- はじめに
- T 新しい幼稚園の発表会を創る
- U 日頃の遊びを生かした発表会
- うたと表現
- ちびっこ忍者 なりきって楽しむ姿を通して
- うたと表現
- ねことねずみのだいぼうけん 毎日の遊びの積み重ねを通して
- バラエティ
- 得意技紹介
- バラエティ
- オリンピック 得意なものを発表会に披露
- V 子どもと共につくりあげる発表会
- うたづくりを楽しむ
- お話づくりから劇へ
- 大好きなお話を劇へ
- プリンかいじん だいじけん
- 楽しもう ファッションショー
- 詩をテーマに劇へ
- 春の動物園(5歳児)
- ・創作劇の楽しみ
- 創作リズム 異年齢保育のよさを生かして
- W 先生のアイディアから広がる発表会
- ブラックライトを使って
- フラッシュ☆ワールド
- OHPを使って 絵本「おばけのどろんどろんとぴかぴかおばけ」を題材に
- OHPを使った発表会・アラカルト
- 発表会が終わって
- 手品
- 動物園へ行こうよ みんなで一つの形に仕上げる
はじめに
1年の保育を見通したとき,いろいろな園行事があげられています。
その園行事の中で大きな位置をしめているのが「生活発表会」とか「遊戯会」などと称されている行事です。
「生活発表会」は日々の日常的な保育の中でのさまざまな表現活動を子どもと共に組み合わせて発表内容とし,家族の人を招待して日ごろの成果として発表して見ていただくというもので,発表会に至る過程・当日・その後の成長発達に大きく影響します。この発表会は,各学校教育の中でも古くからあってごく初期には「学習発表会」と称してクラスの成績優秀な児童がクラス代表として学習の成果を親や友人の前で誇らしく発表する形式でしたが,次第に「学芸会」と称してうたや,劇,遊戯などの種目を発表し全員参加になりました。幼稚園でもその流れをくんで、「遊戯会」が以前から行なわれていました。遊戯会といってもプログラムの内容がすべて遊戯のみという園は少なかったようです。
今までの園生活で楽しんだ劇やオペレッタ・合奏など,自分のやりたいことを家の人に見ていただく“晴れの日”の生活発表会という園が多いようです。
茶の間で四世代がワイワイ各自の発表会の思い出を語って盛り上ったというように,ある伝統が築かれていくという園行事の一つにもなっています。
このように大切な生活発表会ですが,長年のしきたりとか園の伝統ということで,園行事としてのカリキュラムへの位置づけや,「なぜこのプログラムなのか」とか「発達とのかかわり」などが充分考えられていない,つまり「この月は発表会をやらねば」と伝統にふりまわされている点がないか,などと反省をこめて見直してみたいと考えました。ご一読の上,ぜひご批判いただきたいと願っています。
行事は教育の今日的課題の重要な視点ではないかと問題意識を提示されたり,気付かない数々のキーポイントを提言しつづけて下さった編集長の仁井田康義氏に最後になりましたが感謝の気持ちを表したいと思います。
2001年1月 /井上 初代
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- 明治図書