドボール) /稲田 尚誠
- あとがき
まえがき
TOSS体育授業研究会代表 /根本 正雄
ボール運動は子どもが最も喜ぶ種目である。体育の授業の始めには、「先生、ドッジボールをやろうよ。サッカーをやろうよ」という声が聞かれる。
なぜなら、ボール運動はルールが簡単で、誰でもゲームに参加できるからである。
器械運動、陸上運動、水泳などの個人種目は、技の出来栄えがはっきりしている。そのために苦手な子どもは積極的に参加することができない。
その点、ドッジボールはボールが一個あればよい。ルールも簡単である。相手コートにいる人間を当てればよい。
しかも自分は投げなくても、当たらないように逃げていてもよい。当てる楽しさ、逃げる楽しさの両面がある。
ボール運動には、そのような要素が多い。参加すること自体が楽しいのである。
それでは、学級担任はドッジボールの楽しさを十分子どもに指導できているのであろうか。
レクレーションとしてではなく、体育の授業としての指導である。
そのためには、体育のねらいに即した指導方法や内容についての教材研究が必要である。
そういう時にボール運動全体の指導が分かる資料があれば便利である。ボール運動の全てについてまとめてある資料があれは授業にすぐ役立つ。
本書はそのような要望に応えるためにまとめられている。
ボール運動に堪能でなくても本書をもとに指導できるように構成されている。指導者が最初に求めるのは指導の全体像である。
自分はできるがどのように子どもに指導したらよいのかは分からない。
ボール運動の基本は何なのか。どんな種目があり、何年生でどんな種目を教えたらよいのかが分からない。
そのような教師のためにボール運動の系統がまとめてある。系統を知れば、指導の全体が明確になる。
バスケットボール型ゲーム、サッカー型ゲーム、ベースボール型ゲーム、ネット型ゲーム、バスケットボール、サッカー、ベースボール、ニューゲームの各種目の内容が紹介されている。
次は具体的な指導法である。ボール運動の苦手な子どもの指導は、どのようにすればよいのか。
本書では、ちょっとしたアイディアで効果の上がる方法が示してある。
場作り、ルール、作戦の工夫によって、ゲームは盛り上がり楽しくなる。
自分の学年でなくても実態に即して内容を選択して活用できるようになっている。
指導時間の目安も示されている。平均的な時間が分かるので、指導時間もおおよその時間で指導できる。
一番役立つのは準備物が示してあることである。何をどのくらい準備すれば良いのかが分かるので、事前の用意がしやすい。
本書は内容が盛りだくさんになっている。分からないときに目次を見て、必要なところが調べられるようになっている。
本書はそのような内容になっている。活用していただければ幸いである。
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- 明治図書
- 体育は子どもとより近づける教科であると思う。得手不得手がある子どもたちがより楽しく運動できるためのネタがたくさん掲載されていて、とても助かった。2015/5/2450代・小学校教員