- 刊行にあたって
- T 第1学年
- 1 明暗の絵 その1
- 2 「虫めがねの目」ワーク
- 3 未来日記
- 4 わたしの成長(過去・現在・未来)
- 5 モンタージュ自己紹介
- 6 合体! 変身!!(コラージュ)
- 7 本物はどれだ(コラージュ編)
- 8 ねえ,遊盤?
- 9 きれいな連続模様をつくろう
- 10 正方形から美しい形発見
- 11 カラージャングル
- 12 わたしは未来の芸術家 ──アートで遊ぼう
- 13 隠された文字を探そう
- 14 視覚的記憶術
- 15 「20のパターン」 その1 ──おもしろ変装シリーズ
- 16 「20のパターン」 その2 ──かたちで変形シリーズ
- 17 新種の生き物誕生 その1
- 18 新種の生き物誕生 その2
- 19 テレビ アート
- 20 組み合わせを変えてみると
- 21 実物大の自分をつくろう
- 22 化石発掘
- U 第2学年
- 1 つなげて,つなげて(共同制作)
- 2 時の記憶は 未来への地図
- 3 1つの○から広がるいろんな世界
- 4 不思議な情景をかこう ──だ円を使って
- 5 きみのすてきに出会いたい その1
- 6 きみのすてきに出会いたい その2
- 7 きみのすてきに出会いたい その3
- 8 1枚の写真から ──アートで遊ぼう
- 9 超リアルにかきたい ──コピーの力を借りて
- 10 人物を白黒で塗り分けて表現しよう!
- 11 人間コンピュータ「顔」
- 12 色の階段 その1(鉛筆濃淡編)
- 13 色の階段 その2(絵の具編)
- 14 色の階段 その3(色鉛筆編)
- 15 ムニュムニュ 暗号で遊ぼう
- 16 ラミネーターのしおり
- 17 自分色の空
- 18 こころの色
- 19 本物はどれだ
- 20 ハンドエンボスで浮き出し文字をつくろう
- 21 メタモルフォーシスの世界(変容・変形)
- 22 隠れた世界
- 23 正方形から生まれる意外なドラマ
- 24 直線ばっかのぐにゃぐにゃ画面
- 25 たべものマン登場!
- 26 描画ワーク その1
- 27 描画ワーク その2
- 28 不思議な世界
- 29 不思議な絵をかいてみよう
- 30 不思議な情景をかこう ──台形を使って
- 31 四次元テレビ
- 32 ピンホールカメラで不思議な写真に挑戦しよう!
- 33 ピンホールカメラの制作術
- 34 隠されたおしゃべり ──もしわたしが○○だったらこんなことを言いたい!
- 35 奇妙な日記 ── My Diary
- 36 床に置く絵画
- V 第3学年
- 1 明暗の絵 その2
- 2 ビー玉
- 3 卵の中の世界
- 4 正方形の中の世界
- 5 立方体の中の世界
- 6 わたしの世界 ──自分探しの世界に出よう
- 7 顔のない自画像
- 8 自画像:自分の裏側に迫る
- 9 小さい頃の自分を見つめて ──点描でかく
- 10 あなたもピカソ
- 11 自分画 ──色々「彩」発見
- 12 セルフポートレート
- 13 つづき絵で,変な顔をかこう
- 14 横からしか見えない
- 15 凸凹画面をつくろう ──斜投影図ってなんだ?
- 16 ある夏の暑い日 その1
- 17 ある夏の暑い日 その2
- 18 ある夏の暑い日 その3
- 19 意味を表すロー・レリーフ・コラージュ
- 20 もしもこんな世界があったなら
- 21 不思議な絵をかいてみよう その2
- 22 空想画(心象画)をかく
- 23 名画の再構築
- W 視覚情報─図鑑
- 1 世界の仮面図鑑
- 2 図鑑 世界視覚動物園
- 3 幾何学デザイン図鑑
- 4 不思議な生き物(怪獣)図鑑
- X 平面教材の指導にあたって
刊行にあたって
「ワークショップ」(WORKSHOP)の語源は,「仕事場」「工房」を意味する英語で,一般的には「参加者が主体的に相互に刺激し合い,語り合ったり,体験的に学び合う創造的なグループ学習やイベント」を意味しています。
この『中学校美術科ワークショップ』は,今までの授業のように,同一題材・同一材料で全員同じものをつくる授業形態ではなく,生徒が自分がやりたいものを選択して制作できる,生徒の主体性と個別性を大切にした創造的な授業づくりの教材集です。
『中学校美術科ワークショップ』の教材は,たとえば「いろいろなイメージ表現」というようなテーマや課題に共通性のある数種類の教材のワークシートを生徒に配布し,そのシートを見ながら生徒が制作したいものを選択して,楽しく意欲的に制作します。自分が選択しなかった分も,他の生徒がつくるのを見て間接的に体験できます。
多くの中学校では,独自の教材資料プリントを作成し,生徒に配布してそれをもとに授業をすすめています。この本の「ワークシート」も学習への意欲,発想・思考や表現の順序性・発展性を考え,より豊かな表現や学習をねらっています。
ワークシートはこの本をそのままコピーするのではなく,これをヒントに,生徒の実態,ねらい,テーマ,能力,材料,人数や時間を考慮に入れて,授業者が作成してほしいのです。この本では誌面の関係で最小限にしていますが,つくり方,かき方だけではなく,参考資料,作品例,イラストや「注意」「ヒント」「工夫しよう」といった言葉を入れて,楽しんで取り組めるようにしてほしいのです。ワークシートには番号をつけて,その順に作業や制作をすすめる方法もあります。基本的には,簡単な説明の後,そのワークシートと材料・用具で,生徒が自分で作成し,教師はそれを援助します。いろいろなワークシートを日頃から用意しておけば,授業やイベントや野外活動だけでなく,早く終わった生徒に渡したり,自習時間や空き時間,クラブ活動,実技試験の問題の一部にも使えそうです。
「3 イメージと発想の展開編」は,美術科の解説書や入門書ではなく,これからの美術科の授業づくりのイメージというか,方向性を見つめた発展的な内容にしています。
21世紀のこれからの教育は,新学習指導要領でもいわれているように,生徒の主体性,個別性,それに選択肢のある創造的で楽しい授業が求められています。そうした活動から創造性や工夫する力などの造形する力が育ちます。この本が,新しい授業づくり,教材開発,そしてあなた自身の手づくりの授業の手がかりになることを期待しています。
この本の出版にあたり,趣旨に賛同して協力していただいた執筆者や編者の皆さん,明治図書の皆さんに厚くお礼申し上げます。
平成14年5月 監修者
-
- 明治図書