- はじめに
- 序章 本書の特色と使い方
- ・今なぜエンカウンターなのか
- ・ウルトラ簡便法としての「ミニエクササイズ」
- ・ミニエクササイズとしてのメリット
- ・本書ミニエクササイズの特色
- 第1章 出会い
- ★出会いを演出するためのミニエクササイズ
- @ 自己紹介ゲーム [低〜高学年/グループ]
- A じゃんけんチャンピオン [低〜高学年/ペア・グループ・一斉]
- B はい,ポーズ! [低〜高学年/ペア・グループ・一斉]
- C 友だちビンゴ [低〜高学年/グループ・一斉]
- D 色いろいろだいすき [高学年/個人・ペア・グループ・一斉]
- E ニックネームは○○です [中・高学年/個人・ペア・グループ・一斉]
- F なんでもバスケット [低〜高学年/グループ・一斉]
- G トントンもみもみ [中・高学年/ペア]
- H 名刺交換してね [中・高学年/ペア]
- I 〜を探せ [中・高学年/グループ・一斉]
- J 質問じゃんけん [低〜高学年/ペア]
- K ここだけの話ですが… [低〜高学年/個人・ペア・グループ・一斉]
- L こんなグループに [中・高学年/一斉]
- M 友だち,なあるほど10! [中・高学年/個人・ペア・グループ]
- 第2章 自分を見つめる
- ★自己理解を促進するためのミニエクササイズ
- @ わたしは○○です [中・高学年/個人・ペア・グループ・一斉]
- A わたしのすきなもの・こと [低〜高学年/個人]
- B わたしの宝物 [中・高学年/個人・ペア・グループ・一斉]
- C スポーツ大好き [低〜高学年/個人・ペア・グループ]
- D なんでもベスト3 [中・高学年/グループ・一斉]
- E もしも夢がかなうなら [中・高学年/個人・ペア・グループ]
- F 自己PR大作戦! [中・高学年/グループ・一斉]
- G ご注文はどっち? [低〜高学年/グループ・一斉]
- H あなたならだれにする? [高学年/個人・ペア・グループ]
- I こんな時わたしは… [高学年/個人・ペア・グループ]
- J もし○○になれたら [中・高学年/個人・ペア・グループ]
- K ○○年後のあなたへ [高学年/個人・ペア・グループ]
- L 今だから言えるんですが… [高学年/ペア・グループ]
- M 私はわたしよ! [中・高学年/個人・ペア・グループ・一斉]
- 第3章 仲間のよさを見つめる
- ★他者理解を促進するためのミニエクササイズ
- @ ともだち見つけた [低〜高学年/一斉]
- A 好きな○○は? [低〜高学年/個人・ペア・グループ・一斉]
- B この指と〜まれ [低〜高学年/グループ・一斉]
- C あなたはだあれ? [中・高学年/個人・ペア・グループ・一斉]
- D みんなの夢なあんだ [中・高学年/グループ・一斉]
- E いいメールしよう [中・高学年/個人]
- F わが班は○○である [低〜高学年/グループ]
- G 言葉のプレゼント [低〜高学年/個人・グループ・一斉]
- H 心のキャッチボール [高学年/ペア・グループ]
- I ○○さん PR大作戦! [中・高学年/個人・ペア・グループ・一斉]
- J 心の表彰台 [中・高学年/グループ・一斉]
- K WANTED=この人を探せ [低〜高学年/一斉]
- L えんぴつ対談 [中・高学年/ペア]
- M iメッセージ [高学年/グループ]
- 第4章 クラスのまとまり
- ★集団としてのまとまりを促進するためのミニエクササイズ
- @ ○○係のホームページへ [中・高学年/一斉]
- A お名前ビンゴ [中・高学年/一斉]
- B なんでもバスケット=上級編= [中・高学年/一斉]
- C で〜きたできた [低〜高学年/グループ・一斉]
- D ○○と言えば [中・高学年/一斉]
- E リフレッシュ係活動 [中・高学年/グループ・一斉]
- F こんなお宝 ザックザク [低〜高学年/一斉]
- G サイコロトーキング [中・高学年/グループ・一斉]
- H トラストアップ [中・高学年/ペア・グループ]
- I ひとことキャッチボール [中・高学年/グループ・一斉]
- J キラッと光るあのいっしゅん [低〜高学年/個人・一斉]
- K みんなで輪くぐり [低〜高学年/グループ・一斉]
- L それがあなたのいいところ [中・高学年/グループ・一斉]
- M うれしかった「ありがとう!」 [低〜高学年/個人・一斉]
はじめに
私は以前民間企業に勤務し,人事研修の1つとして取り組んだ「自己啓発研修」でロールプレイングやエンカウンターなどを学ぶ機会があり,それを学級づくりに取り入れてきた。
平成5年度の「月刊特別活動研究」学級活動<低学年>の連載の中で,カウンセリングの技法を取り入れた活動の1つとして,構成的グループエンカウンターを紹介した。当時は,エンカウンターどころか,そのような技法を取り入れて活動することに抵抗を感じる方がいて,全国の先生方から,さまざまな意見やら励ましをいただいた。
それ以来,エンカウンターの有効性を確かめながら全国学校教育相談全国大会や日本カウンセリング学会,教育カウンセラー全国大会,特別活動の研究会などで取り組みの成果を発表してきた。特に平成8年度,仙台市教育センターの長期研修員として,前年度にいじめが起きたある学級を対象に,その後の予防と再発防止を図ることを目的に,構成的グループエンカウンターのエクササイズをミニエクササイズとしてプログラム化して実践した。
徐々にではあるが,ぎくしゃくしていた人間関係が改善され,その後いじめは起きなかった。また,中学生になってからの追跡調査でも,8割以上の子が構成的グループエンカウンターの体験が,何らかの形で中学校生活に役にたっていると答えた。
私が今まで担任したクラスには,不登校や場面寡黙,てんかんやLD児,虐待を受けた子,帰国子女などさまざまな問題や課題を抱えている子がいた。また,前年度に学級崩壊に近い状態になったクラスを受け持ち,涙の卒業式を迎えたという経験もした。
エンカウンターのミニエクササイズは,そんな私の「切り札」として有効に活用してきた。「美味しいとこのいいとこどり」的に,自分が出来る範囲でやれるように,いわば八巻流にアレンジして取り組んできた。ぜひみなさんも自分流にアレンジして取り組んでいただきたい。
我が師であり,構成的グループエンカウンターの実践を支えてくださっている國分康孝先生久子先生ご夫妻のモットー「分かりやすくてためになる」を心がけ,本書を執筆したつもりである。この本の出版にご尽力いただいた多くの方々に「おかげ様で」の気持ちを伝え,感謝の言葉としたい。
なお,本文中の(左側のページ)関連の項目での略語は次の本(いずれも明治図書刊)をさしている。
・「ゲ&エ」は「小学校学級づくりゲーム&エクササイズ(1・2年,3・4年,5・6年)」
・「Fax」は「小学校学級活動ファックス資料集(1.2.3.4.5.6年)」
平成13年4月吉日 /八巻 寛治
-
- 明治図書
- この本は、見開きで左側が流れ、右側がワークシートという使いやすい形式で、研修を積まなければならない構成的グループエンカウンターの入門書としては最適な一冊である。2006/9/27マウントウッド