- まえがき
- 第T章 価値の一般化について
- 一 道徳の時間における「価値の一般化」
- 二 価値の一般化と「生活化」
- 三 「主人公に手紙を書く」手法
- 四 「主人公から学んだもの」という発問
- 五 「教師の説話」と「価値の一般化」
- 第U章 価値の一般化と発問例
- 【第一学年】
- 1 項目1 健康安全
- 2 項目3 整理、物・金銭の活用
- 3 項目5 自由責任
- 4 項目7 正義勇気
- 5 項目9 思慮節度
- 6 項目12 個性伸長
- 7 項目14 合理的精神・探究心
- 8 項目16 親切同情
- 9 項目18 信頼友情
- 10 項目20 寛容
- 11 項目23 勤労
- 12 項目25 家庭愛
- 【第二学年】
- 1 項目2 礼儀作法
- 2 項目4 自主自律
- 3 項目6 明朗誠実
- 4 項目8 不とう不屈
- 5 項目10 自然・動植物愛護
- 6 項目13 向上心
- 7 項目15 創意進取
- 8 項目17 尊敬感謝
- 9 項目19 公正公平
- 10 項目21 規則尊重
- 11 項目24 公共心
- 12 項目26 愛校心
- 【第三学年】
- 1 項目1 健康安全
- 2 項目3 整理、物・金銭の活用
- 3 項目5 自由責任
- 4 項目7 正義勇気
- 5 項目9 思慮節度
- 6 項目11 敬けん
- 7 項目13 向上心
- 8 項目15 創意進取
- 9 項目17 尊敬感謝
- 10 項目19 公正公平
- 11 項目21 規則尊重
- 12 項目24 公共心
- 【第四学年】
- 1 項目2 礼儀作法
- 2 項目4 自主自律
- 3 項目6 明朗誠実
- 4 項目8 不とう不屈
- 5 項目10 自然・動植物愛護
- 6 項目12 個性伸長
- 7 項目14 合理的精神・探究心
- 8 項目16 親切同情
- 9 項目18 信頼友情
- 10 項目20 寛容
- 11 項目23 勤労
- 12 項目25 家庭愛
- 【第五学年】
- 1 項目4 自主自律
- 2 項目6 明朗誠実
- 3 項目8 不とう不屈
- 4 項目11 敬けん
- 5 項目13 向上心
- 6 項目15 創意進取
- 7 項目17 尊敬感謝
- 8 項目19 公正公平
- 9 項目21 規則尊重
- 10 項目23 勤労
- 11 項目25 家庭愛
- 12 項目27 愛国心
- 【第六学年】
- 1 項目5 自由責任
- 2 項目7 正義勇気
- 3 項目9 思慮節度
- 4 項目12 個性伸長
- 5 項目14 合理的精神・探究心
- 6 項目16 親切同情
- 7 項目18 信頼友情
- 8 項目20 寛容
- 9 項目22 権利義務
- 10 項目24 公共心
- 11 項目26 愛校心
- 12 項目28 人類愛
まえがき
道徳の時間が昭和三三年に設置されてから本年で満二五年が経過した。この間、道徳の指導に関しての数多くの貴重な研究が積み上げられ、全国の学校、学級において道徳の指導の基本的な在り方の大要はおおよそ把握されてきたように思われる。
しかし、最も効果的な指導過程の構成の問題一つを例に取り上げてみても、まだまだ今後の研究、検討にまつ面が多く残されており、中でも、「ねらいとする道徳的価値の一般化の工夫」については、その必要性の認識は高まったものの、そのための具体的な発問の在り方に関しての指針を求める声はなお多く聞かれるのである。
全国道徳特別活動研究会においては、これまで再三にわたって「価値の一般化」に関する実践研究を行ってきたが、過去三年余の間、特にその発問の類型化を試み、次のような六つの発問類型を提唱するに至った。
第1類型……直接経験の行為を問う
第2類型……直接経験の行為と判断を問う
第3類型……直接経験の行為と心情を問う
第4類型……間接経験の行為を問う
第5類型……間接経験の行為と判断を問う
第6類型……間接経験の行為と心情を問う
これらの六つの発問類型を指導者が十分に理解し活用することができるならば、道徳的価値の一般化の工夫はかなり容易となり、しかも効果的に指導を進めることが可能となるであろうと思われる。
本書は、各学年ごとに一二主題を選び、展開後段において価値の一般化を図る場合の発問例を、上記の類型の中から三つずつ取り上げて具体的に示したものである。もちろん、道徳の指導においては各学級の児童の価値観の実態を配慮することが大切であるため、本書の事例のみで十分とは言えないのであるが、従来から「価値の一般化の発問を構成することが困難である」とされてきた問題に対して多大の示唆を与えることができるものと確信している。
本書の執筆に関しては前記研究会の先生方の協力を得ることができ、出版に際しては明治図書の園田桂子、仁井田康義両氏のご尽力を得ることができた。心から厚く感謝申しあげる次第である。
昭和五八年六月 編著者 /青木 孝頼
自分が子供の頃の調査官をされていた方なので、直接お話を聞いた機会はありません。ぜひ、青木先生の著書で、道徳の原点を学んでみたいです。
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