- はじめに
- T 耳をすまそう
- プログラム1 イヤー・クリーニングをしよう
- プログラム2 運動場の音!? を聴こう
- プログラム3 ひみつの音をあてよう
- プログラム4 地球の音ってどんな音?
- U まねっこしよう
- プログラム5 カエルのおさんぽ―ギロをつかって
- プログラム6 鳴きまねあそびをしよう
- プログラム7 声の仲間あわせあそびをしよう
- V いろんな音をさがそう
- プログラム8 紙ぶくろの音楽
- プログラム9 タンブリンの輪
- プログラム10 木切れで音あそびをしよう
- W リズムであそぼう
- プログラム11 音の伝言ゲームをしよう
- プログラム12 太鼓でかけ声あそびをしよう
- プログラム13 「ん」で手拍子あそび
- X 音で自由に表現しよう
- プログラム14 ハンドベルをつかって
- プログラム15 ピアノで連弾しよう
- プログラム16 和太鼓とあそぼう
- Y 音楽ゲームをしよう
- プログラム17 音の聖徳太子ゲーム
- プログラム18 ことばのリズムコールをしよう
- プログラム19 歌い出し歌合戦
- プログラム20 ボディリズムを楽しもう
- Z 音でひろがるすてきな世界
- プログラム21 音を絵であらわそう
- プログラム22 コマーシャルをつくろう
- プログラム23 おばあちゃん・おじいちゃんに音のプレゼント
- [ なぜ必要なの? 音あそびの教育
- (1) クリエイティブ・ミュージックの理念
- (2) 世界の国の音あそび
- (3) 音あそびのさまざまな意義
- (4) 本書の特色とつかい方
- 保育tips集 読んでみよう! 音あそびの本―ブックレビュー
はじめに
この本は,音あそびの23の実践集と,音あそびの教育の基本的な考え方についての解説から成っています。本書を手に,早く子どもたちと音あそびを楽しみたい,とおっしゃる保育所・幼稚園の先生方は,まず「T 耳をすまそう」から「Z 音でひろがるすてきな世界」までの実践課題からお読みいただくとよいでしょう。また,日ごろの保育実践から少し距離をおいて,幼児のための音楽教育についてじっくり考えてみたい,という先生には,「[ なぜ必要なの? 音あそびの教育」も合わせてお読みいただくと,本書で紹介するような音あそびの教育が子どもたちにとって,今,どうして必要なのか,おわかりいただけると思います。
本書で紹介した23の課題のほとんどは,兵庫県三木市立口吉川幼稚園(5歳児クラス)と兵庫教育大学の「保育内容の研究(表現V)」の授業,そして幼児と小学校低学年児童を対象とした音楽ワークショップで実践したものです。とくに「Y 音楽ゲームをしよう」の課題は,兵庫教育大学の学生が授業中に考案したゲームのアイディアをもとに,筆者が幼児のための音あそびとして活動しやすいように内容を大幅にアレンジしたものです。読者の先生方や保護者の方々にもぜひ,子どもたちと実際に本書の音あそびを体験していただければと思います。その上で,問題点や改善点など,実践内容についてお気づきの点がございましたら,筆者までお知らせいただければ幸いです。
活動の具体的な内容がわかりやすいように,各課題のイラストを描いてくださったのは,兵庫教育大学大学院修士課程(幼児教育専修)修了生の井平基子さんです。
本書の執筆を勧めてくださった富山大学教育学部の竹井史先生と深見友紀子先生には多方面にわたるご助言を賜りました。また,三木市立三木幼稚園の財田康美副園長と三木市立自由が丘幼稚園の室谷敦子先生(いずれも当時,口吉川幼稚園),そして兵庫教育大学の名須川知子先生(幼児教育講座)には,実践に立ち会っていただき,具体的な内容について的確なご指摘をいただきました。以上の先生方の援助と励ましがなければ,本書は完成しませんでした。この場を借りまして感謝申し上げます。最後になりましたが,明治図書の石塚嘉典さんと大場亨さんには大変お世話になりました。どうもありがとうございました。
2000年7月 /小泉 恭子
私は学生の頃から音楽が苦手だったので,子どもたちとの音楽活動も自信をもって取り組むことができませんでした。
そんなところ,同僚から薦められて本書を読んでみました。
イラストが多く,内容もやさしく書いてあるので,正直言って,こんな簡単なことでいいのかな? と思いました。
しかし,実際に本書に書かれた実践を試してみると(私はギロを使った実践と紙袋の実践を試してみました),子どもたちの目の輝きが違うのです。私のように歌や演奏が苦手でも,十分な音楽の実践ができるということを初めて知りました。
この秋には本書を紹介してくれた同僚と共同でコマーシャルづくりにもチャレンジしてみます。音あそびを通したメディア教育にもなるとかで,今から張り切っています。