- まえがき
- わらべうたの教育的意義とこの本のねらい
- はじめに
- 歌の選曲について
- 美しく静かな歌声
- わらべうたなんて古くさい?
- 現代の音楽教育の方向
- わらべうたのメリット
- ○わらべうたは,母子のぬくもりをもっています
- ○わらべうたは,遊びの中から生まれました
- ○わらべうたには,遊びの動作がついています
- ○わらべうたのメロディーは,少ない音と,狭い音域でできています
- ○わらべうたは,本来,無伴奏のうたです
- ○わらべうたのリズムは,ことばのリズムや遊びの動作とよくマッチしています
- ○わらべうたは,昔の古い歌ばかりではありません
- わらべうたの指導について
- ○自然な導入がのぞましい
- ○よく聴きながら歌うように導きましょう
- ○遊び方の変化も認めましょう
- ○レパートリーを豊富に用意しましょう
- ○視覚や触覚に訴える小道具も用意しましょう
- ○歌いだしの音に注意しましょう
- ○指導法を工夫しましょう
- この本について
- わらべうたの部
- [秋のうた]
- 1 ハナチャン――顔遊び
- 2 つきかくもか――目かくし鬼
- 3 おつきさんこんばんは――役交代
- 4 チンチロリン――人当て遊び
- 5 おてらのおしょうさん――手合わせ歌
- 6 イノコ――役交代
- 7 じゃんこう じゃんこう――つながり歩き
- 8 オツキサマクグルハ――役交代
- 9 キッコンマッコン――遊ばせうた
- 10 かんかんぼうず――人当て遊び
- [冬のうた]
- 11 ゆきこんこん――役交代
- 12 タコタコアガレ――役交代
- 13 おおさむこさむ――遊ばせ歌
- 14 ひとやまこえて――指遊び
- 15 オモヤノモチツキ――遊ばせ歌
- 16 まめがら――遊ばせ歌
- 17 おしょうがつどこまできた――銭かくし
- 18 まめっちょ――門くぐり
- 19 てんやのおもち――遊ばせ歌
- 20 おしょうがつくるくる――羽根つき歌
- [季節のないうた]
- 21 ギッタンバッタン――遊ばせ歌
- 22 キツネンメ――遊ばせ歌
- 23 ねこがごふくやに――つかまえ鬼
- 24 ねこかおう――子もらい遊び
- 25 みみずが三びき――絵かき歌
- 26 となりのおばさん――つかまえ鬼
- 27 えびすさんと――にらめっこ
- 28 たんすながもち――隊伍を組んで
- 29 むかえのおさんどん――手合わせ
- 30 いっぷでっぷ――鬼決め
まえがき
「わらべうた(童歌)」は,おとなが子どもに歌って聴かせる歌もあり,子ども自身が歌って遊ぶ歌まで幅広く,数も多くあります。まりつき歌,縄とび歌,集団遊び歌,しりとり歌,絵かき歌,手・指あそび歌,数え歌などの種類も多くあり,また地方によっても特色があります。おとなにとっては,郷愁を誘うなつかしい歌ですが,子どもたちにとっては,今現実に生きている遊び歌として,仲間とともに楽しみながら用いられている大切な歌です。
「わらべうた」で仲間と遊ぶことを通して,子どもたちの心に,ルールを守る公正さや,鬼になったりならなかったりのスリルを味わったり,負けたり勝ったり,悔しかったり,悲しかったり,うれしかったり,得意になったり,いろいろな思いを体験することが大切にされることでしょう。又,わらべうたのもつことばのひびきは,大人の作った詩の世界にはない想像の世界のひろがりを子どもたちに与えてくれます。
「わらべうた」は,音域も狭く,子どもに自然な発声をさせるので,歌いやすく親しみやすいメロディーとリズムをもっています。子どもをとりまくおとなが,「わらべうた」のもつ大切な響きや温かさを,また「わらべうた」のもつ教育的意義をしっかりと意識して子どもたちに伝えていく責任があるのではないでしょうか。
今回は秋・冬の歌を中心に集めてみました。この本を手にされた方々が,既刊の春・夏編も参考にして「わらべうた」に親しみ,子どもたちとともに楽しんでくださることを期待しております。
1995年 4月 /大倉 三代子 /知念 直美
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- 明治図書
- 全体的に読みやすかった2022/1/740代・幼保教員