- はじめに
- 第1章 食べものを染めよう
- 1 春・夏を食べる
- 1.ヨモギもちをつくろう
- 2.ココアや抹茶でアイスクリームをつくろう
- 2 秋・冬を食べる
- 1.黒豆おこわをつくろう
- 2.クチナシの実でおもちやおだんごをつくろう
- 3.色つきたまごをつくろう
- 4.いろいろな色のハーブ・ティを楽しもう
- 5.コンポートをつくろう
- 6.赤米でおにぎりをつくろう
- 7.パンを染めてつくろう
- 第2章 衣類を染めよう
- 1 春を着る
- 1.エプロンを染めよう――すおう・ロッグウッド・タマネギの皮
- 2.ハンカチを染めよう――タマネギの皮
- 3.ハンカチを染めて絵を描こう
- 2 夏・秋を着る
- 1.藍の葉をたたいてハンカチ・Tシャツを染めよう
- 2.ポシェットを染めてつくろう
- 3.スカートを染めてつくろう――さっこうふじの花,栗の皮,ぶどうの果皮
- 第3章 保育環境を美しく染めよう
- 1 春・夏・秋・冬の染め飾りをつくる
- 1.木を染めてパズルをつくろう
- 2.染めてつくる壁面装飾
- 3.よい香りのするハーブ
- 第4章 遊ぶものを染めよう
- 1 再生紙を染めてつくる
- 1.ハガキをつくろう――ヨモギ・クチナシ・人参の自然色で
- 2 紙粘土を染めてつくる
- 1.ごっこ遊びの道具(く
- 2.指人形「しらゆきひめ
- 3 布(木綿・絹)を染めて絵本をつくる
- 1.布絵本『おかあさんといっしょ』をつ
- 2.木綿を染めてプレイマットをつくる
- 3.素話『ふしぎな木の実』の布絵本を
- 〈参考〉素話『ふしぎな木の実』
- 4 布絵本『おおきなかぶ』をつくろう
- 布を染めてエプロンシアターをつくる
- 1.『三びきのやぎのがらがらどん』
- 5 布・羊毛を染めて人形や動物をつくろう
- 1.手づくり人形をつくろう
- 2.おもしろ動物をつくろう
- 3.ごっこ遊びのくつを染め
- 第5章 材料を染めてつくろう
- 1 羊毛を染める
- 1.タマネギの皮やあかねなどで染めよう
- 2.フェルトをつくる
- 2 羊毛で毛糸をつくる
- 1.羊毛で糸をつくろう
- 3 毛糸で織る
- 1.羊毛糸でマフラーを織ろう
- 第6章 草木染の基本の染め方
- 第7章 幼児の染色をすすめるために
- 保育tips集
はじめに
幼児と一緒に染めを楽しんで約10年が経過いたしました。
本書では草木染を中心にして,衣生活・食生活・住環境づくりに自然環境との関わりの大切さや,幼児が染めの楽しさを味わえるような雰囲気(環境)づくり,更に保育者の援助のあり方を具体的に実践例を通して示すように配慮いたしました。この書をお読み頂いた皆さんが染めに対して具体的な見通しをもつことができましたらこれにかわる喜びはございません。
なお,本書でとりあげました実践例の多くは兵庫県小野市下東条中央保育園の幼児による作品です。同市の白百合保育園,下東条西保育園にも協力を頂きました。また,日本保育学会で研究発表(共同)いたしました,「乳幼児の保育環境について―綿,羊毛を中心にした活動の展開―」(1991年),「乳幼児の保育環境について―幼児の主体性を促す生産活動(赤米について)―」(1994年),「乳幼児の保育環境について―パン作りを中心とした総合的表現活動における感性の育ちについて―」(1995年)などの論文を具体化した活動も掲載いたしました。
最後に,これまでの幼児を中心としたささやかな染色活動を本書にまとめるようお薦め頂き,ご指導下さいました富山大学助教授竹井史先生に厚くお礼申し上げます。実践にご協力頂きました多くの先生方,皆さんのお名前をあげることはできませんが心から感謝いたします。そして,なによりも実践活動を共にして感動を分かち合えた多くの子どもたちに感謝し,今後も大きく羽ばたいてくれますように心からお祈りいたします。
1998年7月 著者を代表して
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- 明治図書