- まえがき
- 第1章 初級編 1人で,どこまでできるかな?
- 1 1枚の紙で,飛び出す絵ができる
- びっくり ばあ
- 2 1枚の紙が,手品のしかけに変身!
- おてがるマジック
- 3 くるくる回る,2枚の羽根
- はねくるりん
- 4 簡単に作れるこま
- そこがまわるん
- 5 まわすにはコツがいるよ!
- ぶんぶんぶんごま
- 6 身近な材料で作る竹とんぼ
- パックとんぼ
- 7 いつ飛び出すのかな?!
- 気まぐれコップ
- 8 あながあいているのに,水がとまる?
- ペットボトルシャワー
- 9 ゆったりとした気分になれる
- きらきらボトル
- 10 ゴムのばね力でジャンプする
- パッチンジャンプ
- 11 ゆらゆらと,コミカルに降りる
- ものほしのユラメンコ
- 12 ストロー笛
- ストローミニラッパ
- 13 針金のバネのおもちゃ
- ハットとびっこ
- 14 とても回しやすいコマ
- 思い出のひとこま
- 15 空気を入れると,ロケットに変身
- 誰にも傘ないロケット
- 16 単純だけれど盛り上がる
- スーパーボーリング
- 17 ポリ袋でボール遊びができる
- ポンポンボール
- 18 捨ててしまう割ばし袋が変身!
- ふいてもどりん
- 第2章 中級編 みんなでつくろう!
- 19 何が書いてあるのかな?
- まわってへんしん
- 20 軽い身のこなしでジャンプ!
- しん型ジャンプ
- 21 塗った色が浮き上がる
- しんきろうごま
- 22 特技は回転飛行と着地
- なんとかたつぞう
- 23 こするとプロペラが回転!
- ガリガリプロペラ
- 24 見えない空気のボールが飛び出す
- ペットパッコン
- 25 プロペラが回転しながら上下する
- ふしぎなプロペラ
- 26 ストローがスライドすると変身
- ストローマジック
- 27 手が動くかわいい人形
- ストロー人形
- 28 針金を回すと踊りだす
- クルクルはりがね
- 29 ユニークな形でもよく飛ぶひこうき
- キャッチひこうき
- 30 身近な材料で笛が作れる
- かんたんホイッスル
- 31 室内ゲームの決定版
- ナイスショット
- 32 たこ糸をぐるぐる回すと音がでる
- ピーピー笛
- 33 宙返りしてごちそうをパックン
- うまそうだピョン
- 34 とっても簡単に水車が作れる
- どこでも水車
- 35 豆腐パックが動き出す
- チョロパック
- 36 ソリが一回転ジャンプする
- ジャンプだホイッ
- 第3章 上級編 つくって遊ぼう!
- 37 伝承玩具を身近な材料で…
- そこが手品よ
- 38 お花が咲いたりしぼんだりする
- お花きれいでショー
- 39 ティッシュと思ったら絵が出る
- びっくりティッシュ
- 40 フタを開けると飛び出す
- アリスのびっくり箱
- 41 小枝や葉っぱが芸術作品になる
- 木ままアート
- 42 超簡単!手すき和紙風カード
- ティッシュでパック
- 43 大口で音を立てて食べる
- おおぐちパックン
- 44 音が出る不思議なペットボトル!
- ブーブーペット
- 45 引っ張ると迷路が出てくる
- ひっぱってメーロ
- 46 前まわり後ろまわりが得意
- からくり人形
- 47 豆腐パックで風車が作れる
- とうふデくるくる
- 48 サソリの標本ニューバージョン
- ちょっと見てくだサイフ
- 49 魔法の力で戻って来る
- コロコロ缶バック
- 50 割ばしを動かすと踊りだす!
- くるくるクリスマス
まえがき
私が,手づくりのおもちゃを作るきっかけとなったのは,些細なことからでした。
「子どもが生まれ,一緒に遊びながら,おもちゃを作って,子育てを楽しもう」
ということでした。
1個作り,2個,3個となるにつれ,もっと簡単に,すぐそこにあるもので出来ないものか。なるべくお金をかけずに,できれば台所にあるようなもので作れないだろうか?と思うようになりました。
小さい子を抱えて,材料の買い出しなどそうそう簡単に出来ませんから。
また,私の実家はプラモデルやさんだったのですが,その店でほしい材料は「プラ板」しかありませんでした。母親としての私にとって,「身近」が重要なポイントでした。
そんな経緯で作った私のおもちゃは,以下のような特長をもっています。
ただしこれは,第一段階の要素です。
1−1.材料入手の基本は,台所で。
1―2.短時間で作れるもの。
1―3.「特殊」という材料も道具もいらない。
そのうちに,子供にあまり手もかからなくなると,活動の場が自宅から保育所・幼稚園・小学校,あるいはいろいろな場所での行事など,大勢の人を対象とする場に移ってきました。
こうなると,単に大勢ではなくて,器用な人・得意な人など教えやすい人はもちろん,作るのは苦手だけど好きな人にも力を注がなくてはならないと考えました。
そこで第2段階となるわけです。
2―1.誰でも確実に作れ,楽しく遊べるもの。
2―2.個人で工夫でき,遊びが発展していくもの。
2―3.こわれたら,また作ってみたくなるもの。
このような方針で作ったものは,独自のもの,伝承玩具の台所版,あるいは他の人の作品を台所版に改良したもの,というように主婦の目線・母の目線のものです。
飾り用の物ではありません。デザイン性を求める物でもありません。
したがって,「貧弱・耐久性が・美観が?……」と感想をお持ちの方も少なくないと思います。
私のおもちゃは,永久保存のお宝ではなく,子供自身がさまざまな工作の中で失敗を経験し,作る楽しさ・工夫する楽しさを覚えるためのもの。
たった1枚の紙からでも,こんなに楽しい遊び道具を作ることが出来る。
架空の映像ではなくて,実物に興味を持ち,集中し,そして「自分でする」。そんな時間を持っていただければ,という願いのものだからです。
当然,書いたものより実際の講習で説明したいと思いますが,限りがあります。
この度,富山大学教育学部助教授,竹井 史先生のご尽力により本書を発行することになり,深く感謝しています。
しかし,これまで通り「実技講習重視」,これは変わるものではありません。
なぜなら,それによってみなさんの反応をもらい,改良することが出来るからです。
そして,そこで出会うたくさんの子供たちの笑顔が,私の「力の源」「元気の源」となるからです。
本書は,見栄えより分かり易さ,作り易さ,確実さを求めたものです。
実技講習でなくても,手づくりおもちゃを通して,親子のふれあい,物を大切にすること,創意工夫することなどの行動のきっかけになればと思います。
そして,子供たちのために微力ながらも役立てばと思う次第です。
発行にあたっては,明治図書の木山さんにお世話になりありがとうございました。
忘れてならないのは,私の夫,雅之です。おもちゃの名前のほか,多岐にわたる協力のおかげです。また,わが娘が,子供の視線でおもちゃの批評をしてくれたことも,皆さんにお知らせしたいことです。
そして,多くの人々のお力添えに,深く感謝いたします。ありがとうございました。
これからも,よろしくお願いいたします。
2004年1月 /田中 世津子
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- 明治図書